市議会だより 2007年4月発行分





2007年4月 8日 (558号)

市民アンケート集計結果
市民の声に応え、国保や介護の負担軽減に取り組みます

政治に力を入れてほしいことは?

 年金支給の減額や、不安定雇用の広がりなど、生活苦が増大しています。市民は、税や社会保障費の負担軽減などを、何よりも願っています。
 格差と貧困をなくし、すべての市民が安心できる生活を保障することが緊急且つ、重要な課題になっています。

市民アンケートの声
・年金が減り、保険料が上がり、生活できなくなりつつあります。このままでは、病気をしたとき入院費など払えないと心配が大です。本当は老人は死ねと言っ ているのと同じだと思う。(60代・年金生活)
・税金のムダ使いを改め、普通に一生懸命働いた人が安心して、子育て・老後を生きていくことができる国にしてほしい。(40代・男性)

議会費の使い方には「市政のチェック役」として議員は自ら「襟を正す」べきで す!
政務調査費は、「全面公開」が市民の声

議員に望むものは、
 第1位 チェック役
 第2位 市民の声を市政に届ける
 第3位 金をもらわない

です。
市民は、議員に何よりも市政の監視役をと願っており、議会自らも税金の使い方には、襟を正すべきです。政務調査費の「領収書公開必要なし」の声は、 わずか2%です。

不透明な「事務所費」「調査旅費」の「説明責任」果たさず!
日本共産党市議団の申入れに対し、「ノーコメント」
市民から公表してほしいとの声に応え、お知らせします

  議員名
(敬称略)
 調査旅費と事務所費  疑問点


矢野昭三  事務所費 160万余円 事務所の所在は?
嶋田幾雄 調査旅費 83万円 視察の目的、日程など説明すべきでは?
落水清弘 事務所費 90万 余円 自宅と事務所が同じ場所
三島良之 事務所費 60万円 自宅と同じ場所にあるのでは?
鷲山法雲 調査旅費 61万余円
事務所費 44万余円
事務所届出なし。
視察の目的・日程を説明すべきでは?
倉重 徹 調査旅費 52万余円 視察の目的・日程など説明すべきでは?



田辺正信 事務所費 146万余円 事務所の届出なし
大江政久 事務所費 96万余円 自宅と事務所が同じ電話
佐々木俊和 事務所費106万円 同上


鈴木 弘 調査旅費61万余円 視察の目的・日程など説明すべきでは? 
有馬純夫  調査旅費43万余円
事務所費49万余円
 
事務機器購入費にしては高すぎるのでは? 
西 泰史  調査旅費40万余円
事務所費53万余円
同上 
島田俊六 調査旅費80万余円
事務所費31万余円
視察の目的、日程など説明すべきでは?
磯道文徳  調査旅費58万余円
事務所費34万余円
同上 
日和田よしこ  調査旅費48万余円
事務所費23万余円
 
同上 
藤岡照代  調査旅費47万余円
事務所費20万余円
同上 




鈴木昌彦  調査旅費42万余円  同上 
田中誠一  事務所費 45万余円  事務所の届出なし。 
藤山英美  事務所費 39万余円  事務所の届出なし。 
高島和夫  事務所費 65万余円  事務所の届出なし。 

白河部貞志  調査旅費41万余円
事務所費
84万余円 
事務所の届出なし。 
田尻善裕  調査旅費65万余円
事務所費78万余円
 
視察の目的、日程など説明すべき、事務所の届出なし。 
大石浩文  事務所費37万余円  事務所の届出なし。 
  北口和皇  調査旅費75万余円  視察の目的、日程など説明すべきでは? 
  家入安弘  事務所費 48万余円  事務所の届出なし。 

 3月18日付けの「市議会だより」でお知らせしましたが、政務調査費の収支報告に関して、特に額が平均より相当大きく、かつ説明責任があると考えられる 「事務所費」と「調査旅費」を支出している議員25名について、中身を公開するように、税所議長を通して申し入れました。
 その際、議員名は匿名にし、「回答された場合は内容と議員名も公開し、回答がなかった場合には、『回答なし』として議員名を公表します。」と表明してい ましたが、どの議員からも議長を通じての回答がありませんでした。市民の方々から議員名を知らせてほしいとの声がありましたので、表示します。

市民団体の監査請求が受理
 市民団体が提出していた「政務調査費に関する」監査請求が受理されました。ぜひとも、領収書に基づき監査を行ない、問題点を洗い出していただきたいと思 います。

議会改革は先送り!
 今年の2月議会は、4月に改選が行なわれることから、結論を出さなければならない問題が山積していました。とくに議会改革の問題では、政務調査費や費用 弁償だけでなく、議会公開など解決すべき問題が残されていましたが、自民党など主要会派が先送りしてしまいました。
 「市議会だよりの発行」や「議会のインターネットによる公開」など、市民が主役の市議会に改革するうえで大事な問題でした。先送りは大変残念でしたが、 市議選で市民から批判を受けるのは間違いありません。日本共産党はあきらめずに議会改革をすすめていきます。

(控室から)  
  暮らしを守る政治をー         益田牧子

 さくらの花が一斉に開花し、一番美しい季節を迎えています。さくらのトンネルをバイクで走り抜けながら、「暮らしを守る政治を!」との思いを強くしてい ます。巷にも、「老人の溜まり場で、ある老人が『私たち老人は、早く死ねと言われているのと同じですね』と言いました。老人の悲しい声で胸が詰まりまし た」(市民アンケートから)など暮らしを守って欲しいとの声であふれています。
昨年の年金控除の縮小などの庶民大増税に続き、六月からは、定率減税の全廃により、住民税・介護保険料・国保料と再び負担増が待ち構えています。来年から は、七〇〜七四才までは、なんと医療費が倍の二割負担へ。六五歳以上は年金から国保料が天引きとなり、七五歳からは、別立ての後期高齢者医療保険となりま す。高齢者には、「負担は重く、サービスは低く」ぼろもうけの大企業・資産家には、一兆7千億の大減税の大サービス。あきらめないで庶民パワーを発揮する ときではないでしょうか!

[ 控室から ]
  新社会人の方に知ってほしいこと          なすまどか

 入社式などの様子を知らせるニュースを見ました。新たなスタートを切るその顔つきは、決意と情熱に満ちあふれ、とても生き生きとしていました。そんな新 社会人の方にぜひ知っていてほしいことがあります。それは、あなたに保障されている労働者としての権利です。
 私は、雇用や労働条件などについて、街角でアンケートを取ることがありますが、その中で、「サービス残業や休日出勤はあるけど割増賃金を請求できない」 「有給休暇なんてとても取れる雰囲気ではない」などの声を聞きます。一方で「会社のことを考えると権利ばかり言えない」との声も聞きます。
 「過労死」という言葉は日本にしかない言葉です。労働者の権利は、本人や家族の健康と命を守るために、国民の力で勝ち取られてきたものです。ぜひ、権利 について知ってほしいし、堂々と行使してほしいと思います。私もこうした権利がしっかり保障されるよう、労働環境の改善に力を尽くしたいと思います。

  【控室から】
 「アンネのばら」に春        上野 みえこ

 昨年いただいた「アンネのばら」に小さなつぼみがつきました。十五センチほどだった苗は、やっと四〇センチくらいになったばかりだと言うのに、その小さ な苗に5つものつぼみです。素適な花が咲いてくれるのが今から楽しみです。
 国会では、憲法改悪の手続法案が今通常国会での成立をめざし審議されています。国民の合意を得なくても、与党のいいように憲法が改悪されてしまうこの手 続法案に、背筋の寒い思いがします。憲法九条を守りたいという圧倒的国民の世論に応え、この最悪の法案を絶対に阻止しなければなりません。
 日本中で、「アンネのばら」と同じように、平和の使者となって頑張っていらっしゃる皆さんと大いに連帯しながら、「九条を守ろう」の声を広げていきたい と思います。政治の春を、「平和の春」にするためにも、ともに頑張りましょう。

2007年4月 1日 (557号)

駅前再開発100メートルの超高層マンション 計画!
これでは「熊本らしさ」が台無しです!

幸山市長に申し入れ ―今からでも遅くない。市民の英知と合意で駅前整備 を!―
 熊本駅前の東A地区再開発ビルの民間施工業者を選定するための審査会が、「百メートルを超える高層マンションをシンボルタワーとする案を提案した森ビル 企画のグループを選定した」との報告を市長に行いました。右の予想図では、まるで駅を見下ろすかのような県下最高層の33階建マンションです。
 報道で知った市民は「これでは、熊本らしさがなくなり、玄関口が台無しだ」「市が128億円もかける事業の中心がマンションとは納得できない」「そもそ も東京の大企業に丸投げしたのが間違い」など厳しい意見を寄せています。日本共産党市議団は28日、幸山市長に再検討を求める申し入れをしました。

2社から提案された計画案を公開しなければ、市民も議会も納得できない
 東京の「森ビルグループ」と「三井不動産グループ」から計画案がだされ、審査の結果、大型商業施設を中心とする三井グループの案が選定されず、上記の超 高層マンションを中心とする森グループ案が選定されました。
 報告書を見ましたが、選定理由の記載はわずか2ページで、計画案もそれぞれ2ページの資料しかなく、選定理由もはっきりしません。また、2枚の資料を見 る限り、三井グループ案は当初から提案競技に勝つ気のないレベルのものに見えます。役所内でも「森グループが選定されるのははじめから決まっていた」と事 前に噂されていました。市議団は、こうした疑念を払拭し、市民的論議を進めるためにも、審査会の議事録と2グループの企画案の公開を強く求めました。

マンションが主役で、図書情報センターが小さく見えます
 市民の税金を128億円も投入する再開発の中心が超高層マンションでは誰も納得できないでしょう。ましてやそれが熊本市の玄関口・駅前の真正面ですから なおさらです。市が計画した「図書情報センター」が小さく見えます。図書館中心の構想でさえ、賛成する市民はごくわずかだったのですから、マンション中心 構想に批判の声がでるのも当然です。
 しかも、この森グループの計画案は、「24時間人が行き交うまち」を売り物にしていますが、本気でそんなことを考えているとは驚きました。熊本の実情を 知らない東京の専門家が机上の図面を引いただけのものとしか思えません。
 結局のところ、東京の大手資本とスパーゼネコンが儲けを上げるのを市が手伝うという結果になるのは目に見えています。
 そんなに急がなくてもいいではありませんか。後悔しないように、市民の多くが納得する計画に練り上げるべきです。幸山市長に強く要請しました。

※申し入れの詳しい内容はこちら

いのちの絆・国保証の未交付をなくして!
市民の願いは、県下14市で一番高い国保料の引き下げです。
 国民健康保険料の滞納による、資格証明書の発行や未交付による重症化や死亡が社会問題となっています。日本共産党市議団への相談事例でも、高血圧の治療 中断による脳卒中、糖尿病の合併症が悪化し、視力低下や人工透析になった事例や、肺がんが手遅れになり、死亡する事例があります。 
 熊本市では、「国民皆保険」の制度上、あってはならない国保証の未交付が9000世帯を超えており、大問題です。
 解決の第1は、県内の14市で一番高い国民健康保険料の引き下げです。熊本市の相次ぐ保険料の値上げにより、最早加入者の負担の限界を超えています。日 本共産党は、宇土市と比べ2万3千円(年1人当り)も高い保険料の引き下げと、減免制度の改善を求めています。
 第2は、滞納者に対する3ケ月・6ヶ月の短期保険証の機械的発行と資格証明書の発行をやめることです。熊本市の発行件数は、中核市でもダントツに多い2 万4千件を超えています。保険証更新ができず、未交付になっている世帯は、9113世帯(06年11月30日現在)、医療費10割負担の資格証明書発行が 542世帯(3月28日現在)にも上っています。いのちの絆である国保証を全ての加入世帯に届けることは、待ったなしです。

所得の格差を健康・いのちの格差にしてはならない!
 所得の格差がいのち・健康の格差にまで広がっており、その解決は、国と地方政治の大切な仕事です。日本共産党市議団は、国会議員・県会議員とも連携し市 民のいのち・健康を守るために、全力でがんばります。
 市民の皆さんと一緒に、国保料の引き下げを求める署名活動にも取り組んでいます。皆さんのご協力をよろしくお願いします。

全国一斉学力テスト 子ども達に、ますます競争とストレス
日本共産党市議団は、3月議会で 中止を強く要求!
民間企業に丸投げでは、子ども達の個人情報は守れません

4月24日に実施、小学6年生・中学3年生全員が対象
 昨年末の臨時国会で、改悪が強行された「教育基本法」のもとで、4月24に全国一斉学力テストが実施される予定です。小学6年生と中学3年生のすべての 児童・生徒を対象に、国語、算数・数学のテストを行い学校と子どもに成績順の序列をつけるというものです。

子どもと家庭の個人情報を受験産業が握る
 今回の学力テストで、大きな問題となるのが「個人情報保護」です。
 発送・回収・採点・集計を、小学校は進研ゼミで知られるベネッセコーポレーション、中学校は旺文社と一緒になってテスト開発を行っているNTTデータに 委託します。いずれも受験産業が業務を請け負います。
 しかも、今回のテストでは、学力テストのほかに、子どもの家庭環境にまでかかわって尋ねる「質問紙」があり、学校名・氏名はもちろん、 「今住んでいる地域が好きか」「あなたの家には何冊本があるか」など、内心にかかわる質問もあります。子どもの個人情報を、教育を利益の対象とする企業が 握ることは重大な問題です。国の支出する費用は総額67億円、民間企業が多額の税金を受け取り、情報収集を行う仕組みです。
 日本共産党は、学力テストの中止を強く求めるとともに、学力テストへの参加・不参加の判断を学校や子どもの判断にまかせることや、個人名を書かないこと を認めるよう求めました。

(控室から)
 娘の出産 益田牧子

 娘が無事に、男児を出産しました。市民の皆さんのご支援で存続できた熊本産院の医師をはじめスタッフの皆さんのご支援で、母乳育児を実践中です。
 私も、娘の連れ合いと一緒に命の誕生に立ち会い、陣痛の末に、誕生した赤ん坊が娘の胸に抱かれるカンガルーケアに感動しました。日が経つにつれ、赤ん坊 も母乳を吸うのが上手になり、娘も母親として日々成長しています。赤ちゃんにやさしく、母親にもやさしい産院のありがたさを実感しています。安心しきった 赤ん坊のつぶらな瞳に出会うたび、「憲法九条を守り、平和な世の中を」と心を新たにしています。

  【控室から】
 県議と市議団の連携は要求実現の力       上野 みえこ

 党市議団には、日常さまざまな要望や相談が寄せられます。市だけでは解決が難しいことも多々あり、県議と連携して解決に当たります。
 県道熊本・菊陽線の「塚の本」バス停は、歩道がなく、JRの敷地にはみ出したバス停まで行くのに「道」がない状態でした。県や市の土木センターに繰り返 し足を運び、その危険な実情を訴え、バス停までの安全できれいな歩道ができました。
 また、産業道路陸橋下にある「渡鹿第3踏切」は、通勤通学時の通行量が多く、安全確保のための改善を求める声が寄せられました。県議・市議一緒に現地調 査、署名活動も行って、土木センター・JRに繰り返し交渉、踏切の拡幅と、列車通過の待機場所を作っていただきました。
 これはほんの一例ですが、県議・市議が一体となった取り組みは、住民要求実現の大きな力になっています。県議会での大切な日本共産党の一議席を絶対にな くしてはなりません。

[ 控室から ]
税金を使っての海外視察は凍結すべき   なすまどか

 先日、街頭宣伝を行っていたらある主婦の方が話し掛けてこられました。「10円でも安い買い物をと、新聞に折り込まれるスーパーのチラシを見比べる毎 日。それなのに、議員の税金を使っての海外視察は納得いきません」とのことでした。私も同感です。
 市議会ではすでに海外視察は凍結されていますが、県議会では4年の任期で一人100万円以内の海外視察がまだ行われています。総額513万円を使った視 察ではラスベガスに2泊。報告書のないローマの交通視察に1080万円。視察に行くなとはいいませんが、「行くなら自分の金で行ってくれ!」と言いたい。 国による痛みの政治が続く時、なぜこうしたお金(税金)を暮らし・福祉にまわせないのか…。
 一昨年「海外視察の凍結を求める請願」が県議会に出されました。その当時より視察凍結で筋を貫いてきた議員は日本共産党の県議だけでした。当時秘書を務 めていた私は、県民の思いに背を向ける議会に怒りを感じたものでした。県議とも力を合わせ、海外視察の凍結を求めてがんばりたいと思います。

連絡先

・日本共産党熊本市議団 熊本市手取本町1−1 議会棟3階
電話 328−2656   FAX 359−5047
メール: kumamsu@gamma.ocn.ne.jp
ホームページ https://www.jcp-kumamoto.com/