議会での活動・一般質問など



2018年9月議会 総括質疑「上下水道事業会計決算と利用者負担」 上野 みえこ

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上下水道事業会計決算の状況と利用者負担に関してお尋ねいたします。
 第1に、水道水のおおもとの価格となる給水原価は、地下水を水源としている人口30万人以上の都市の給水原価は1立方メートル当たり119円、熊本市は134円です。一方、一般的な自治体の場合、給水原価は、政令市平均で158円、全国平均が163円となっています。いわば、地下水を水源とする自治体は、給水原価が低く、安価に市民へ水道水を供給できる条件があると言えるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
 第2に、給水原価の低い熊本市ですが、実際に市民へ供給する場合の供給単価は1立方メートル当たり164円です。政令市平均が169円、全国平均が172円、地下水を水源とする人口30万人以上の都市の平均供給単価が142円なので、熊本市の供給単価はかなり割高です。給水原価と、供給単価の差額が大きいほど収益率は高くなりますが、この差額は、政令市の平均、全国平均、そして地下水を水源とする人口30万人以上の自治体の平均と比べても一番大きく、29円です。昨年2017年度決算では、水道事業会計の当期純利益は、前年2016年度の当期純利益14億6300万円の1・78倍となる26億円に増えました。2016年度は、地震の影響もあったと思いますが、熊本市の水道事業は、収益率の良さを反映して、例年10億から30億円程度の当期純利益を生んでいます。健全な事業運営という点は良しとしても、給水原価を反映しない高い供給単価のために、熊本市の水道料金は、決して安くありません。昨年4月時点の10立方メートル当たりの料金比較で、政令市の中で高い方から5番目、20立方メートル当たりの比較で、政令市の中で高い方から8番目です。
 本市の水道水は、給水原価が低く、また経営上も毎年大幅な純利益を生んでおり、料金引き下げの条件は充分あります。給水原価の高い自治体よりも供給単価が高いというのは、市民に理解されがたいと思います。原価に見合った料金の引き下げを検討すべきではないでしょうか。
 特に、従量料金の部分で、使用量を10立方メートルごとに第1段から第5段に区分してありますが、使用量に沿った負担となるよう、この段階を細分するなどできないでしょうか。
 また、下水道料金についても、使用水量20立方メートル当たりの金額で比較した場合、本市は政令市の中で高い方から8番目です。一方、下水道事業会計の決算でも、昨年度の当期純利益は、前年比117%増の20億1600万円となっています。下水道使用料の料金設定は、基本額に超過額等を加える方式が多いのですが、政令市でも使用料の低い大阪市や札幌市では、基準額も、加える超過額も低い設定です。毎年の黒字額を使用料金に反映し、料金負担を軽減すべきではないでしょうか。
 上下水道事業管理者に伺います。
 
 (答弁)
 
 水道事業で、「給水原価の低さだけで料金水準を判断できない」と答弁されましたが、それならば、原価の低い水の供給になぜ高い料金が必要となるのか、その要因をご説明ください。
 
 (答弁)
 
 ・・・・・・・
 水道料金の設定に当たり、水の原価とともに、事業の運営・継続に必要な様々な要因があることは確かです。しかし、給水原価が安いにもかかわらず、高い料金になるのは、他の自治体に比べ、かける費用が多い、水以外の投資が大きすぎるということではないでしょうか。
 私どもは、過去にも水道事業の問題点を、3つのムダ「計画のムダ」、「財政運用のムダ」、「漏水のムダ」と、4つの安易さ「簡単にできる政府資金からの借金」「掘れば出てくる水源」「値上げは議会の多数派がやってくれる」「競争相手のない独占企業」という点で指摘し、住民福祉の視点での水道事業の改善と実施を求めてきました。水循環基本法では、「水は国民共有の貴重な財産であり、公共性の高いものである」と規定しています。このような理念は、憲法25条が保障する生存権にかかわるもので、水道が福祉と言われるゆえんでもあります。福祉である水道事業の継続に必要な再投資資金はもちろん必要ですが、過剰な利益を上げること、過大な事業への投資は、福祉としての水道事業には馴染みません。原価が安ければ、当然供給単価にそれが反映されて、安価での水の供給が可能となるはずです。人口減少を見据えるというのであれば、これまで過大な投資をこそ見直し、計画のムダ、財政運用のムダを正して、安価な水の安定した供給にこそ務めるべきです。他都市と比べても割高な水道料金を、利益を住民に還元して、給水原価に見合った安価な料金で提供していただくよう料金引き下げをお願いいたします。
 下水道使用料についても、熊本市は、紹介した安い使用料の政令市、大阪市・札幌市などの2倍近い料金となっています。下水道事業の計画・投資を人口減少時代にふさわしいものとし、利用者負担の軽減に努めていただきたいと思います。
 
 続いて、使用料の減免について伺います。
 第1に、水道料金減免については、政令市20市のうち8市が福祉減免を実施しています。下水道料金では、政令市20市のうち14市が福祉減免を行っています。本市でも、他都市で行われているような生活保護世帯や住民税非課税、児童扶養手当受給世帯ほか、さまざまな福祉的支援を必要としている世帯への上水道、下水道料金の減免を実施していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
 第2に、全国の政令市では、上下水道事業における福祉減免実施のために、水道事業で7市、下水道事業で11市が、一般会計からの繰り入れを行い、福祉的な上下水道事業推進の支援を行っています。
 市長には、上下水道事業における福祉減免についての考え方をお聞かせください。また、福祉減免に対し一般会計繰り入れを実施していただきたいと考えますが、いかがでしょうか。
 市長ならびに上下水道事業管理者に伺います。
 
 (答弁)
 
 事業管理者より、福祉的配慮が必要な方への料金減免を行っていると答弁がありましたが、それは何件ですか。その件数で、配慮は十分になされているとお考えでしょうか。
 
 (答弁)
 
 ・・・・・・
 また、昨年度1年間でのべ2891世帯が給水停止となっています。年間3000世帯近くの給水停止世帯が発生していることをどのように認識されていますか。その要因は把握されているのでしょうか。
 事業管理者に伺います。
 
 (答弁)
 
 ・・・・・・・
 本来、命の水・水道水が止められるような事態はあってはならないはずです。だからこそ、少なくない自治体で福祉減免を実施しているのではないでしょうか。
 上水道で8市、4割の政令市、下水道事業においては、政令市20市のうち14市、7割の自治体が福祉減免を実施しているということをどのように受け止めておられますか。
 市長ならびに事業管理者、それぞれに見解を伺います。
 
 (答弁)
 
 ・・・・・・・・
 上水道の分野では、さいたま市給水条例第40条第2項には「管理者は、必要があると認めたときは、母子家庭、老人家庭、身体障害者の家庭等に対し、料金のうち基本料金の全額に相当する額以内の額を減額することができる。」と明確に規定し、企業会計が負担して減免を行っています。福祉としての水道事業の姿ではないかと思います。他の7市は、名古屋市が一部企業会計で負担し、一般会計繰り入れが行われ、残り6市は一般会計の負担です。
 下水道事業では、7割の政令市が福祉減免を行っているということを、本市としてもしっかり受け止め、真剣に検討すべきだと思います。上水道事業が主として基本料金相当額を減免しているのに対し、下水道事業では、仙台・さいたま・千葉・相模原・福岡の5市が、生活保護世帯等に使用料全額を免除しています。他の9市は基本料相当分等の免除ですが、各自治体が福祉減免の必要性を認識しているからこその取り組みではないかと思います。貧困が今や社会の大きな問題となり、生活の苦しい世帯への福祉的配慮はますます必要となっています。そういうときに、いつまでも福祉減免に背を向けているような姿勢ではいけないと思います。熊本市の水道料金は、給水原価に対し、高い料金です。他都市に倣い、速やかに福祉減免を実施していただくよう、強く要望いたします。

2018年9月議会 しめくくり質疑「交通事業会計ほか」 上野 みえこ

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今日は、交通事業と生活保護業務の2つの分野についてお尋ねいたします。
 はじめに、交通事業における安全運行・乗務員体制について伺います。
 まず1点伺います。電車の安全運行においては、経験の積み重ねによるスキルアップの向上は欠かせない課題だと思いますが、交通事業管理者の見解を伺います。また、そのために取り組んでいることをご説明ください。
 
 (答弁)
 
 ただいま答弁いただきましたように、安全運行には、経験の積み重ねや研修が本当に大切だと思います。私どもが、決算審査に当たって交通局からいただきました資料では、昨年度発生した34件の事故のうち、3年未満の経験年数の運転士による事故が3分の2の21件にも上っていることから、経験の浅い運転士の方々への研修はより一層大切ではないかと思います。この点では、毎年行われている運転技術フォローアップ研修において、前年度まで3年目研修として行われていたものが、2017年度から6カ月・1年・2年・3年目と経験の浅い方々により丁寧に行われるようになったことは、よかったと思います。よりいっ層、研修機会と内容の充実に努めていただきたいと思います。
 続けて、お尋ねいたします。
 研修と合わせて大切な、経験の積み重ねという点で伺います。
 第1に、昨年度16人の監督業務のうち、5人が任期付職員となっています。嘱託職員の中から試験に合格した人が任期付職員となるそうですが、その任期は5年です。30代から50代まで様々な年齢の方が任期付職員となられているようですが、5年間の有期雇用では、その先がありません。監督を務めることができる人材を5年の任期で解職することは、交通事業としても損失ではないかと思います。監督業務として採用している任期付き職員については、任期終了の雇用継続を検討すべきではないでしょうか。
 第2に、労働契約法が適用となる民間の事業所においては、5年間同じ職場での雇用が行われた場合、無期雇用へと切り替える道が開かれています。公務労働の現場では、その適用とならないために、5年間勤めても無期雇用を希望することはできません。しかし、本来、働く人の雇用を守ることと、事業の継続・技術の向上等考えるならば、公務労働の現場においても、1年更新の低賃金で雇用する嘱託職員ばかりを増やすような職場には未来はありません。嘱託運転士の年齢構成をみると、20代・30代が35名と半数以上を占めており、未来ある労働者に経験の積み重ねを保障することは、企業としても大切な課題ではないかと思います。嘱託運転士について、試験等を行うことで、正規職員への道が開かれるようなことを検討すべきではないでしょうか。
 第3に、現在、交通局としては、運転手の採用はすべて嘱託職員です。しかし、すべてが嘱託職員であるがために、監督業務が不足となるような状況となっています。事業の継続性や人材育成のためにも、毎年一定数の正規職員を採用していくべきではないでしょうか。
 以上3点、交通事業管理者にお尋ねいたします。
 
 (答弁)
 
 嘱託職員を任期付職員にして監督業務を担っているのは、正規職員が絶対的に不足しているからにほかなりません。監督業務は、運転士以上に経験や技術の必要となる業務であり、本来きちんと採用されて経験を積んでいく正規職員によって担われるべきものです。この点について、交通事業管理者はどのように認識されているでしょうか。
 
 (答弁)
 
 ・・・・・・・
 いろいろ言われましても、正規職員をきちんと確保していくというのは、現場で働く職員のみなさんの処遇の向上と、交通事業にとって一番重要な安全運行に欠くことのできない問題ではないかと思います。そしてまた、企業の存続にとって一番重要な課題ではないでしょうか。
 電車の車内には、嘱託職員の募集広告が張り出されています。そして、すべてが民間となったバス事業においても、バスの車内に運転士募集の広告があります。電車・バス問わずに乗務員の確保がなかなか難しい状況となっています。しかし、それはとりもなおさず、正規職員をきちんと確保することなく、経営を理由に、安く使い捨ての非正規職員に運行をゆだねてきたことの結果ではないでしょうか。交通局における採用は、毎年嘱託職員だけとなっています。しかし、企業の都合によって安上りの非正規雇用ばかりを採用し続ければ、企業の存続すら難しくなります。将来を見据えて、正規職員の採用・確保を検討されることを要望いたします。
 
 次に、交通事業におけるバリアフリー化の問題についてお尋ねいたします。
 第1に、車両ならびに電停等のバリアフリー化の目標、ならびに現状・到達点をご説明ください。
 第2に、今後目標達成にために、どのように取り組んでいかれるのでしょうか。
 以上2点を交通事業管理者に伺います。
 
 (答弁)
 
 バリアフリー化の目標としては、車両について、バリアフリー新法の努力目標である70%を目指しておられるとのことです。努力目標ではありますが、新法は平成32年度を目標年度としています。市としては、何年度を目標にして車両のバリアフリー化をすすめていかれるのでしょうか。
 事業管理者に伺います。
 
 (答弁)
 
 ・・・・・・・
 電停の改良は、すべての電停改良が目標とのことです。財政的な問題はもちろん、位置的な条件、関係者との協議など、さまざまな要件が整わなければ、電停改良というのはすすみません。車いすが利用できる電停であっても、1・5メートルの基準となっていない電停は危険でもあります。利便性の向上と利用者の安全確保の点からも、順次改良がすすめられていくべきであろうとか思います。電停改良についても、段階的にでも目標値を定め整備していくことが必要ではないでしょうか。事業管理者に伺います。
 
 (答弁)
 
 ・・・・・・
 車両・電停ともに、着実にバリアフリー化をすすめていただきますよう要望いたします。
 そのためにも、バリアフリー化促進に向けての一般会計からの支援は不可欠です。市長に置かれては、市民・利用者の立場に立ち、交通事業会計への支援充実を図っていただくようお願いしておきます。
 
 2つ目のテーマである生活保護の丁寧なケースワーク業務についてお尋ねいたします。
 私は、所属する厚生委員会で、生活保護業務が適切に行われるようにと、ケースワーカーや査察指導員の充足率100%を繰り返し求めてきました。しかしながら、本市のケースワーカー充足率は、今年4月時点で、嘱託・再任用を含めて131人、87・2%です。しかも、昨年度90・3%となっていた充足率は、今年4月に87・2%と、3ポイント落ち込んでいます。言うまでもなく、生活保護の現場は、複雑な社会状況を反映し、さまざまな困難を重複して抱える世帯が増えています。困難ケースというのが多いのではないでしょうか。それだけに、一つ一つの世帯に丁寧にかかわっていくこと、経験とスキルの高さが求められると同時に、多数のケースを抱え込まないような十分なケースワーカーの配置が求められていると思います。
 そこで人事権を持っておられる市長に伺います。
 第1に、ケースワーカーの充足率が100%となっていない状況をどのように認識しておられますか。
 第2に、厚生労働省は嘱託ケースワーカーを基準の人員に含めていません。熊本市では、ケースワーカーに嘱託を任用していることも、充足率の低下につながっています。嘱託ケースワーカーの任用をやめて、速やかに正規職員による充足率100%を達成すべきではないでしょうか。いつを目途に、100%を達成されるのでしょうか。
 合わせて健康福祉局長に伺います。
 ケースワーク業務のレベル向上のために、職員の研修が大変重要です。現行の取り組み、どのような研修をどのくらいの職員が受けているのか、ご説明ください。また、今後すべてのケースワーカー・査察指導員が研修をきちんと受けていかれるように、研修内容や開催について充実する必要があると思いますが、お考えをお聞かせください。
 以上3点、お尋ねいたします。
 
 (答弁)
 
 市長は、「嘱託および再任用職員も配置し、生活保護業務を担わせることで、制度の適正な運営確保に取り組んでいる」と言われました。しかし、先ほど質問でも言いましたように、厚生労働省の考えでは、嘱託ケースワーカーを基準人員に含めません。その点をご存知でしょうか。
 市長に伺います。
 
 (答弁)
 
 ・・・・・・・
 厚生労働省の考え方に立つならば、嘱託職員を配置して適正な運営確保に取り組むというのは誤りです。配置標準数を満たすように取り組んできたと言われますが、2017年度より2018年度は減っています。充足率を政令市で比較しても、今年4月時点で、熊本市の充足率87・2%は、低い方から8番目です。しかも、厚生委員会に出された資料の131人というケースワーカー数には、嘱託ケースワーカーが20人含まれており、厚生労働省の基準で言えば74%の充足率ということになります。他の政令市でも嘱託任用はそう多くはなく、3桁のケースワーカーを非常勤職員で任用している大阪市に次いで低い充足率となるのではないかと思います。このような状況で、丁寧なケースワーク業務を求めることは難しいのではないでしょうか。
 最初の答弁で、市長は、「現場の厳しい状況については理解していることから、今後可能な限り配置標準数を満たしていくよう努めていく」と言われました。必要性を認められるのであれば、それは意識的に取り組まなければ、実現することはできません。いつまでに、達成するのかという問いに、お答えがありませんでしたが、漠然と頑張るというのでなく、きちんと目標年次を定めて、100%配置に取り組むべきではないでしょうか。いつまでに標準数を満たすように取り組んでいかれるのか。明快な答弁をお願いいたします。
 
 (答弁)
 
 ・・・・・・・
 今や、生活保護の問題がテレビドラマ化されるようになりました。それだけ貧困が社会の大きな問題になっているからにほかなりません。テレビドラマでも、さまざまなケースが取り上げられていましたが、現実にはもっともっと複雑な状況に置かれている方々が多数いらっしゃると思います。その一つ一つにしっかり向き合い、支え、生きる力をはぐくんでいくためにも、正規職員によるケースワーカーの100%を直ちに実施していただくよう要望いたします。
 合わせて、忙しいケースワーカーのみなさんがスキルの高い業務ができるよう、全員がきちんと研修の機会が得られるように、研修の充実もお願いしまして、質疑を終わります。

2018年9月議会 「後期高齢者医療広域連合規約改正」反対討論 上野 みえこ

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議第254号「熊本県後期高齢者医療広域連合規約の一部変更について」賛成できない理由を述べ、反対討論を行います。
 今回提案されている熊本県後期高齢者医療広域連合規約の一部変更は、熊本県後期高齢者医療広域連合議会議員の定数および選出方法を変更するもので、議員定数を32人から45人へと増やし、任期を2年から市長村長又は市町村議会議員の任期・4年へと変更、選出方法も団体推薦と個人推薦によるやり方から各市町村議会での選挙によって選出する方法へと変えるものです。
 まず、変更内容の問題点について述べます。
 第1に、議員定数を45人へと増員する点については、すべての構成市町村の住民の意見が制度に反映できるようするというのが理由です。45市町村の代表で議会を構成するということを否定するものではありませんが、各市町村から1名ずつという定数の決め方が妥当であるかという点では疑問です。人口約74万人の熊本市と、県下でも一番人口の少ない五木村979人では、756倍もの差があります。これだけの人口格差がある中、全く傾斜をつけないやり方は、平等に民意を反映するとは言い難いのではないでしょうか。県下の各種広域連合や一部事務組合または他の後期高齢者医療広域連合においては、構成団体の人口で選出する議員数を傾斜配分することが、当たり前に行われています。すべての構成団体から議員を選出し、制度へ正確な民意を反映させるというのであれば、市町村ごとの選出数には傾斜配分を行うべきです。
  第2に、今回の変更がなされても、首長も議員として選出できます。各市町村で後期高齢者医療制度の事務を執行する立場にある首長が、広域連合では議決や執行部のチェックにあたる議員となることが妥当だと言えるのかも疑問です。県下の一部事務組合では関係市町村長を議員から除き、組合議員は関係市町村議員から選出するとしたところもあります。こういうやり方こそ適切ではないでしょうか。
 第3に、私はこの間、後期高齢者医療広域連合議会議員を務めてまいりました。任期2年も残すところわずかです。私は、毎回の議会で議案への質疑や討論、そして一般質問を欠かさず行い、議員としてのチェック機能を果たしてきました。しかし、個人推薦で議会に送っていただいた私ともう1名の町村議会代表の議員以外は、どなたからも、ただの一度も発言はありませんでした。会議録のある平成24年第1回定例会からの議会では、発言しているのは、4団体推薦ではなく個人推薦によって議員となった人ばかりでした。今回の変更では、個人推薦による議員への道も閉ざされます。また、議員全員が揃って開かれた会議も一度もありませんでした。すべての市町村から議員を選出して、すべての議員が発言するならば、民意の反映した活発な議会と言えるでしょうが、今回の規約変更による選出方法や定数の変更で、果たして、そのような議会になりえるのか、大いに疑問です。
 熊本県後期高齢者医療広域連合は、一般会計ならびに特別会計を合わせれば年間約2,880憶円の予算を執行していく特別地方公共団体です。その議会が、議会のたびに2人しか発言しない、全員揃った議会が開かれないというのは問題です。現行の広域連合議会の問題点を明らかにしないまま、ただ定数を増やす、選挙制度を変えるでは、民意も反映されず、広域連合議会の活性化にも繋がらないと考えますので、今回の変更案には賛成できません。
 次に、今回の変更を進めるにあたってのプロセスに関する問題点です。
 今回の変更案については、事前に構成団体である県下各市町村の議会に意見が聞かれていません。後期高齢者医療広域連合の構成団体は、県下の45市町村で、市長村長と議員によって議会は構成されています。それを踏まえるならば、構成団体の議会に説明や意見聴取を行うことなく、変更案立案し、提案するというのは問題です。
 そして、当の広域連合議会においても、今期議員を務めている議員に対して事前の説明も意見聴取もなく、今年2月の議会に、執行部側の一方的な提案という形での説明でした。
 このように、構成団体の議会や広域連合議会への説明・意見聴取を欠いたやり方は、極めて不十分で、かつ乱暴な進め方ではないかと思います。
 また、今回の変更案は、過去、2010年にも提案されましたが、県下市町村の同文議決にあたり、苓北町議会が否決し、規約改正は執行されませんでした。いったん否決された規約改正案が、8年後となる今年、再度提案されている訳ですが、今回の変更案提案にあたっては、2016年に口頭で4団体から、2008年、2009年と同様の要望があったことが、理由とされています。いったん議会で否決されたものが、正式文書もないまま、口頭だけの要望で具体化されているのも問題です。そして何より、4団体からの要望には、2010年になぜ否決されたのか、その検証・検討の状況が見えず、検証不十分な提案と思われます。
 以上述べてきたように、今回の変更案の提案は、内容においても、プロセスに関しても、問題があり、到底頷けません。
 超高齢化の時代を迎え、高齢者に関する問題の検討や検証はますます重要となってきています。それだけに、県の後期高齢者医療広域連合の運営についても、安心の医療を提供できるような広域連合となるよう、その運営を、充分かつ丁寧な検証・検討が行われていかなければなりません。そのためにも、広域連合議会がより活発な論議の行われる、開かれた議会となっていくことが必要です。そのための改革が行われていくことを求め、今回の規約変更案についての反対討論といたします。

2018年9月議会 議題221号熊本市一般会計補正予算 反対討論 那須円

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日本共産党熊本市議団の那須円です。議題221号熊本市一般会計補正予算について賛同できない理由を述べ、討論を行います。本補正予算については、大阪北部地震を受け、学校施設、市有施設のブロック塀の調査や改修等の対応軽費、民有施設ブロック塀の調査費用等、生命にかかわる課題に迅速に対応されたこと、また大阪北部地震支援に向けた経費、災害公営住宅整備に向けたなど復興に関わる予算については賛同できるものですが、以下の点については賛同できません。
 1点目は、震災関連の補正予算についてでありますが、総務分科会においても指摘がありました災害弔慰金の支給についてであります。とりわけ震災関連死に関する審査過程について詳細な内容について遺族に明快な情報提供や説明がなされていないことを理由に提訴を受ける事態が発生しています。本来地震がなければ今でも一緒に過ごすことができたのかもしれない、こうした遺族にとって、震災関連死の審査やその判定はその後の生き方に大きな影響を与えるものです。震災関連死については、遺族に対して、審査過程に関してのわかりやすく詳細な情報提供や説明、議事録の公開など透明化が図られるよう求めます。
 また、生活再建困難者支援経費については、仮設住宅等入居者への住まい再建に向けた大事な事業であります。しかし、同時に在宅被災者も今なお住宅再建を果たされていない方が残されています。先日も、大家さんが修繕をしてくれないとの理由で、雨の浸透で内壁は腐食し剥がれ落ち、畳にはカビが生え、台所の床が腐り冷蔵庫が傾いている、こうした住宅で生活をされている方の話を聞いてきたところです。家の修繕ができていないために震災前の生活どころか、健康で衛生的な生活すら保障されていない、こうした市民生活の実態をしっかりとつかむ必要があります。仮設住宅入居者の状況は一定度把握は進んでいますが、在宅被災者の復興状況については、今年度になっても調査も実施されていませんし、現状を掴むデータもない状況では、生活再建最優先の復興とは言えません。直ちに、在宅被災者の実情を掴む調査費用を予算化するとともに、支援策を講じるべきであると指摘をしたいと思います。
 震災後の9月議会において私は大西市長に「被災者の生活の再建が達成できたとはどういう状況のことを言うのでしょうか」と尋ねたところ、大西市長からは「被災者の方が震災前の安心な暮らしを取り戻し、あすへの希望を抱いて生活できるようになる状態であると考えている。被災者一人一人の状況に応じ、きめ細かな支援に全力を挙げて取り組んでいる」と答弁されました。それであるならば、今被災者がおかれている状況をしっかりと把握し、うけとめるとともに、今なお被災者が復活を求めている医療費減免の再開、そして一部損壊といえども修繕が図れないこうした世帯への支援を行うべきことを強く求めます。
 賛同できない2点目は、小学校給食調理等業務委託、共同調理場等業務委託についてです。小学校給食においては、概ね550食以上を調理している単独調理場の民間委託が進められ、来年度新たに6校分、共同調理場については3か所の更新委託経費が提案されています。食育の観点、また災害時の対応等、学校の単独調理場が果たす役割は大きなものがあります。本来ならば、業務職員の新たな採用を図り、充実をさせるべきだと考えますが、業務職を採用しないとの人事政策、行革により、民間にゆだねないと学校の調理業務が維持できないこうした状況に追い込まれているのが現状です。
 現在に委託を受けている会社の求人を見ますと共同調理場の求人が出ていましたが、A社フルタイムで月給13.5万円〜15.5万円、B社西区にある共同調理場を委託している会社ですが、フルタイムですが、月12万4000円程度、いずれもワーキングプアとよばれる年収200万円を下回る求人となっており、しかも、委託期間終了の時点で雇用の更新の有無ありと記載されています。つまり、委託終了時には、雇用が切られることがあるという求人でありました。年度途中にもかかわらず、多くの委託会社において市内の調理業務求人が出されていたことに驚きましたが、調理業務の民間への委託は、市内にワーキングプアとよばれる非正規労働者を市自らが生み出している点も否めず、雇用の面からしても大いに問題があると考えます。給食調理業務の民間委託は改め、直営で行うべきであることを改めて指摘したいと思います。

2018年9月議会 2017年度熊本市各会計決算 反対討論 山部洋史

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日本共産党熊本市議団の山部洋史です。
 議第261号、2017年度熊本市各会計決算について、賛成できない理由を述べて、反対討論を行います。
 
 第一に、熊本地震への対応についてです。
 昨年度は熊本地震発災から一年を迎えようという時期でもあり、大西市長は「復興元年」と位置づけし、「不自由な生活を余儀なくされておられる方々の生活再建、地域経済の活性化…など、本市の将来を見据えた取り組みを進める」と明言されました。
 そういう中で、熊本地震への対応では、872億6,000万円の復旧・復興経費の中、「被災者の生活再建に向けた取り組み」などに153億4千万円が使われています。
 しかし、いっぽうで、発災から7年を超える東日本大震災では今でも当然のように続けられている被災者支援が、熊本地震では早々に打ち切られていることはたいへん問題です。
 被災者の医療費窓口負担の減免については、減免支援の復活をくり返し要望してきました。市長は、支援打ち切りの理由を、国の財政措置がなくなったからとしていますが、実際はそうではありません。市が国に対して支援継続の意思を示せば、国から8割の補助が出るわけです。
 熊本県保険医協会が行ったアンケートでも46%の医師・歯科医師が「減免終了後、受診を抑制、中断した患者がいる」と回答しています。
 熊本地震では、直接地震で亡くなった方よりもその後の体調悪化で亡くなった、震災関連死が突出して多いのが特徴です。せっかく助かった命がその後の過酷な生活のもとで失われてしまうようなことは決してあってはなりません。
 現在、仮設住宅の自治会や医療機関の方々が中心となって医療費免除の復活を求める署名活動も行われています。こうした被災者の思いに応え、必死なお思いで復興に向き合っておられる方々への医療費減免の復活を強く要望します。
 また、仮設住宅の入居延長に際して、厳しい条件が付けられたことも問題です。東日本大震災では、無条件で3年も延長されたにも関わらず、熊本では8項目の条件のもと1割もの世帯が延長を認められませんでした。
 決算状況報告書では、「仮設住宅等から恒久的な住まいへの移行率」が昨年度実績で21%となっています。住まいの再建について、皆さん大変苦労しておられることを端的に表す数字だと思います。そうした中、来年度には再び仮設住宅の入居期限を迎えます。期限を切るような対応があってはなりません。入居期限までに住まいの確保ができなかった世帯へは再度の入居延長を市の責任で行うべきです。被災者一人一人の実情に寄り添った丁寧な対応を強く求めます。
 
 第2に、この間、本市の医療、福祉、教育などの事業では、その内容、費用も含めどんどん削減されています。
 負担の限界を超えた国民健康保険料は、本年度制度の改正もありさらなる負担増となりました。こうした負担の軽減のために前市長の時には20数億円が使われていた一般会計繰入の赤字補填分を大西市長は大幅に減額しました。くわえて本来保険料の抑制のために交付されている国の保険者支援制度拡充分の交付金が赤字の穴埋めのために使われていることは大変問題です。保険料引き下げのための一般会計繰り入れおよび交付金の活用をしっかり行うべきです。
 がん検診については、すべての検診において全国平均、および政令市平均以下となっています。市長の公約でもあった、がん検診の無料化は市長の任期中に実現すべきです。
 敬老祝い品制度は、対象者が前年の80歳と100歳から昨年度はとうとう100歳と最高齢者のみとなりました。実績では、対象者が6,354人から221人へと激減しました。戦後日本の礎を必死の思いで築いてこられた方々へのねぎらいの意味でも、削減すべきではありません。
 また、保険料滞納者への厳しい取り立て、差し押さえも問題です。国民健康保険では差し押さえ件数、充当件数ともに前年度から倍増しています。
 介護保険では、昨年度差し押さえ充当件数が106件となっています。介護保険料の納付は、現役を退いている高齢者であっても、年間18万円以上の年金をもらっている場合、年金から自動的に天引きされることになっており、保険料の滞納がおこりにくい側面があります。一方で、年金支給額が18万円未満の人は自分で金融機関などで介護保険料を納付しなければなりません。
 つまり、介護保険料の滞納および差し押さえの問題というのは、年間18万円、月額わずか1万5千円にも満たない年金しかもらえない高齢者に起こっているということです。月額1万5千円未満の年金の生活から否応なく差し押さえをされてしまえば、生活そのものが成り立たなくなります。
 保険料等の滞納には、市民のくらしを壊すような差押えをおこなうのでなく、生活再建へとつなげ、そのうえで保険料を納付できる力を回復させる取り組みこそが、大切です。丁寧な納付相談を行うとともに、滞納者の生活そのものが成り立たなくなるような差し押さえは決して行わないように強く要望します。
 
 第3に、経済の分野の課題です。
 昨年度、企業誘致の取り組みについては16件の誘致がなされましたが、過去の決算でも指摘してきたようにその多くが非正規での雇用となっています。昨年度については、正規、非正規の数についても、まだ明らかになっていない状況の下で、多額の誘致補助金が、市民生活にどのように寄与しているのか、費用対効果など検証をするべきではないでしょうか。
 また、地域経済の活性化という点においては、多くの地域商店街において通行量が減少するなど、熊本の経済を支える中小企業の振興をどう図っていくのか、しっかりとした実態調査をもとに取り組みが進められるべきだと考えます。
 熊本城ホールや再開発に多額の支出がなされる一方で、先に述べましたように国保料など市民生活への負担が強いられる、被災者支援が十分になされていない状況のもと、再開発事業のみが聖域化され何ら見直しもなく推進される。今の市の姿勢は厳しく問われざるを得ません。
 以上の点を指摘しまして、私の反対討論といたします。

2018年9月議会最終日の緒方夕佳議員の懲罰について

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 緒方夕佳議員が、9月議会最終日に本会議で飴を舐めながら質問し、謝罪や反省を拒否したことで「出席停止」の懲罰を受けたことについて、日本共産党市議団としての考え方をまとめました。以下に、考え方の全文を紹介いたします。



2018年9月議会最終日の緒方夕佳議員の懲罰について
 2018年10月5日
 日本共産党熊本市議団
 緒方夕佳議員が、本会議で飴を舐めながら質問し、謝罪や反省を拒否したことで「出席停止」の懲罰を受けたことに関し、日本共産党にもご指摘やご質問をいただいています。
 日本共産党市議団としては、本会議の質疑は真剣な論戦の場であることを踏まえ、飴を舐めての登壇や発言は、不適切であると考え、行為の中止と反省を求めました。緒方議員は議場において、議長がその行為を止めたにもかかわらず、止めずに、本会議ならびに議会運営委員会の場において、それに対する反省の弁や意思を示しませんでした。仮に風邪などで体調が悪い場合であっても、議長に断って発言するか、服薬等で対応するなど、常識の範囲で行動すべきであったと考えます。
 一方で、様々に指摘を受けていますように、「飴を舐めて登壇、発言したこと」は「懲罰」にまで値する内容ではなく、謝罪や反省をしなかったからといって、日本共産党市議団が「懲罰動議」や「懲罰委員会設置」にまで賛成したことは適切ではありませんでした。この点につきましては、反省しています。
 議会の潤滑な運営と議員の発言を保障するためには、それぞれの議員が良識と節度をもって議会に臨むことが必要であり、日本共産党市議団としても、そういう立場で、今後心して取り組んでいく決意です。

2018年9月議会 予算決算委員会 総括質疑

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9月議会 予算決算委員会 総括質疑
 山部洋史 2018年9月13日

 1.英語の教科化について 
 
 日本共産党熊本市議団の山部洋史です。
 私からは、昨年度決算における、ブラッシュアップイングリッシュ事業、および外国語教育推進経費に関連してお尋ねします。
 
 1、まず、このブラッシュアップイングリッシュ事業の概要およびその成果について、また外国語推進経費の概要についてご説明ください。教育長にお尋ねします。
 
 (答弁)遠藤教育長
 
 ブラッシュアップイングリッシュ事業では、国の指定による「外国語教育教科地域拠点事業」として、尾上小学校、山ノ内小学校、錦が丘小学校、必由館高校で、英語によるコミュニケーション能力の育成を目指し、小中高の接続を重視した英語教育の研究開発に取り組んだ。
 また「外部専門機関と連帯した英語指導力向上事業」では、楠中学校、楠小学校、楡木小学校において、大学と連携して、英語指導力の向上を図る取り組みを行った。
 いずれの事業置いても、「英語学習を肯定的に捉える児童生徒の増加」「英語検定の一定の級に到達する生徒の増加」等の成果がある。
 
 外国語教育推進経費は、外国語指導助手(ALT)を配置する経費や中学生を対象とするイングリッシュキャンプの経費である。
 
 市の報告書によれば本事業の成果として、「英語学習を肯定的にとらえる児童生徒の増加」の項目では、小学5年生で約95%もの児童が英語学習を肯定的にとらえているとの調査結果が出ています。また、「英語力の向上」の点では、英語検定の一定の級に到達する児童生徒の割合が全国平均に比べ30ポイント以上高いという結果であり、その成果が数字の上でも裏付けられています。
 特に小学校においては、ALT(外国語指導助手)を適切に配置することで、英語授業の経験が少ない先生方にとってスムーズな授業が行われるよう配慮され、そのことが児童にとっても英語学習を肯定的にとらえる、英語学習を好きになる要因になっていると思われます。
 
 これらの事業のもと、本年度は小学校の英語教科化が全市的に実施されています。
 2020年度の本格導入を前に、2年間の移行措置期間が設けられています。本市では、この移行措置期間に段階的に導入するのではなく、3、4年生に35時限の「外国語活動」を導入し、5、6年では35時限であった「外国語活動」を70時限に倍増するなど、いずれも20年度の実施予定と同様の時間数で実施されています。
 しかし、現場では、英語の教員免許を持たない小学校教員が大多数であり、先生方からは、
 「ほぼ初めての英語授業の取り組みの中、本来であれば授業時間と同等の準備時間が必要であるが、ほとんどその時間が確保できない」
 「初めてのことなので、新たに覚えることも多く大変負担だ」
 「英語の専科教員が全く足りないのではないか」
 などの声が上がっています。
 
 何よりも、ただでさえ超多忙な中、結果として一番大事である子どもたちと直接向き合う時間が減ってくるのでは、という心配があります。
 
 そこでお尋ねします。
 1、現在の「外国語活動」の取り組みなか、学校現場での様々な懸念、および現場の先生がた要望に対して、ブラッシュアップイングリッシュ事業での成果をふまえて、どのように支援をしていかれますか。
 2、各学年で増える英語の授業時間の増加分はどう補われますか。
 教育長にお尋ねします。
 
 (答弁)遠藤教育長
 
  1、現場への支援について
 初めて授業する教員でも授業イメージを持てるように、研究指定校での授業動画や使用した教材等を教育センターのホームページに掲載するとともに、研究成果をもとにH30、31年度の移行期における熊本市版年間指導計画例を作成し、小学校3年生からどのように移行期授業を行えばいいのかをすべての教員に示した。
 また、授業時間の増加に伴い、外国語指導助手(ALT)の配置拡大を進めるとともに、小学校では、英語免許を有する専科教員10人と巡回指導員を2人配置し、授業をサポートするなど、担当教員の負担感・不安感の軽減に努めている。
 
 2、各学年で増える英語の授業時間の増加分はどう補うか
 
 小学校外国語活動は、35時間の増となるが、これまで各学校が確保する予備時数を外国語活動の授業時数として置き換えることで、授業時数として置き換えることで、総授業時数を変えずに実施が「可能であり、実際にそのような工夫をしている学校もある。
 
 現在教育委員会では、教育課程の検討会議を立ち上げ、総合的な視点から授業時数の基準の検討会議を立ち上げ、総合的な視点から授業時数の基準の検討を行っており、今後、学校がゆとりを持った取り組みができるようサポートしていく。
 
 英語専科教員の配置については、先日「いのちネット」の皆さんとともに市へ申し入れをさせていただきました。そこで示された現在の専科教員の配置状況では、全市92小学校のうち専科教員が回っているのは半分の46校であり、その頻度は、授業2時間のうち一回の割合で専科教員が入っているとのこと、また残り半分の46校は巡回指導教員によりサポートを行っているとのことでした。
 しかし、先生方がまだ手探りで授業を行っている移行措置期間の間くらいは、はやり毎時間のサポートが必要ではないでしょうか。更なる人的支援の拡充が求められます。
 また、授業時間の確保については、各学校が確保している「予備時間」を置き換えることで授業時間数を変えずに実施可能であり、そのように取り組んでいる学校もあるとのお話でした。
 言うまでもなく「英語」導入以前から先生方は超多忙をきわめておられ、本市でも2割もの先生が「過労死ライン」での職務を強いられている現状です。本来であれば、そうした「予備時間」は先生方の働き方軽減に向けられるべきではないでしょうか。本市がこの3月に策定した「教員の時間創造プログラム」との整合性も問われます。「時間創造プログラム」では2020年度までに先生方の「過労死ライン」をゼロにするとしています。まさに「英語教科」が本格導入される年です。本格導入により「過労死ライン」が増加するような結果にならないよう時間確保の配慮を求めます。
 
 次に、「教科化」での子どもたちへの影響についてお尋ねします。
 小学校段階での英語の導入については様々な心配の声もあがっています。
 そうした心配から、学校の授業とは別に英語塾などに通う子どもも出てくるでしょう。その一方で、塾へ通えない子ども当然出てくると思います。中学英語の前段階で、学ぶ環境に差が出てきかねません。
 
 そこでお尋ねします。
 1、そうならないためにも、すべての子どもたちが等しく学べる環境整備に力を尽くすべきと考えますが、具体的な施策など講じておられますか。
 2、今後、英語専科の新任教諭の拡充の予定はありますか。
 3、中学校に在籍する英語免許取得の教員を小学校に定数を確保して配置するなどの手配も必要ではないかと思いますがいかがでしょうか。
 4、加えてALT(外国語指導助手)、専科教員の抜本的加配を国にしっかりと要望すべき思いますが、具体的な要望はされていますでしょうか。
 以上、教育長にお尋ねします。
 
 (答弁)遠藤教育長
 
 1、具体的な施策について
 
 新学習指導要領では、これまでの暗記中心ではなく、子供たちが積極的に英語を使おうとする態度を育成することと、英語を用いてコミュニケーションを図る体験を積むことを重要としている。
 指定校でのアンケート調査では、「外国語の授業が好き」と答える児童の割合が9割と高い。
 
 2、今後、英語専科の新任教諭の拡充予定はあるか
 
 教員採用選考試験委置いて、小学校教諭に外国語教育推進区分を設け、英語に関する専門性の高い教員の新規採用を行ってきたところ。
 これまでも20人を採用し、来年度も採用予定者数を5人程度としており、今後も継続的に一定数の採用をしてまいりたい。
 
 3、中学校に在籍する英語免許取得の教員を小学校に定数を確保して配置するなどの手配も必要ではないか
 
 小学校の英語専科教諭について、本年度は10人を加配している。
 小学校教諭の中にも中学校英語の免許を有する者がおり、本年度以上に加配が確保できた場合も配置は可能であるが、中学校の英語教諭を小学校に配置することも、小中学校連携の観点から、一つの手法であると考える。
 
 4、ALT、専科教員の抜本的加配を国にしっかりと要望すべきと思うが、具体的な要望はしているか
 
 指定都市教育委員会町議会の出の要望に加え、本市独自の要望活動においても、小学校専科指導の充実やALT配置に対する財政支援ついて要望を行っており、今後も機会をとらえ、訴えてまいりたい。
 
 いろいろと答弁されましたが、しっかりと学ぶ環境を整え、丁寧な授業を行えば「英語嫌い」防ぐことができ、小学校から中学校への学びの連携がスムーズにできるということです。
 
 今回、「英語」だけではなく「道徳」も新たに教科化されるとあって、やはり先生方の多忙化がさらに強められ、教育現場での新たな困難や矛盾が生まれるのではないか、という不安も強まっています。小学校の段階では、特に一人の落ちこぼれもなく、基礎学力を身に着けられるようにすることが基本ですし、すべての子どもの人格形成に力を尽くすということが大事です。
 そういう点では、新しい英語教育においては、先生方はもとより、子供たちを追い詰めるような教育にならないよう、人的な支援のさらなる拡充をしていただき、ゆとりのある、楽しく学べる授業が展開できるよう、特に留意していただきますよう要望いたしまして次の質問に移ります。
 
 2.市営住宅の環境整備、および低階層入居希望者への手配について
 
 つづきまして震災以降の住まいの確保の問題、なかでも市営住宅について、環境の整備も含めた質問をいたします。
 震災からの復興においては、何よりも住まいの再建が大前提です。
 本市では、新規に建設する災害公営住宅建設が圧倒的に少ないため、それ補うものとして市営住宅の空き室ストックが被災者向けに提供されています。
 しかし市営住宅も、そもそもそれまで暮らしていた地域に必ずしも住宅があるわけではなく、通院、通学、通勤などの面でその選択肢が大きく制限される場合があります。
 中でも病気や疾患などで、バリアフリーや低層階しか住めないとなるとさらに困難です。
 
 そこでお尋ねします。
 1、仮設住宅入居者で市営住宅への転居希望者のうち、バリアフリーが必要な世帯または足腰の疾患、病気のため低層階への入居を希望している世帯はどれだけあるでしょうか。
 また、現在の対応と今後の取り組みについてどのように考えておられますか。
 都市建設局長にお尋ねします。
 
 2、入居期限を迎える仮設入居者のうち低層階など希望する市営住宅が提供できないとの理由で転居ができない世帯への手当はどうされますか。引き続きの入居延長を認められますか。
 大西市長にお尋ねします。
 
 (答弁)田中都市建設局長
 
 1、市営住宅の低層階入居希望者への手配について
 
 被災者のうち、8月末現在で、公営住宅への入居を希望されている1,694世帯のうち、低層階を希望されている障がい者や要介護認定を受けられている231世帯の方々に、福祉部署と連携し、優先的提供基準に基づき、順次案内を行っている。
 案内の状況については、8月末時点において、178世帯の方々の入居が内定しており、30世帯がマッチング中、23世帯が辞退されている状況である。
 内定していないマッチング中の被災者については、今後も引き続きニーズを聞き取りながら、退去空室も含めた住宅の案内を行うなど、丁寧に対応したいと考えている。
 
 (答弁)大西市長
 
 2、仮設入居者の入居期間の延長について
 
 これまでも被災者の恒久的な住まいの確保は最優先で取り組む復興重点プロジェクトのひとつであり、各世帯の実情に寄り添った支援を行ってきた。
 その中で、住宅の提供にあたっては、希望する地域や低層階等、様々なニーズがあるため、今後の延長の要件について、状況に応じた柔軟な対応をいただくよう、県を通じ国に要請してきた。
 今後も、引き続き本市の実情を国、県に働きかけるとともに被災者の個々の状況に応じたきめ細やかな対応を行い、一日も早い住まいの確保に努めてまいる。
 
 8月末現在で、まだ30世帯がマッチング中とのことでした。
 マッチング解消のめどについては言及がありませんでしたが、この後の質問で紹介しますが、市営住宅の高層階に入居中だが病気のため、低層階へ転居申請をされた方が、最終的に転居が認められるのに1年かかった事例があります。
 このようにマッチング解消が次の入居期限を迎える前にできる保証はどこにもありません。
 大西市長からは、入居延長についてなんらお答えがありませんでした。
 障がいや介護、または疾患により低層階しか住めない方たちです。「1日も早い住まいの確保に努める」のは当然ですが、住宅の提供ができない場合には、市長の責任で国・県へ再度の入居延長を認めさせる、としっかり明言すべきです。
 そのことを強く求めまして次の質問に移ります。
 
 続いて、高齢化や病気による住み替えの問題です。
 3、病気のために低層階への転居を申請していた一般入居者の方の事例です。申請が認められるまでに一年を要しました。しかしその間に病気が悪化、転居を待たず施設へ入居せざるを得なくなってしまいました。空室状況の関係もあるとは思いますが、障がいや疾患を勘案して優先順位をつけるなど、もっと短期間で手配できないものでしょうか。
 
 4、続いてもうひとり、循環器系の疾患があり医師のすすめもあり低層階への転居を希望している入居者(現在は5階に入居中)の方です。
 転居にあたっての現況復帰(部屋のリフォーム)の費用が捻出できず、転居できないでおられます。何らかの支援ができないでしょうか。
 以上、建設局長にお尋ねします。
 
 (答弁)田中都市建設局長
 
 3、住み替えに伴う低層階への転居の手配について
 
 市営住宅に入居中の方で、身体的な理由等により低層階への住み替え希望者については、平成25年4月1日に定めた「住み替え承認申請事務取扱内規」により、申請の受付順に対応しているところ。
 従いまして、住宅の提供については、申請された団地によっては順番待ちとなる場合もあり、また低層階の住宅退去の状況に応じ、提供の時期が違ってくることになる。
 
 4、住み替えに伴う現況復帰(現状回復)について
 
 入居者が退去される場合は、原則として畳、襖の現状回復が必要であり、加えて、故意に破損、汚損した部分についても現状回復をお願いしている。
 
 住み替えができずに困ってらっしゃる方の存在をまったく認識されていないような答弁でした。
 すみかえの現況復帰について、実際に転居された方のお話です。原則として畳と襖は入居者で取り換えをとのことですが、この方の場合部屋の清掃についても業者によるクリーニングを市から求められたそうです。故意に汚損したものではなく通常使用での経年による汚れです。
 ま風呂釜の撤去も必要であり、総額15万程度かかったそうです。くわえて引っ越し費用をさらに捻出せねばなりません。現況復帰費用の捻出が困難な方については分割などの支援が求められます。
 
 5、最後に団地敷地内の雑草の件です。新地団地E棟の事例ですが、草が子どもの背丈以上に伸びており、あらゆるところが死角になっています。防犯上大変問題です。また、秋、冬にはそのまま立ち枯れ状態になり、たばこのポイ捨てなどで火災の原因にもなりかねません。
 住民から刈り取りの要望が何度となく出されていますが、刈り取りに600万円かかるのでできない、といまだ放置されたままです。全体の予算が2,000万円しかなく、いち団地に予算の大半を使えないとの理由ですが、そもそも全体の予算が少なすぎます。抜本的に拡充すべきではないでしょうか。
 以上建設局長にお尋ねします。
 
 (答弁)田中都市建設局長
 
 5、新地団地の草刈りについて
 
 すべての市営団地では、草刈りや高さ2m以下の樹木の剪定について、原則として、入居者の管理となっている。
 しかしながら、新地団地においては、役1万2千uの法面であるため、地元自治会と相談し、一部の草刈りについて、住宅課にて対応しているところ。
 今年度も、地元自治会と協議のうえ、遊歩道周辺の草刈りを8月に実施し、再度11月にも実施する予定としており、今後も、引き続き地元自治会と協議しながら、できる限りご要望に添えるよう対応してまいりたい。
 
 団地の雑草については、入居者による管理が原則とのことですが、高齢化がすすむなか、団地敷地全体の草刈りはとても困難です。そもそも全体の予算が少なすぎます。抜本的に拡充すべきです。特に新地団地の事案については防犯、防災上放置していては大変危険です。来年度とは言わず年度内での速やかな対処を求めます。
 以上、おのおの要望いたしまして私の質疑を終わります。

2018年9月議会

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2018年9月議会一般質問
 上野みえこ 2018年9月6日

 おはようございます。日本共産党市議団の上野みえこです。
 大阪地震、西日本豪雨災害に続き、今朝は北海道でも大地震が発生しました。一連の災害で犠牲になられた方々のご冥福をお祈りするとともに、被災されたすべてのみなさまにお見舞い申し上げます。今日は、災害の問題からお尋ねしてまいります。8月中旬から市内全域で取組んでいる市民アンケートに多数のご意見をいただいています。その声も紹介しながらお尋ねいたしますので、市長ならびに、執行部のみなさまには、市民の声をしっかり受け止める気持ちで答弁していただくようお願いいたします。
 はじめに、熊本地震からの復旧です。
 地震の発災から2年が経ちました。ごく最近お聞きした事例を紹介します。
 南区に住むAさんのお宅は、大規模半壊で公費解体が終わっています。しかし、家屋に加え地盤の復旧も必要なために、支援金だけでは到底資金が足りず、復旧に踏み出せません。地盤復旧は、宅地復旧支援事業を活用しても、かなりの自己負担が必要、自営業なので家屋の店舗部分にはグーループ補助金が活用できるはずでしたが、検討しようとしたら、第5次受付がすでに終了していました。地盤と家屋の両方を復旧するにはかなりの費用が必要であり、いつになったら復旧に足を踏み出せるか、頭を抱えておられます。
 中央区に住む80代のBさんも大規模半壊、自宅を修理して再建するということで、義援金はもらったものの、修理費用には足りず、修繕がストップ。屋根が大きく損傷しているために、地震から2年4カ月経つ今も、2階から上を見上げると青空が見えます。その後の風雨・台風等で、家の損傷はひどくなるばかりです。高齢のために借金もできず、復旧のめどは全く立ちません。
 西区に住むCさんは、半壊でしたが、仕事が住宅関係であったために、仕事に没頭して自分のことは後回し、気づいたら、自分はみなし仮設の申し込みすらできなかったと言われました。
 地震からはや2年4カ月、プレハブ仮設・みなし仮設に入居されている方は7月末時点で6600世帯、未だ多くの方が、復旧道半ばであり、先ほど紹介した3人の方は仮設等を利用されていないため、住いの復旧道半ばの人にもカウントされていません。
 そこでお尋ねいたします。
 第1に、市の支援メニューというのは限られてきました。各区役所に総合相談窓口は開設され、一般相談はじめ、融資や法律相談も行われていますが、今年5月には罹災証明の申請受付がすべて終了、弔慰金・見舞金・義援金・生活支援金等の支給以外で今後受けられる支援は、自宅再建利子補給・リバースモゲージ利子補給・民間賃貸住宅入居支援助成・転居費用助成・宅地復旧支援・伴走型住い確保支援などで、現行支援が不十分なために置き去りにされている方々は、前に進むことができません。市長は、市内全域に136000世帯、4割を超える世帯の方々が罹災判定を受けるような未曽有の災害発生に対し、まだまだ復旧に至らない方々が多数いらっしゃることをどのように受け止めておられますか。また、すべての被災者が元の生活の戻っていかれるような支援が必要であるとお考えでしょうか。
 第2に、先ほどの事例のように、未だに事業所の復旧もままならず、仮事務所で生業を続けている方もおられます。事業再建のためのグループ補助金は、第5次分が今年5月で締め切られています。第6次の補助が行われるよう、県や国に働き掛けていただきたいと思いますがいかがでしょうか。また、必要とする人の状況を把握していただきたいと思いますがいかがでしょうか。
 第3に、私どもの市民アンケートには、「一部損壊と判定され、これまで修復費用が80万円かかったが、未修理箇所がある。年金生活で費用負担に苦慮している。一部損壊世帯への支援を切望する」との声がありました。
 西日本豪雨災害被災地の広島市では、床上浸水以上、一部損壊世帯も含め、すべての被災者に一律5万円の第1次義援金を支給しています。何の支援もなくて立ち往生している被災者のために、本市でも、すべての一部損壊世帯への何らかの支援を実施すべきではないでしょうか。
 また、一部損壊・半壊も対象とし、大規模半壊以上についても抜本的な拡充となる支援金制度の拡充を国・県へと求めるべきではないでしょうか。
 市長に伺います。
 
 (答弁)
 
 一部損壊世帯への支援をやってきたと言われますが、3万円・10万円の義援金を支給されているのは、28000世帯で、3人に1人です。圧倒的多数の世帯に、何の支援もありません。私たちのアンケートには、「一部損壊には何にもなく、言葉すらない」という悲しい声がありました。
 私たち日本共産党市議団は、8月29日に、西日本豪雨災害の被災地となった広島市を視察してきました。先程紹介した一部損壊も含めたすべての被災世帯への義援金支給などのような、被災者の立場に立った対応を、市長はどのように思われますか。先ほどの答弁では、「すべての被災者が1日も早く震災前の暮らしを取り戻すため、被災者一人一人に寄り添った支援を行う」と答弁されましたが、市長の言われる被災者に「一部損壊世帯」は入っていないのでしょうか。伺います。
 
 (答弁)
 
 ・・・・・・・
 災害の規模に大小はあっても、ひとりひとりの被災者の痛みや苦難は同じです。他県ではできる一部損壊世帯への支援に背を向けて、「一人一人に寄り添う」というのは、まさに詭弁です。辞書を引きなおしていただきたいと思います。すべての被災者の復興に、更なる支援をお願いしておきます。
 
 引き続きお尋ねいたします。
 第1に、昨年9月に締め切られた医療費減免・免除については、8月にその復活を願って、熊本市内での医療関係者によるシンポジウムが開かれました。熊本地震の対応に奔走された益城町と熊本市中央区の医療機関の方、及び阪神大震災に取り組まれた神戸市の病院の報告がありました。阪神大震災の報告では、震災後に,仮設住宅の住民を対象にした調査で、高血圧・糖尿病・狭心症・心筋梗塞・肝臓病・膝関節症・腰痛症などの疾患の発症率が上がり、原因として震災後のストレスの多い生活環境が指摘されていました。一方で、震災前から病気を持っていた人で診療を中断した人の割合は、3割近くに上り、その理由としては、病院が遠くなった、自己負担がきつい、医療費減免の打ち切りなどが挙げられていました。また、仮設住民の通院率は、一般の家庭の1・6倍ということも指摘され、震災後の医療支援の重要性を述べられていました。熊本でも、各種調査のデータとして、医療費減免中止後の受診抑制が報告されています。市民アンケートには、「半壊です。家族5人全員が病気で、お金がないときは病院に行けない。減免・免除の復活を願っています」との声もあり、現在、仮設住宅の自治会や医療機関の方々が中心となって医療費免除の復活を求める署名活動も行われています。このように、復活を求める被災者の思いをどのように受け止められますか。また、被災者の思いに応え、苦労しながら復興に向かう方々の健康維持のためにも医療費の減免・免除を復活すべきではないでしょうか。
 第2に、熊本市内には、中央区・東区・西区・北区に1カ所、南区に2カ所の6カ所の地震計が設置されています。しかし、北区・南区では、旧合併町への設置であり、人口の大半が暮らす旧市内部分に設置されていないために、以前から設置の拡充を求める声がありました。地域住民の多くが感じた震度を報道できちんと知ることができるように、設置を拡充していただきたいと思いますがいかがでしょうか。
 第3に、熊本地震復旧では、大規模な工事から、中小のものまで多くの工事が行われています。その多くが「重層下請け構造」の中で行われており、公共単価で契約されているはずの工事の末端で働く労働者は、かなりの低賃金という状況があります。現場労働者の雇用状況を改善し、質の高い工事が行われていくためにも、今や「公契約条例」の制定は重要な課題です。熊本県弁護士会は、2012年に会長声明を出し、県下すべての自治体で公契約条例が制定されるようにと呼び掛けています。本市においても速やかに公契約条例の制定をすすめるべきと思いますが、いかがでしょうか。
 市長ならびに政策局長に伺います。
 
 (答弁)
 
 医療費減免の復活では、被災者に寄り添う姿勢が全く見られません。国民健康保険や財政がどうのと言うのならば、東日本の国保や自治体財政はどうなっているのでしょうか。桜町再開発・熊本城ホールには500億円もの事業費をつぎ込む熊本市が、どうして被災者支援にお金を惜しむのか、私には理解できません。必死な思いで復興に向き合っておられる方々への医療費減免復活を強く要望いたします。
 地震計設置の答弁は、質問のオウム返しで、指摘の点に答えられていません。これでは、南区・北区の住民はとうてい納得されないとおもいます。区に1カ所以上となっているのですから、積極的に対応すべきです。よろしくお願いいたします。 
 公契約条例については、他都市の動向ではなく、現場労働者の実態こそ重要です。現状の放置は、人材不足の時代に、人材確保と技術の継承に逆行するもので、そういう対応は許されません。現場の声に応え、条例制定に向け、速やかに動き出していただくことを要望いたします。
 
 に、立野ダム問題について伺います。
 立野ダム建設は、8月5日に本体工事の起工式が行われ、本体工事が着手されました。しかし、起工式当日は、工事現場入口で、ダムの安全性・必要性に疑問を持つ県民が集まり抗議集会も開かれました。大西市長が、これまで市民への説明責任も果たさないまま、ダム推進の立場をとられていることは、たいへん残念で、問題でもあります。本体工事は着工されましたが、7月に発生した西日本豪雨災害で、ダム建設を取り巻く状況も大きく変わりました。
 市議会として被災自治体へお見舞いを致しましたように、7月に発生した西日本豪雨災害は、14府県に200人を超える死者・行方不明者を出す大惨事となりました。今回の豪雨災害では、全国558の治水ダムのうち213ダムで、下流へ流れる水量を調整する「洪水調節」が行われました。愛媛県・肱(ひじ)川の野村ダムはじめ、愛媛県の鹿野川ダム、広島県の野呂川ダム、京都府の日吉ダムなど6府県の8ダムの水量が当時、満杯に近づいたために、流入量と同規模の量を緊急的に放流する「異常洪水時防災操作」による大量放水が行われました。7月7日朝から昼過ぎまで異常洪水時防災操作が行われた野村ダム下流域の愛媛県西予(せいよ)市では、堤防が決壊し、氾濫による浸水被害で5人が死亡するという痛ましい事態となりました。鹿野川ダム・野呂川ダムの下流域でも大規模な浸水被害が出ました。西日本豪雨災害は、ダムの許容量を超える深刻な豪雨であったこと、また許容量を超える豪雨が発生すれば、ダムの緊急放流によって、下流域で甚大な浸水被害が発生することも明らかになりました。
 今回の異常洪水時防災操作実施で、下流域に大きな浸水被害が発生した野呂川ダムや椋(むく)梨(なし)ダム・福富ダムについて、広島県は、浸水の発生要因やダム操作を検証し, 今後の対策や管理のあり方を検討することとし、「平成30年7月豪雨災害を踏まえた今後の水害・土砂災害のあり方検討会」を設置し、検証作業を始めています。その中では、貯水池へ大量の土砂が流入してきたこと、浸水被害の発生要因・シミュレーションやダムの効果や課題の影響等についても検証を行うこととなっています。
 今やダム建設は、流域住民の命を脅かす問題となっています。ダム下流域で発生した被害は、国の責任ということでは済まされない。流域自治体の責任が問われます。私ども日本共産党には、議会だよりを見た市民の方々から「まだ、ダムを建設しようとしているのか」「立野ダムに関する情報提供が少なすぎる」と、疑問や抗議の声が相次いで寄せられています。その点を踏まえ、答弁をお願いいたします。
 第1に、西日本豪雨災害では、許容量を超える豪雨は現実的に発生しうるということが明らかになりました。そして、ダムの容量は無限ではないために、降雨量が甚大かつ長期化すればダムの洪水調節はできなくなってしまうということです。このような西日本豪雨災害で実際に起こったダムの危険性について、市長はどのように認識されていますでしょうか。
 第2に、西日本豪雨災害を大切な教訓とするならば、尊い人命が犠牲になるような事態を回避するためにも、立野ダムの場合も、許容量を超える豪雨が発生すれば、ダムは満水となってあふれ出し、ダム津波を引き起こす危険性があるということを、流域住民である市民に説明すべきではないでしょうか。少なくとも、今回の西日本豪雨と同規模の豪雨が発生した場合の状況を、立野ダムに当てはめシミュレーション・検証し、市民に説明すべきではないでしょうか。現行の立野ダム建設計画において、どの程度の豪雨を想定してダムが安全に機能していくということを確認されているのでしょうか。
 第3に、今回の西日本豪雨災害は、ダムがあることによって、一定規模以上の豪雨が発生した場合は、むしろダムの存在が流域に大きな被害をもたらすことがわかりました。立野ダムの安全性について再検証することはもちろん、広島県が行うダムの検証が終わるまで、ダム建設はいったん中止することを国に求め、流域住民の不安と疑問に応える市民への説明の機会をつくるべきではないでしょうか。原発事故でも、ダム事故でも、根拠のない「安全神話」が最も危険です。
 以上、市長に伺います。
 
 (答弁)
 
 市長は、国土交通省の出先のような答弁をされましたが、想定外と言われる豪雨災害時の状況に対する認識が甘いと思います。迅速に避難するというのは当たり前です。しかし、それが異常な条件の下でできなかったから、人命が失われるような重篤な事態となったのではありませんか。党市議団では、8月に広島県呉市の野呂川下流の被災地も視察してきました。住民からの聞き取りでは、「サイレンはなったそうだが、そんなのは聞こえなかった。一挙に水位が上がって、気づいた時には、濁流が家の奥まで押し寄せてきた」と言われました。そのお宅の前の川は、普段は葦の生い茂る川だそうですが、土砂と岩石に埋め尽くされ、1mは超えるような大きな岩もあちこちに見られました。ダムから押し寄せてくる激流のすさまじさを目の当たりにしました。
 市民アンケートには、「西日本豪雨災害の教訓を踏まえて再調査を行い、必要な処置を行うべき」「現地を見れば立野ダム建設はだめだということははっきり断定できる。無駄な税金を使わないでほしい」などの声がありました。
 西日本豪雨災害だけでなく、いま世界中で災害の激甚化がすすみ、大災害が相次いでいます。今年8月インド南部ケララ州では、「100年に1度」の豪雨により、39カ所のダムのうち33カ所が、貯水能力の限界に近づき放流を開始したために、下流で洪水被害が相次ぎ、106人もの死者が出たと報道されています。
 河川工学の専門家である新潟大学名誉教授の大熊孝氏は、熊本市で開かれた学習会で「『地震があったからやめる』となぜ言えないのか。ダムは想定通りの雨には対応できるが、想定外の雨には対応できないことが西日本豪雨災害でわかった。ダムを守るために放流しているが、人とダムとどちらが大事か。治水の王道は堤防にある」と言われました。阿蘇地域で想定外の豪雨が発生することは充分考えられます。貯水能力の限界を超えればダムは決壊するので、緊急放流が行われますが、立野ダムの場合は、流水ダムのために、貯水量を調節する機能を持ちません。ひとたび穴が詰まれば、たちまちダムは満水になって決壊することになります。その時被害を受けるのは熊本市民ですから、市長の責任は重大です。そのことを肝に銘じ、市民の安全第一の立場で臨んでいただきたいと思います。
 
 ●市民病院開設に向けて、小児循環器内科の標ぼうについてお尋ねいたします。
 熊本地震の被災で、病院機能の大部分を休止せざるを得なくなった市民病院ですが、移転建替えでの再建が決まり、建設がすすんでいます。来年度の開院に向けて、市民の願いに沿った医療が提供できる病院としてスタートできるよう、準備されていかなければならないと思います。
 今年7月、患者家族から市民病院に対し、小児循環器内科を診療科としてきちんと残すことを求める要望書が提出されました。要望書には、「私たちの子どもは、心疾患と闘いながらの人生を歩んでいます。リスクの高い手術を受けなければならないこと、健康な子のように生きられないこと、生きられても制限を強いる生活しかできないことなど多くの厳しい現実を前に、親である私たちは、小さな体で心臓の手術を受け、泣きながら苦しい治療を受ける我が子を、支えることしかできません。日常の体調管理、診断や治療、手術が必要な児の術後をフォローしてくださっている小児循環器内科の先生方、手術をしてくださった小児心臓外科の先生方や、専門的な知見の深い看護師のみなさんに助けられ、今この命が繋がっていると心から感謝しております。」その切なる思いがつづられていました。
 そこで、お尋ねいたします。
 第1に、要望書を拝見して、日夜奮闘しておられる現場職員のみなさんの健闘、そして子どもたちを温かく見守り育てるご家族の必死な思いが、市民病院という一つの医療機関の中で結びあって、幼い命が大切に守られていることに深い感銘を受けました。そして、私も4人の子どもを産み育ててきた母親として、熊本市と市民病院は、要望されている患者家族の方々の思いをしっかり受け止め、応えていくべきではないかと思いました。市長はどのように思われますか。
 第2に、要望書にもありますように、心疾患を持つ子どもたちの闘病は、周産期母子医療でフォローされる新生児期で終わることなく、手術後も生涯にわたり、投薬治療や検査、体調管理が必要であり、成長につれて起こる他の臓器への影響等もあり、子どもたちとその家族の永い闘病生活が続きます。そして、周産期母子医療と小児心臓外科、小児循環器内科という診療科がひとつの病院に一体となってあり、連携しているということは、心疾患という重い病気を抱える子どもたちと家族にとって、何よりの強い味方です。市民病院は、2004年に総合周産期母子医療センターに指定され、小児心臓外科、小児循環器内科を持ち、日本小児外科学会の認定施設であり、日本小児循環器学会の修練施設となっています。熊本県下における総合周産期母子医療センターは、熊大病院と市民病院の2カ所、日本小児循環器学会が指定する小児循環器の専門医が在籍し修練施設となっているのは市民病院だけです。それだけに、小児循環器の分野で市民病院の果たす役割は大きく、周産期母子医療の分野と、その後に続く小児循環器内科が連携して継続的に診療に当たっていくという強味を生かすこと、小児循環器内科を診療科として標ぼうしていくことは、他の病院ではできない市民病院にとっての大きな特徴であり、メリットではないでしょうか。
 第3に、小児循環器学会が指定する修練施設となるためには、学会が定める基準等をクリアしていなければなりません。小児循環器専門医が1名以上常勤し、研修医を指導できる体制にあること、心エコー・CT・MRI・運動負荷試験・ホルター心電図・心臓カテーテル検査の設備があること、小児循環器の入院患者が100例以上あることほか、5つの条件です。小児循環器専門医が市民病院に在籍されていること考えれば、その修練施設としての役割を市民病院が担っていくことは大事なことだと思います。幸いにも、本年4月より新たに病院事業管理者を迎えていますので、今後、医局体制の強化・充実に力を発揮していただくことは間違いありません。小児循環器の修練施設としての条件を満たす基準を備え、専門医の体制を堅持していくことについて、今後の方向性と取り組みをご紹介ください。
 市長ならびに病院事業管理者にお尋ねいたします。
 
 (答弁)
 
 議会が決定し、基本・実施設計まで済ませていた市民病院の現地建替えが、市民や議会に相談なく、市長の判断によって白紙撤回されていた中で、市民病院は熊本地震に被災し、大きな被害を受けました。移動が難しい患者も他の病院への搬送を余儀なくされ、命まで失われるような状況に至りました。南館だけでも、元の計画で建て替わっていたならばと思ったのは私だけでしょうか。その時々の判断が、将来どのような結果を生んでいくのか、重く受け止めなければならないという教訓であったと思います。
 市民病院の新たな開設に向けてどのような特徴を打ち出し、そのための診療体制をどうつくっていくのか、それが将来、病院の財産になっていくようなあり方が必要だと思います。小児循環器内科の問題は、市民病院で命を守られている子どもたちとその家族の思いが受け止められ、賢明な判断をしていただきたいと思います。小児循環器内科の標ぼうは、市長も、患者と家族のみなさまの意見を踏まえて検討するようにとの指示を出されているようですので、どうぞ、よろしくお願いいたします。
 
 続いて、国民健康保険についてお尋ねします。
 今年4月は、医療・介護・生活保護など、社会保障の各制度が見直され、高齢者を中心としたさまざまな負担増が押し付けられました。医療では、紹介状なしで大病院を受診した場合に窓口負担とは別に使負担が徴収される病院の対象範囲が広げられたことや、入院時の食事負担が1食360円から460へと値上げされ、医療療養病床に入院している重傷者の水光熱費が200円から370円へと引き上げられました。後期高齢者医療保険では、低所得者のための保険料軽減特例が昨年度に続き縮小され、保険料がさらに値上げとなりました。8月からは、高額療養費制度の自己負担額も引き上げられました。国民健康保険では財政主体が都道府県へと移行した中で、全国約4割の市町村で保険料が値上げとなりました。介護保険では、3年ぶりの保険料改定で全国平均で6000円を超える保険料となりました。利用料も介護報酬改定によって負担増となりました。年金は据え置きですが、医療や介護等、年金天引きの負担が増えたために、実質的な引き下げとなりました。10月からは、最後のセーフティネットとなっている生活保護の生活扶助費が最大で5%引き下げられ、加えて母子加算や3歳未満の児童養育加算が減額されます。本来、住民の暮らしを守るべき社会保障制度が次々と改悪されて、暮らしを追い詰めています。中でも、熊本市の市民所得は全国でも最低水準、最低賃金も政令市最下位です。私ども共産党市議団が行った市民アンケートでも、以前に比べ生活が悪くなったと答えられた人が6割を超えている一方で、よくなったと回答されたのはわずか6%でした。
 同じく市民アンケートで、今熊本市に一番力を入れて取り組んでほしいことのトップは「国民健康保険料の引き下げ」で、次に「熊本地震の被災者支援」「貧困対策」「介護保険料の負担軽減・サービス拡充」と続きます。
 そういう中で、熊本市は、今年4月に国民健康保険料を一人平均で4300円も引き上げました。総額で7億円の負担増です。市民の痛みを市長は感じないのかと、疑問でなりません。
 そこで、お尋ねいたします。
 第1に、大西市長就任前の10年間、国保健全化10カ年計画に取り組まれ、累積赤字解消の解消が行われました。結果的に、最高時で82億円に膨れ上がった累積赤字は、20億円にまでなりました。火の車の国保財政の中、保険料率の改定が行われたのは10年間で2回でした。一方、大西市長は一般会計繰り入れ赤字補てん分を大幅に減額し、1期目の4年間に2回も保険料引き上げました。熊本地震の発生した2016年度の値上げ総額が5億円、そして今年度が7億円の負担増です。政令市で一番負担の重い国民健康保険料を4年で2度も値上げされた、市民の痛みをどのようにお感じでしょうか。負担の限界を超えた保険料引き上げを避けるような手立ては考えられなかったのでしょうか。
 第2に、制度上も問題の多い国民健康保険制度の矛盾を改善するためにと、2015年度から拡充された国の保険者支援制度拡充分の本市への交付額は約10億円です。これが、さらに今年度から新たに拡充され約11億円配分される予定です。この支援制度拡充分を、本来の目的にそって、保険料の抑制に使うべきではないでしょうか。
 第3に、市長は、6月議会の一般質問で「本市の医療費は、他の指定都市と比較して高いので、保険料の引き下げは困難」と答弁されました。そこで、国民健康保険に係る一人当たりの医療費給付額の政令市比較データを見てみました。昨年度実績で、熊本市が336,899円、それよりも医療費額が多い市が岡山市、広島市、北九州市の3市です。一方、4人世帯の保険料モデルケースで比較した場合、この3市はいずれも保険料が低く、広島市は9万1000円低く、差の少ない岡山市でも44,000円も低くなっています。医療費が高いから保険料も高いという理屈は通用しません。市が努力して、一般会計繰り入れを増額し、保険料を引き下げるべきではないでしょうか。
 以上、市長にお尋ねします。
 
 (答弁)
 
 毎回、代わり映えのしない答弁ですが、縷々申し上げました市民の厳しい暮らしの実感が、市長の胸には届かないのでしょうか。市民の暮らしに思いを致すならば、政令市で一番負担の重い国民健康保険料を相次ぎ値上げするなどできないはずです。しかも今年度の値上げは、所得割を減らして、平等割・均等割を上げるという、低所得者に負担を押し付けるやり方です。市民アンケートには、「国民健康保険が低所得者に大変な負担だということを市長は知っていますか」「低年金者の生活基盤を揺るがす容赦ない値上げは到底容認できない。為政者の神経を疑う」との声がありました。結局は、国民健康保険にお金は出したくないという考えだとしか思えません。岡山市、広島市、北九州市のように、医療費が高くても保険料を抑えている市があることを今一度ご確認し、その姿勢に学んでいただきたいと思います。市民感覚を欠いたやり方は、市長としての資格が問われる問題です。
 
 次に、さくらカードの見直しについて伺います。
 今年4月より、さくらカードの見直しを目的にした「高齢者及び障がい者の社会参加促進に等に関する検討会」が開催されています。8月に第3回目の検討会が開かれ、7月末には、幅広く市民の意見を聴取する機会としてワークショップも行われました。
 一方、さくらカード制度の見直しが始まったということで、制度の後退を懸念する市民の方々によって、「さくらカードをよくする会」が立ち上げられ、「さくらカードは市民の宝」ということで、高齢者の現行制度を後退させないこと、障がい者については無料化とパス券の復活を求めて署名活動も取り組まれています。そこで、伺います。
 第1に、23年間、市民に大変喜ばれて利用されてきたさくらカード制度の果たしてきた役割と、今後も市民に喜ばれる制度として運用していく上での課題について、考えをお聞かせください。
 第2に、「高齢者及び障がい者の社会参加促進に等に関する検討会」は、高齢者及び障がい者の社会参加促進や、高齢者の健康づくり等に関することを検討するとともに、合わせてさくらカード制度のあり方についても検討するとなっています。わずか5回の開催で方向が取りまとめられることになっていますが、検討過程の中で、市民・利用者の意見を聞く場は、7月28日に開かれたワークショップと、6月・7月に開かれた「障がい者の社会参加に促進に関する部会」だけです。8月20日の検討会に報告された内容は、障がい者の部会では「さくらカード」について一定の意見聴取がなされているものの、ワークショップでは「さくらカード」について意見は聞かれていません。今のままでは、市民の意見が十分に聞かれないまま検討が進むことになります。さくらカードの見直しを正面から掲げた市民意見聴取の場を設け、きちんと意見を聞くべきではないでしょうか。
 第3に、さくらカードの見直しによって、どういう影響が出てくるのか、詳細な調査と検証が必要です。現在、検討委員会では漠然と「社会参加」ということでの論議が行われていますが、さくらカードの効果、そして制度を見直したら公共交通の利用にどのような影響が出てくるのか、具体的な検証を行い、そのデータをもとにより良い見直しを検討していくべきではないでしょうか。そのことなしには、軽々に見直しの方向性を出すべきではないと思いますが、いかがでしょうか。
 第4に、「障がい者部会」では、「社会参加促進等に関する検討会が発足されたが、本当にさくらカード制度をよくしたいのかどうか、市の姿勢が分からない」という意見がありました。公共交通の利用状況は、市電については利用者数が微増ですが、バス事業については10年間で約30%もの利用減という状況です。そういう中で、さくらカードの存在が、公共交通機関の利用を促進しているということは間違いありません。その制度が、制度対象の範囲や所得制限・利用額の設定等によって、利用が抑制されることになれば、公共交通の利用促進にも逆行するのではないでしょうか。昨今、高齢者による重大な自動車事故の発生が増えていることからも、条件があれば高齢者の免許の返納を促進し、公共交通の利用促進へと切り替えていくことも必要ではないかと思います。交通事業者の経営の面とともに、高齢者の自動車事故抑制のためにも、さくらカード制度の利用によって、公共交通が高齢者の移動手段の基幹となる必要があると考えます。合わせて、2012年に市が行った調査では、さくらカードの経済波及効果が30億円となっています。これも利用が促進されてこそ効果が増えていくものであり、利用促進が効果を増やします。以上を踏まえるならば、さくらカードは利用促進の方向での見直しが必要だと考えますが、いかがでしょうか。
 以上、市長に伺います。
 
 (答弁)
 
 ・・・・・・・ 
 障がい者の部分については、ICカードへのチャージの手間や、市境を跨ぐ際の手続きの煩雑さなど、利便性等の課題があるとご認識いただいていますので、その点すぐに改善していただくようお願いいたします。
 高齢者に関しては、はっきりしません。制度の何が課題なのか、高齢者・利用者にわかるような具体的説明をお願いいたします。市長に伺います。
 
 (答弁)
 
 たいへんあいまいな答弁でよくわかりませんが、市長はさくらカード制度をよくして利用を促進しようと思っているのか、そうでないのか、お尋ねいたします。
 
 (答弁)
 
 ・・・・・・・
 課題もあいまいなまま「検討委員会」で見直しをすすめるようなことは許されません。
 市民アンケートには、「あと半年で70歳です。40年勤めて年金は減り、近所に知り合いもなく、毎日家にいます。さくらカードで出かけるのを楽しみにしています。これからの楽しみを奪わないで」という声がありました。このような声に応えていくことこそが、心ある市政と言えるのではないでしょうか。現行制度を絶対に後退させないよう、強く要望いたします。
 
 ●教育施設の改善について、2点お尋ねいたします。
 第1は、プレハブ教室の解消です。
 現在市内には、震災関連で一時的なものを除き、小学校で66、中学校で33のプレハブ教室があります。文部科学省も、教室等が子どもたちにとって大切な生活空間であるという視点から、豊かな人間性を育むのにふさわしい、快適で十分な安全性・防犯性の確保、衛生面、バリアフリー、環境との共生等にも配慮されたものでなければならないとし、過去には、増え続けるプレハブ教室の解消に向け、文部科学省でも特段の予算措置を行っていた時期もありました。
 本来、一時的・応急的なものでなければならないプレハブ教室ですが、本市の場合は、10年以上のものが15教室、5年以上のものが18教室あり、3分の1を占めています。これらの長期に及んでいるプレハブ教室の解消見通しはどのようになっているでしょうか。速やかに解消すべきと考えますが、いかがでしょうか。
 第2は、体育館の改修です。
 地震等の災害時には避難所となる学校体育館ですが、市内には、建設から40年を超えている体育館が、小学校30カ所のうち1カ所は建設中で実際には29校、中学校9カ所うち2カ所が建設中で7カ所となります。熊本地震発災時には、建設から31年以上を経ていた体育館の内、小学校16校、中学校8校が避難所として使用することができませんでした。
 学校耐震化の関係もあって、この10年間に全く改修をしなかった年度が4カ年ありました。学校施設、課題はその時々にいろいろありますが、災害対応にもつながることは、欠かさずにやるべきです。今年度中に、学校施設長寿命化計画策定の予定ではありますが、施設の長寿命化はもちろん、50年近く経つ老朽体育館の改修は速やかに行うべきです。来年度には築50年となる帯山小・清水小、すでに50年を超えている花陵中・城西中・吉野中・二岡中・河内中の改修、今後いつまでに、どういう計画で実施する見通しでしょうか。
 以上2点、教育長に伺います。
 
 (答弁)
 
 プレハブ教室は、6年間で半数以上は解消される見通しということですが、今でも10年以上経っているプレハブの残った半数は、どうなるのでしょうか。20年近くも使い続けることになりますので、きちんと解消する計画をつくるべきではないでしょうか。
 
 (答弁)
 
 ・・・・・
 熊本地震が発生した時に、私も駆け付けた帯山小学校の体育館が避難所として使えなかったことは、地域住民にとってショックでした。古い体育館にはトイレもありません。こういう状況が早く解消されるように、プレハブ教室の解消も、体育館の改修も、予算をきちんと確保してスムーズにすすめていかれるようお願いしておきます。
 
 続いて、暑さ対策についてお尋ねいたします。
 地球温暖化もあり年々気温は上昇していますが、今年は熱中症による死者が5・6月の前年対比で2倍以上に増えたほか、消防庁のまとめでも、今年夏、熱中症で搬送された人は全国で7万人を超え、過去最高を記録しました。
 異常な高温状態が続く中、心配されるのは、経済的理由からエアコンが設置できない世帯や、電気代を気にして冷房使用をためらう方々がいらっしゃることです。そういう中で起こったのが、札幌市での、クーラーや扇風機がありながら電気が止められて60代女性が熱中症で死亡するという事件でした。今や高温状態は、命の危険に直結する問題として放置することはできません。経済的な困難を抱える世帯の生活状況を把握し、命を守ることは、国と自治体の重大な責任であると言わなければなりません。そういう中で、厚生労働省は、今年4月以降に生活保護を受給した人あるいは転居をした世帯を対象に、エアコン設置費を生活扶助費として認める措置を取りました。しかし、せっかくの措置ではありますが、なぜ4月以降なのか、極めて不十分と言わなければなりません。
 9月になったとはいえ、厳しい残暑が続いています。今後のことも踏まえ、暑さ対策について伺います。
 第1に、生活保護のエアコン設置については、4月以前から生活保護を受給していた世帯でエアコンのない方々が、置き去りにされています。保護世帯でエアコンのない世帯の実態調査と、そういう世帯へのエアコン設置を扶助費で認めるよう、国に求めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。また、今回の厚生労働省の措置によってエアコンを設置された世帯はどの程度あるでしょうか。制度の周知は、どのようにされていますでしょうか。
 第2に、今年は、熱中症対策の周知によって、エアコンの稼働がすすみ、電気代が高騰しています。市として、生活保護世帯への電気代相当分の夏季加算を実施していただけないでしょうか。高齢世帯や低所得世帯、母子世帯等への電気代補助を検討していただけないでしょうか。
 第3に、東京・荒川区では、一般世帯も対象としたエアコン購入助成をいち早く実施しました。本市においてもぜひ実施していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
 健康福祉局長にお尋ねいたします。
 
 (答弁)
 
 厚生労働省の措置でエアコンを設置したのはわずか20世帯とのことですが、該当する世帯はもっと多いはずです。それを把握し、必要な世帯への設置をすすめるべきです。電気代夏季加算では、相当額が基準額に含まれていると言われましたが、今年のように、1日中エアコンをつけっぱなしにするような電気代を想定してはいないと思います。荒川区の配慮ある措置に学ばず、エアコンのない、使えない世帯を放置するから死亡事件が起こるのではないでしょうか。エアコンすら付けられない、あっても使えない世帯の事情をきちんと把握し、適切な措置を講じることこそ、福祉です。高齢世帯や低所得世帯、母子世帯への電気代補助については、命を軽んじるような自己責任論では済まされない問題であることを指摘しておきます。指摘した点を踏まえ、生活保護世帯及び一般世帯のエアコン設置、光熱費補助について、真剣な検討をしていただくようお願いいたします。 
 
 引き続き暑さ対策で、学校給食調理場へのエアコン設置について伺います。
 熱中症の発生は、屋内が70%となっていますが、職場における発生率は12・4%、今年4月から7月までの4か月間に7163人もの方が職場で救急搬送されています。昨年度から厚生労働省は、「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」を実施し、各災防団体等と連携して熱中症予防対策に取り組んできましたが、昨年度の職場における熱中症の発生状況(速報値)を見ると、死亡者数は7月に10人、8月に6人で、平成28年の発生状況(確定値)と比較して計4人増加する結果となったために、今年度も、5月1日から9月 30日までを期間として「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」に取り組んでいます。学校給食の調理現場は、火を使用するために必然的に温度が上がります。いつ誰が倒れてもおかしくないような状況で仕事をされていますが、調理場にはエアコンがありません。この夏、調理場に勤務する方々から私どもの方に、「どうにかしてほしい、9月に給食が始まったら倒れる人が出てしまう」との声が複数寄せられてきました。
 そこで、お尋ねいたします。
 1、学校給食の調理現場の暑さをどのように把握されているでしょうか。WBGT値(暑さ指数)は把握されていますか、その評価はどうなっているでしょうか。
 2、WBGT値の低減対策、作業管理、健康管理、労働衛生教育、異常時の措置はどのようになっているでしょうか。
 3、救急搬送という事態が発生してからでは遅すぎます。県下でも、甲佐町などは共同調理場に冷房設備があります。本市でも、2007年に建設された植木共同調理場には、エアコンが設置してあります。昨今の猛暑を考慮するならば、速やかに調理場へのエアコン設置を行うべきではないでしょうか。せめて、着替えや手洗い・水分補給の場となっている前室には、大至急エアコンを設置すべきではないでしょうか。
 教育長に伺います。
 
 (答弁)
 
 教育長は、給食調理場のWBGT値が「厳重警戒」または「危険」の分類に相当すると認識していると答弁されました。紹介しましたように、職場からの救急搬送が相次いでいる状況です。職員がいつ熱中症に倒れてもおかしくない、「厳重警戒」または「危険」な状況と認識しながら放置していていいのでしょうか。エアコン設置は、情報収集や検討というのでなく、直ちに手を打つべきではないでしょうか。
 
 (答弁)
 
 ・・・・・・・
 学校現場の冷房の問題では、小中学校へのエアコン設置は私どもも前市長の時代から粘り強く要望してきて、今夏より供用開始となったことは、本当によかったと思います。しかし、災害時には避難所となる体育館や、家庭科室・理科室等の特別教室へのエアコン設置は今後の課題として残されています。費用の試算をして、国へも補助を要請し、速やかに設置がすすむよう、要望しておきます。
 
 引き続き、中心市街地の整備についてお尋ねいたします。
 はじめに、桜町再開発と熊本城ホールについてです。
 桜町再開発ビルと「熊本城ホール」の開業まで1年あまりとなりました。管理運営の指定管理者との協定が本年4月に締結され、開業準備も本格化しています。莫大な投資に見合う利用が確保できるか、注視する必要があります。今年7月から仮予約受付が始まり、来年4月が本予約開始です。
 そこで、伺います。
 第1に、「熊本城ホール」のメインホール、多目的ホール、展示・イベントホール、それぞれの2019年度・2020年度の仮受付済みは何件でしょうか。あわせて、手続き中、誘致中は何件あるのか、以上を2020年度のコンベンション系・コンサート系別にお示しください。
 第2に、ホール毎の稼働率の目標とその達成率をご説明ください。
 第3に、管理運営に係る指定管理料はゼロ円ですが、採算ベースとなる稼働率は何%でしょうか。
 第4に、「熊本城ホール運営戦略検討報告書」に記載されている想定催事件数、コンベンション・イベント合わせて年間284件は、メインホール、多目的ホール、展示・イベントホール、それぞれに年間何日利用されることを想定しているのでしょうか。
 第5に、コンベンション誘致のために、開催助成金も含め、どの様な方策や支援が予定されているのでしょうか。その事業費はどのくらいでしょうか。
 第6に、桜町再開発ビルの商業スペースについて、予定されている150店舗の内どのくらい決まっているのでしょうか。そのうち地場企業の入居、元県民百貨店・センタープラザのテナントの入居については、3月と変わっていないでしょうか。地元の雇用は、どの程度見込まれるのでしょうか。
 市長はマニフェストに「県民百貨店の従業員の雇用問題も忘れてはなりません。再就職支援・新規雇用について配慮するよう再開発会社に求めていくことが必要」と書かれていましたが、再開発会社にはどのように求められて、その結果どう雇用に結びついているのか、ご説明ください。
 市長ならびに経済観光局長に伺います。
 
 (答弁)
 
 採算ベースとなる稼働率が、指定管理者から提案されているとのことですが、経済観光局長に内容の説明をお願いいたします。
 
 (答弁)
 
 なぜ、説明されないのでしょうか。(そういう数字は頭に入れておくか、手元に準備して議会に臨むべきです)指定管理料ゼロ円で管理を引き受けているコンベンションリンゲージ等の共同体が設定している採算ベースに、現状の稼働率で採算が取れていくのか、重要な点です。市民の血税を450億円もつぎ込んだ施設の運営見通しを示すのは当然ではないでしょうか。指定管理ということで、事を曖昧にされるのは極めて問題ではないかと思います。お願いいたします。
 
 (答弁)
 
 ・・・・・・
 答弁されました稼働率の目標とその達成率から計算をすると、現在、初年度の4か月間に利用される各ホールは月半分の14日程度で、稼働率50%です。市の目標73%に届いていませんし、指定管理者が提案されている採算ベースの稼働率を確保しなければ熊本城ホールは成り立っていきません。現状の利用見通しには、市民も納得できないのではないでしょうか。常に状況を明らかにし取り組むべきです。
 
 ここで1点確認させていただきます。
 先ほど、地元雇用について市長は、約1200人という答弁されましたが、それは正規社員であるのか、非正規であるのかはお聞きになられていますか。
 
 (答弁)
 
 ・・・・・・・
 桜町再開発の実施によって、約1,000人の従業員の方が働かれていた県民百貨店、100店舗以上が営業されていたセンタープラザなどが閉鎖になりました。市長は、元従業員からの再就職相談がないから、配慮が適切になされていると答弁されました。しかし、再就職への相談のあるなし、という問題だけでなく、失われた雇用と地元企業の営業が、桜町再開発の中でどのように引き継がれていくのかという点が大事だと思います。地元雇用1200人の大部分は非正規であろうと思います。そして、センタープラザだけでも100店舗あったものが、30店舗と聞けば、やはり桜町再開発は、だれのための事業であったのかと思うのは私だけではないと思います。真に地元に貢献していると言えるような、店舗の誘致や、従業員の雇用でなければならないと思いますし、再開発事業者としても、事業費の大部分は税金で賄われているという自覚の下に取り組まれ、必要な情報を提供していただくように、改めて市として求めていただきたいと思います。
 
 続けてお尋ねいたします。
 第1に、一昨年3月に策定された「熊本城ホール運営戦略検討報告書」の想定催事件数では、ホールの催事件数見通しをコンベンション・イベント合わせて年間284件と想定されています。しかし、展示・イベントの79件は展示・イベントホールの利用が見込まれること、450人から750人規模の文化催事・講演会等は700席の多目的ホールの利用となる可能性が大です。そうなれば、メインホールの利用は、想定催事件数で135件となります。コンベンション・コンサート合わせて月10件程度では、稼働目標に届かないとともに、もともとの想定催事件数自体に問題があるのではないでしょうか。ご意見を伺います。
 第2に、市長は、交流人口の増加のために必要だということで、桜町再開発と熊本城ホール整備を強行に推進してこられました。稼働率が目標値に至っていないことをどのように評価されていますか。また、今後どのように改善していかれるおつもりでしょうか。
 第3に、3月議会で指摘しましたように、1年半ないし2年程度の準備期間が必要となるコンベンションの誘致は初年度かなり難しい時期となっています。今後はコンサート誘致も進められると思いますが、コンベンションとコンサートでは経済波及効果が大きく違います。年間170億円と試算されていた経済波及効果が、現状の利用見通しからどう変わってくるのかご説明ください。
 市長に伺います。
 
 (答弁)
 
 ・・・・・
 誘致推進のために、MICE施設を持つ各自治体は開催助成金を出します。しかし、本市においては国際会議であっても、国内コンベンションであっても、最高100万円です。他都市では、国際コンベンションで最高は、国内最大級のコンベンション施設・幕張メッセのある千葉市が2000万円、国内コンベンションでは、北九州市が1000万円を出しています。箱モノ建設先にありきですすんできた本市のコンベンションに対するあり方と、真剣にコンベンション誘致に取り組んでいる自治体の向き合い方は全く違うように思います。
 ランニングコストに含まれない開催助成金等の誘致費用も含めれば、コンベンションの推進にどれだけの費用が必要となっていくのでしょうか。建物の建設にも、その維持管理にも、そして誘致にも、多額の費用をつぎ込みながら、稼働率が達成できなければ、その費用対効果は問われます。
 私どもは、450億円もの事業費を投ずる大型再開発への熊本城ホール整備が、熊本地震からの復興という大きな課題を抱える中で、本当にやっていける事業なのか、市の財政負担も心配していましたが、今でもこの事業が必要なのか、疑問です。熊本城ホールの床単価は、補助金を充てて1平方メートルあたり93万円、都心の超豪華ホテルよりもはるかに高い床代ですが、補助金分も本来は床の価格に入るので実際の床単価はもっと高い訳です。こんな高い買い物をして、充分に活用されなければ、その責任が問われると思います。
 
 *市庁舎問題
 熊本市役所本庁舎について長寿命化、耐震補強に向けた調査・検討を目的に、昨年実施された本庁舎整備計画作成業務委託の報告書が、先の6月議会開催中に公表されました。結果として、市役所本庁舎が、防災拠点施設及び一般施設としても基準を満たさないことが判明し、参考として示された、建替えれば建設費だけでも300数十億から400億円もかかること、ライフサイクルコストまで含めれば1000億円近い費用が見込まれるということに、多くの人がびっくりされていると思います。この結果が独り歩きすることなく、整備計画作成業務のあり方・妥当性を検証することや、市民への説明責任も果たしていくことが必要です。
 そこでお尋ねいたします。
 第1に、本庁舎整備計画作成業務委託は、委託された設計会社から、今年3月に報告書が提出されています。その報告書が議会に説明されたのは、6月5日の公共施設マネジメント調査特別委員会でした。なぜ、速やかに議会への報告をされなかったのでしょうか。
 第2に、本庁舎整備計画作成業務委託は、長寿命化・耐震補強に向けた調査・検討を行うことが目的であったはずですが、なぜ建て替えの検討も業務に加えられたのでしょうか。建て替えを検討に入れるというのは、どこの判断で、いつなされたのでしょうか。
 第3に、本庁舎整備計画作成2016年10月に「本庁舎他被災度等調査業務委託、建物被災度調査報告書」が取りまとめられています。本庁舎の建て替えまで視野に入れた「本庁舎整備計画作成業務委託」の実施に当たっては、被災度調査報告の結果をどのように精査して、検討されたのでしょうか。
 第4に、「本庁舎整備計画作成業務委託」は、2017年10月13日に契約され、その後業務が始まっていますが、そこでは中央区役所を花畑別館跡地に整備する建物へ移転をすることを本庁舎整備の前提としています。一方、中央区役所を花畑町別館跡地のビルへ移転することを盛り込んだ「花畑町別館跡地の利活用に関する基本構想」は、2018年3月に取りまとめられました。花畑別館跡地の基本構想も定まっていなかった時に、なぜ中央区役所の移転を前提にした整備の検討を指示されていたのでしょうか。
 第5に、建て替えも含めた本庁舎整備は、今後の熊本市にとって、市政全般にも影響を及ぼす大きな課題となります。全市民的な意見聴取や論議が必要となります。本庁舎の長寿命化・耐震補強あるいは建て替えの問題について、市民への説明や意見聴取、論議はどのように行われるのでしょうか。
 第6に、市庁舎問題は、本市の将来と市政全般にかかわる重要案件です。今回出されている整備計画報告書だけでなく複数の診断を行うことや、今回の報告書について複数の専門家による慎重な議論の場を設けるなど、慎重で丁寧な調査と検討を行っていくべきと考えますが、今後どのようにすすめられていくのでしょうか。また、方向性を決める判断は、これら丁寧で慎重な検証の結果を踏まえてなされていくべきだと思いますが、いかがでしょうか。
 市長に伺います。
 
 (答弁)
 
 中央区役所を市役所改修の前提条件とされている点については、その改修をすすめるに当たって、事務スペースを玉突き的に移転しながらというのが理由とのことです。耐震改修が難しいという結果が出ている今、花畑町別館跡の民間複合ビル整備の話はどうなっていると考えればいいのでしょうか。
 市役所本庁舎に加え、花畑町別館跡地ビルも建設するということもあるのでしょうか。それとも、花畑町ビルは今の時点で、凍結ですか。
 総務局長に伺います。
 
 (答弁)
 
 ・・・・・・・
 長寿命化・耐震改修と言いながら、「本庁舎整備計画作成業務委託」の仕様書に建替えも含めた検討が指示されており、もともと建替えも視野にあったのではないかと思います。
 市民への説明では、委託業務報告書概要版がホームページに掲載されているようですが、業務委託報告書の原本や報告書策定に係る設計事務所と市とのやり取りの経緯などの書類も含めて公開し、専門家も含めた幅広い意見聴取を行うべきです。 
 市民アンケートには、「建築士としての意見です。上層階のみ解体して重量を軽くして耐震基準に合わせるよう改築し、基礎部分を補強すれば、現建築物が活用できるので、費用が安くて済むのではないか。現在の建築技術をもってすれば可能である」などの意見がありましたが、だれもが納得できるような根拠のある方向性の検討を慎重に、丁寧に行っていくべきであると思います。
 
 (財政面から)
 これまで、桜町再開発への熊本城ホール整備の問題、市役所本庁舎整備の問題など、莫大な費用の掛かる事業についてお尋ねしてまいりました。
 桜町再開発事業の熊本城ホール整備に500億円近い事業費をつぎ込んでいるときに、花畑町別館跡地への民間型複合ビル建設や本庁舎建て替え等、莫大な費用を必要とする事業を次々と検討していくことに、市の財政を心配するのは私だけではないと思います。
 そこで、市長に伺います。
 第1に、本市は、現行の「公共施設等総合管理計画」で、公共建築物及びインフラ資産の維持管理・更新に今後40年間で約2兆円、毎年500億円という莫大な費用を予定しています。その中に、花畑別館跡地のビル整備、市庁舎整備、JT及びNHK跡地への施設整備の費用はいくらで反映されているのでしょうか。
 第2に、桜町再開発への熊本城ホール整備に、500億円近い事業費をつぎ込んでいる中で、それ以上の費用が必要となってくるような花畑別館跡地のビル整備、市庁舎整備、JT及びNHK跡地への施設整備費につては、財政的な面も市民へきちんと説明し、合意を得ながら方向を検討していくべきではないでしょうか。
 第3に、これらの事業は、今後の市の財政運用に大きな影響を及ぼすことは間違いありません。数々のハコモノ建設のために、大切な住民サービスが犠牲になるのではないかと心配しますが、住民サービスは後退させないと市民に約束はできるのでしょうか。
 
 (答弁)
 
 答弁された中期財政見通しで、今後、年間5億円ほどの収支不足が生じる推計と言われましたが、これに、市民サービスに必要な費用を削減せずに、今後市庁舎の問題で必要となる費用を加えたら、5億円とは言わず、毎年何十億円もの収支不足になるのではないでしょうか。
 「公共施設等総合管理計画」においては、花畑町別館49億円、市役所本庁舎258億円が算出されていたとのことですので、予定になかったJT及びNHK跡地の整備等も加えれば、700億円以上の費用負担が増え、現行計画は大きく見直さなければならないと思います。
 市民サービスの後退はまねかないように取り組むと言われましたが、大型ハコモノに莫大な税金を投入する一方で、市営住宅13000戸の維持管理には年間2000万円しかなく、600万円が捻出できずに、市の責任で当然行うべき新地団地敷地内の草刈りすらできない状態です。防犯上も問題ですし、直ちに行うべきではないでしょうか。あまりにもお粗末です。大西市長になって、国民健康保険料が2回も値上げされました。介護保険料・後期高齢者医療保険料も値上げされています。子ども医療費助成も、対象年齢は上がったものの、自己負担は3倍近くに引き上げられています。敬老祝い金も縮小されて、身近な生活道路の維持管理補修などの予算もお粗末で、地域の要望に応えられていません。
 地震の復旧など、大きな課題を抱える中で、大型ハコモノを次々に建設していけば、市の財政が立ち行かなくなることや、一方では市民の大切なサービスが犠牲になっていくことは目に見えています。市民に背を向け、犠牲を求める市政ではいけないでしょう。
 
 先日視察した広島市では、熊本地震の項目で紹介した一部損壊世帯への義援金支給のほかに、自宅が修理中であれば、一部損壊世帯でも仮設住宅に入居できることや、生活必需品の支給では、市独自にエアコンを含む家電7品目を支給するなど、被災者の要求に沿った支援が行われていました。このように、市民要求の一つ一つに、真摯に応えていく姿勢こそ、行政のトップに求められていると思います。
 私も、引き続き、市政をチェックする側で、熊本地震からの復旧、暮らし・福祉・子育て優先の市政実現に向けて頑張っていく決意です。
 傍聴においでのみなさま、インターネット中継をご覧のみなさま、長らくのご清聴ありがとうございました。

2018年3月議会・当初予算関連しめくくり質疑

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2018年3月議会・当初予算関連しめくくり質疑
 上野みえこ 2018年3月20日

 今回の当初予算には、花畑別館跡地利活用検討経費・3,020万円に加えて、熊本城ホール整備経費・72億8500万円、桜町再開発事業・41億9670万円、シンボルプロムナード等整備事業・1億5300万円等の中心市街地活性化にかかる各種事業費予算が提案されています。花畑別館跡地利活用を中心に、これまでの議論を踏まえ、お尋ねいたします。
 はじめに、花畑町別館跡地利活用の検討経緯について伺います。
 1、公共施設マネジメント特別委員会では、「昨年夏にみずほ銀行に話を持ち掛けた」という説明があったそうですが、最初話を持ち掛けたのはいつで、その後何回くらい打ち合わせ・お話をされたのでしょうか。
 2、みずほ銀行との共同整備ということは、これまで議会に全く説明されていませんでした。協議を行う過程の中で、議会や市民への説明を行うべきではなかったでしょうか。なぜされなかったのか、理由をお聞かせください。
 3、今回、公共施設マネジメント特別委員会に出された基本構想(素案)には、隣接地権者・みずほ銀行との共同整備による公民連携手法による4つの整備パターンが示されています。共同整備に関するみずほ銀行との合意形成は、どの程度行われているのでしょうか。
 4、昨年3月の一般質問で市長は、「解体後の跡地利用は検討中」と答弁されていました。3月議会の後、みずほ銀行に話をするまで、どのような検討をされてきたのか、その経緯をご説明ください。また、その時点でなぜ議会や市民への説明をされなかったのでしょうか。
 市長にお尋ねいたします。
  (答弁)
 
 答弁では、隣接地権者・みずほ銀行に昨年7月に共同整備の可能性に関して確認したということでしたが、これまで何回くらい打ち合わせをされてきたのか、お答えがありませんでした。おおよそ何回くらいのお話をされたのでしょうか。
  (答弁)
 
 ・・・・・(お答えがありませんが、)民間事業者であるみずほ銀行と数回にわたり何らかの話をされてきたことは間違いありません。そうでなければ、民間と一体になった整備をすすめるという方針で、基本構想に民間一体型で公民連携手法による整備パターンを4つも示すなどできないはずです。
 昨年の3月議会からまる1年、みずほ銀行に打診された昨年7月からでもすでに7カ月以上が経過をしているのに、その間、議会に対して何ら説明がされていません。市長は、昨年3月の一般質問に対し、「適宜議会を初め市民の皆様に対し丁寧に説明してまいりたいと考えております」と答弁なさったことはお忘れになったのでしょうか。1年間、何の経過説明もしないで予算を提案されたことは、説明責任が抜け落ちていると思われますが、いかがでしょうか。市長の見解を伺います。
  (答弁)
 
 ・・・・・・・・・・
 
 次に、花畑町別館跡地利活用の手法等について、お尋ねいたします。
 1、公民連携手法による整備を検討していく理由として、ライフサイクルコストの削減や中心市街地の賑わい創出等に資する機能を誘導する効果を発揮させることができることを挙げられていますが、具体的にどのような効果があるのか、ご説明ください。
 2、共同整備による公民連携手法で新たなビルを建設する場合、どのような利活用によって、賑わい創出につながっていくのでしょうか。また、そのように判断された根拠をお示しください。
 3、公民連携手法による4つのパターンで財政的な収支見通しが示されていますが、花畑町別館跡地だけで直営による従来方式による延べ床面積16,500平方メートルのビルを建設した場合の50年間の収支見通しはどのようになるのでしょうか。
 4、「花畑町別館跡地だけで直営による従来方式」にするのか、「共同整備による公民連携手法」ですすめていくのか、議会や市民への説明を行い、意見を聞くべきではないでしょうか。
 5、整備にあたって、国庫補助の活用見通しはどのようになっているでしょうか。
 6、新ビルの高さは、海抜何メートルを想定されているのでしょうか。
 市長ならびに政策局長に伺います。
  (答弁)
 
 市長は、公民連携手法による整備の具体的な効果については、「今後行われる利活用検討経費による整備内容の整理や整備手法ごとのトータルコストを精査する」という答弁をされました。それは当然のことですが、なぜ公民連携手法による整備が効果的であるのか、基本構想に「公民連携手法を前提に検討する」と書かれた今の時点で、基本的な点くらいは説明すべきです。
 花畑町別館跡地だけでの直営の従来方式による整備の収支は説明がありませんが、財政面で必ずしも公民連携手法が大きく有利になるとは言い切れませんし、私たち議会には判断の材料すらいただいておらず、判断することができません。きちんと比較し、判断できるような説明こそ必要ですが、議会に意見を求めることなく、現在示されている「基本構想」(案)を見る限り、「公民連携手法先にありき」となっている点は問題だと思います。それぞれの手法における収支見通しやメリット・デメリットを示し、議会へも意見を求めながら、利活用についての検討をすすめていくべきであり、今回の利活用検討経費の予算提案は、議会や市民をあまりにも軽視したすすめ方ではなかったかと思います。
 また、公民連携手法ですすめていく場合の問題点は、事業全体が民間の儲けという目的に沿って展開されていくことです。財政の平準化やコスト削減、街の賑わい創出など、前向きな面が強調されて事業がすすめられていきますが、民間事業となれば、桜町再開発事業がそうであるように、許される条件の範囲内で、最大限の高度利用が図られ、総実用面積がより多く創出されます。ビルの高さは、海抜55メートルの範囲を超えないとのお答えでしたが、8階というのが整備イメージに書かれており、景観形成基準ギリギリのところでビルの高さが決められるのではないかと思います。高度利用によってフロアー面積が広がれば、建設を行う民間事業者にとっては、大きなメリットとなっていくでしょうが、熊本城の目の前に、敷地面積も広いことからボリュームのある、景観基準ギリギリの高いビルを建てることについては、市民のみなさんの中にも様々な意見があるのではないでしょうか。この点については、市民のみなさんの意見を十分に聞くべき必要があることを指摘しておきます。
 そこで、市長に1点伺います。
 市長は先ほど、今後、「今回示した基本構想案に沿い、議会はもとより利用者や関係団体等のご意見を拝聴しながら、具体的に検討をすすめていく」と答弁されました。私たち議会や関係者のみなさんが意見を述べていくためには、事業の内容について、きちんとした情報を提供していただくことなしには、適切な意見を述べていくことはできません。これまで、民間主導の開発事業は、事業費の負担はもちろん、公が様々に関与する事業であるにもかかわらず、民間事業であることを理由に、その内容が十分に説明されないことが多々ありました。議会や関係者の意見を聞くというのであれば、それができるような情報提供をきちんと行うべきと考えますが、いかがでしょうか。
  (答弁)
 
 ・・・・・・・・・・・・・・・
  続いて、中心市街地活性化策に伴う財政見通し等について伺います。
 中心市街地の活性化にかかわって実施していく事業は、桜町地区再開発、熊本城ホール整備、シンボルプロムナード等整備、花畑町別館跡地整備など、今後数年間のうちにかなりの費用をつぎ込んですすめられます。2022年度までの財政の中期見通しの年度ごとの投資的経費にどのように反映されているのでしょうか。また、現行の財政の中期見通しには含まれないものの、その後の本市財政に反映されてくるものもあります。長期にわたり多額の経費をつぎ込んでいく事業であることから、今後の本市財政にどのように影響してくるのか、長期にわたる財政見通しを作成し、議会や市民に対し、十分に説明すべきではないでしょうか。
 市長に伺います。
 
 (答弁)
 
 2018年度から2022年度までの5年間の現行中期財政見通しでは、熊本地震分を除く、各年度の投資的経費額は、2019年度461億円をピークに、どの年度も400億円を超えています。
 市長は、長期見通しの必要性について、明確に答弁なさいませんでしたが、「今後とも、本市財政の将来的な見通しの精度を高めながら、計画的な財政運営に努めるとともに、市民や議会のみなさまにお示しし、しっかりと説明してまいる」と答弁されました。しかし、現行の中期見通しにおいてすら、2020年度以降は、投資的経費の積算を「直近3カ年の決算の平均値である400億円を目安に推移していくものと整理している」と説明されましたが、これは希望的な見通しによる説明であると言わざるを得ません。
 そこで市長に伺いますが、私は、財政について長期的な見通しを持ち、何らかの形で示していくべきであると考えています。市長が「将来的な見通しの精度を高めながら、計画的な財政運営に努める」と言われるのであれば、せめて現行の中期財政見通しにおいては、投資的経費も必要な事業費を積み上げて、その内容を市民に示していくべきではないかと思います。そうでなければ、精度は上がりません。いかがでしょうか。
 
 (答弁)
 
 ・・・・・・・・・・・・・・・
 大雑把な説明や見通しで、大きな事業をどんどんすすめることにはたいへん危惧します。
 過去には、超豪華なハコモノ建設や用地買収、大型開発など様々な無駄遣いがあり、市の財政を悪化させてきました。そのたびに、財政健全化に取り組みましたが、縮減されてきたのは、福祉や暮らしの予算でした。一方、ハコモノ建設等によって増えた公共施設やインフラ等の老朽化によって、維持管理・修繕費が市の財政を圧迫する時代となりました。無駄を正すだけでは、財政状況は改善しない、合わせて公共施設マネジメントにも取り組む必要性に迫られています。
 そういう中で、桜町再開発・熊本城ホール整備事業への補助金含めて450億円の投資、20億円もかかるシンボルプロムナード等整備事業などがすすめられ、加えて、花畑町別館跡地への100億円規模のビル建設に熊本市もかかわっていくとなれば、市の財政を心配するのは私だけではないと思います。
 最後に一つ市長に伺います。今後、花畑町別館の跡地利用が公民連携手法で、民間事業者によって整備されていくとなれば、計画の段階から十分に説明が行われていくのか、契約業務が公に準じた入札方法で行われていくのか、その情報は公開されるのか、熊本市の資産が適正価格に活用されていくのか、民間事業ではあっても、それぞれの段階において、議会や市民への十分な情報提供と説明責任、意見聴取が行われなければならないと思いますが、いかがでしょうか。
 
 (答弁)
 
 ・・・・・・・・・・・・・・
 今回の質疑で指摘した点を十分に踏まえて、今後取り組んでいただくことを要望いたしまして、しめくくり質疑を終わります。

2018年第1回定例会一般質問

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2018年第1回定例会一般質問
 上野みえこ 2018年3月9日

 日本共産党熊本市議団の上野みえこです。
 熊本地震の発生から2年目を迎える年度の当初予算案が、提案されています。私ども日本共産党熊本市議団は、2月から市内全域に10万枚の議会だよりを配布し、合わせて市民アンケートに取り組んでいます。3週間余りで、約500人からの回答がありました。
 今日は、その声も紹介しながら、市民の皆さんの思いを届ける立場で質問いたします。発言通告の順序を一部入れ替えお尋ねしてまいりますので、市長ならびに執行部のみなさまには、心ある答弁をお願いいたします。
 
 それでは、熊本地震の復興からお尋ねしてまいります。
 はじめに、住いの再建支援です。
 先ほど紹介した市民アンケートでは、熊本地震での意見・要望が多数ありました。一部損壊世帯で、家の外側は修理したが、家の中までは手が回らないという方、外壁だけは修理したものの、水回りの修理はお金がかかるので、お風呂の修理に手がつかないなど、地震からやがて2年を迎えようというのに、週に何度かお風呂に入りに出かけているというお年寄りがいらっしゃいました。半壊以上で年金生活の高齢者は、資金が調達できずに自宅再建ができないという方は、多数いらっしゃいます。やむなく自宅の土地を売りに出し、復興住宅を申し込んだ方もおられます。借家で被災し、基礎支援金はもらったものの、被災した建物の立地条件もあって解体が行われないために加算支援金がもらえず、次のステップにすすめない方もいらっしゃいます。
 一つ一つの事例は様々ですが、私どもが繰り返し指摘してきましたように、一部損壊世帯に何の支援もないことと、半壊以上でも、義援金・支援金があまりにも少ないことなどが、現在のような事態を招いています。
 そこで伺います。
 第1に、私たちのアンケートでは、一部損壊世帯では、70歳代で「老後に向けて蓄えていたお金を屋根の修理等に使い果たし、まだ内壁はそのままになっている。不安が強い。」という声がありました。半壊世帯でも「修繕はまだ途中で、外壁は8割終わったが、家の中は諦めた」という声がありました。先ほど紹介した、お風呂の修理すらできていないというような、普通の日常生活を送ることができない方々が、まだ多数いらっしゃる状況を放置していいのでしょうか。せめて普通の生活ができるよう、修繕等への速やかな対応が必要ではないでしょうか。
 第2に、一部損壊世帯には、3万円、あるいは10万円というわずかな義援金支給があったものの、すべてを被災者として位置付けた支援は行われませんでした。半壊以上の世帯でも、壊れた住宅を修理、あるいは立て直すに十分な支援は行われず、復旧道半ばで行き詰っている世帯が多数いらっしゃいます。一部損壊全体を対象にした支援を実施すること、また、半壊以上についても基金を使って、復旧に足る支援金の上乗せ・拡充を行うべきではないでしょうか。
 第3に、全壊で解体・建て替えをした場合、義援金・支援金合わせ最高でも382万円しか出ません。あまりに少ない支援金制度を、住いの再建が可能となるような金額へと抜本的に拡充するよう国に求めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
 市長に伺います。
 
 (答弁)
 
 市民アンケートには、「一部損壊で、公的支援が全くなく、自己資金にて修理を行い、老後のための資金を回したため、余裕が全くなく、心細くなった」「屋根の修理に140万円かかりました。10万円では助けになりません」という声がありましたが、今のままでは、修理や再建ができずに暮らしていくことになる方が多数おられます。すべての方が被災前の暮らしに戻るために、支援の抜本的拡充を行い、復興基金を使って、様々な事情に応えられるような施策を展開していただくようお願いいたします。
 
 次に、みなし仮設の期限延長について伺います。
 みなし仮設の期限延長については、今年4月に満了を迎える1,120世帯に、昨年案内が送られ、今年1月31日時点で581件の延長申出でがあり、430件が許可されました。一方、延長を不可とされた世帯が66世帯あり、審査保留が85件です。その理由は、「現在の住まいをそのまま恒久的なものとして再建する世帯」や「自力再建が可能と推定できる収入の世帯」だからということでした。私どものアンケートには、「東日本・阪神大震災の場合は、無条件で3年延長されたのに、熊本は条件付きで1年延長というのは厳しすぎる。」という意見がありました。同じ被災者が、災害によって、制度の運用が変えられ、同じ支援が受けられないのは、公平性を欠き、支援から被災者を遠ざけるものでしかありません。
 第1に、東日本大震災では、仮設・みなし仮設は、2年の入居期限が過ぎた後、無条件で3年間の期限延長が行われました。熊本地震では、なぜわずか1年の期限延長に条件が付けられたのでしょうか。無条件で延長するという検討はされなかったのでしょうか。それはなぜでしょうか。
 第2に、被災者生活再建支援金は、今年1月末時点で、基礎支援金が21,563人に支給されながら、加算支援金はその4割の8,644人にしか支給されていません。6割の人が加算支援金を受け取っていないということは、とりもなおさず、住いの再建道半ばという人が圧倒的に多いということの証明です。そういう状況の中で、仮設・みなし仮設の延長は、当然必要となってくることです。住いの再建には、経済的な負担にとどまらない、様々な困難があり、被災者の方々は大変苦労されています。希望される方には無条件で期限が延長できるよう、今からでも県や国と協議を行い、無条件の期限延長を実施すべきではないでしょうか。
 政策局長に伺います。
 
 (答弁)
 
 東日本大震災では、無条件で3年も延長されたのに、なぜ、熊本では条件付きになるのでしょうか。罹災証明の基準は全国統一です。同じ損壊の判定を受けて、災害によって対応が区別されるようなことがあってはなりません。条件を付けてみなし仮設の延長を認めないというのは、今後熊本で延長を申請される方はもちろん、今後起こる災害へも影響する、極めて重大な問題です。市として、国・県へ見直しを求めていただくよう要望いたします。
 
 ・私道復旧の補助事業拡充
 私道復旧の支援拡充は、以前も要望しましたが、現在、通常の「私道整備補助金」に加えて、熊本地震に被災した私道の復旧を目的とした「私道復旧補助金」が基金事業として実施されています。しかし、2017年度に補助が行われたのは、わずか2件でした。せっかく作られた「私道復旧補助金」は十分活用されず、被災した私道は無数あるのに、実際には手付かずの状況ではないかと思います。液状化の発生した南区でも、私道復旧整備への助成拡充をもとめる声が出されていましたが、道路が傷んでいる地域は、建物や地盤の被害が大きく、自宅の復旧に多額の費用が必要となるために、隣接道路等までの復旧にはお金を出せないというのが実情のようです。復旧補助金は、現状復旧に限られることや、上限額が1000万円に引き上げられたものの、補助率75%が引き上げられていないために、事業費額が大きくなるほど地元負担が増えて、活用しにくくなるなどの問題があります。私道は、隣接地の住民はもちろん、広く地域住民が利用する公道です。被災したままに放置しておけば、歩行者が転倒するなどの事故のリスクも上がるので、一刻も早く復旧すべきです。速やかな復旧のために、補助率を引き上げること、使いやすい道路となるよう柔軟な運用をすべきと思いますが、いかがでしょうか。
 都市建設局長に伺います。
 
 (答弁)
 
 私道の速やかな復旧には、地元も負担軽減が必要です。補助率引き上げを是非お願い致します。
 ・歴史的建造物等の復旧・存続
 昭和25年以前に伝統工法で建てられた木造建造物、町家等は、熊本地震によって大きな被害を受け、川尻地区では8割近くが残っているものの、新町・古町地区では、地震前に359棟あった町家が昨年12月には201棟へと、4割以上がなくなっています。今後熊本城を復旧し、歴史文化と伝統が息づくまちづくりをすすめていくためにも、城下町を形成する新町・古町等の歴史的な街並み、町家等を復旧・存続させ、後世に伝えていくことは極めて重要です。そこで、お尋ねいたします。
 第1に、「城下町の風情を感じられる町並みづくり事業区域」である新町・古町地区においては、158棟もの町家がすでになくなり、「歴史を活かした町並みづくり事業区域」の町並み協定地区内・川尻地区でも、26棟の町家がなくなっています。地域の伝統文化を保存・継承しながら、熊本の魅力を創造・発信していくことは、「第7次総合計画」に掲げられ、2010年に策定された「熊本市文化芸術振興指針」でも、「城下町の趣を残す町並みや後世に残すべき優れた建造物を保存し、活用する取り組みをすすめること」が謳われています。大きな被害を受けながらも、現在残っている町家等の歴史的建造物は、城下町・熊本の貴重な財産として残す努力が必要ではないでしょうか。
 第2に、町家を含む文化財の復旧では、現在、県を窓口とした文化財災害復旧事業があり、未指定文化財でも登録有形文化財となることの同意があれば事業費の3分の2の補助が受けられます。また、生業のために利用している部分は、グループ補助金の活用で4分の3の助成が受けられます。今年1月から募集が始まった町並み復旧」保存支援経費では、補助の上限を1500万円として2分の1補助が行われます。しかし、これらの助成制度は、同じ対象部分に重複して利用することができないため、歴史的町並みの中核ともいうべき、大型の建造物・町家等の場合は、所有者負担額が大きいために、補助の活用も困難です。2000万円程度の復旧費であれば、所有者負担は600万円程度ですが、復旧費が1億円を超える大型の建造物の場合は、数千万円もの所有者負担となります。歴史的町並みの中核をなす大型建造物の復旧困難な現状をどのように受け止められているでしょうか。
 第3に、所有者負担がネックとなって、歴史的町並みの中核施設がなくなっては、元も子もありません。そうならないためにも、復旧費が一定額を超える大型の町家等への支援策が必要です。所有者負担が数千万というような大きな負担となる場合、起債に対する利子補給や、起債そのものに対する何らかの支援措置、あるいは復旧した町家を観光やまちづくりなど、地域の財産として活用する場合に、活用への支援として財政的な補助をするなど、様々な支援を検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
 第4に、地域住民の拠り所となっているお寺等は、大型の歴史的建造物と同様、かなりの復旧費用が必要となっています。お寺等は、宗教施設ではあっても、地域コミュニティの場として、地域住民に利用され、地域の拠り所となっており、古い歴史あるものも多く、大型の歴史建造物ともいえます。しかし、集落や自治会等が管理していない場合が多く、「地域コミュニティ施設等再建支援事業」の対象となっていません。復旧の費用は、1億円、2億円以上のところも少なくありません。屋根の修復だけで億の費用が掛かったところもあるそうです。保険や本山等からの支援以外の支援はなく、少なくないお寺等が頭を抱えておられます。暮らしや生業・地域の再生というとき、お寺のような住民の拠り所についても、被災の実態を把握し、復旧が進むように意を用いるべきではないでしょうか。
 市長ならびに、市民局長に伺います。
 
 (答弁)
 
 市長は、「地域住民による文化財保護活動の支援」や「城下町としての町並み再生」を公約に掲げられています。町家等の復旧は、今の支援が精一杯だと言われますが、壊されてしまったら、城下町の魅力は激減します。文化に造詣の深い市長であっていただきたいと願う立場から、せめて借り入れに対する利子補給ぐらいは実施していただきますようお願いいたします。お寺等についても、財団の管理する基金をつくり支援するなど、検討をお願いいたします。
 熊本地震の復旧では、未だ多くの課題が残り、修理や再建が途中で止まったまま、ブルーシートさえかかった家も見受けられます。市長は、2019年度をめどに住いの再建をすすめると言われていますが、今のままでは壊れた家は元に戻りません。暮らし・生業の再建、地域の再生、健康で文化的な生活を営む権利を回復し、その人らしく生きていくことを可能とすることこそ、真の復興ではないでしょうか。最後の一人まで、復旧・復興が遂げられるような支援なくして、市長の言われる「上質な暮らし」などないということを肝に銘じていただきたいと思います。
 
 ●国民健康保険
 4月から国民健康保険財政が県へと移行します。保険料の負担増が懸念されていましたが、昨年12月、最終的に示された県の試算は、本市の保険料を、2016年と比べ、一人平均で年間8,700円も引き上げるものでした。4人世帯で、年3万5,000円もの引き上げとなることから、私ども日本共産党熊本市議団は、政令市一高い国民健康保険料をこれ以上引き上げるべきではないと、予算編成も最終版を迎えていた1月11日、緊急に大西市長へ「国民健康保険料の引上げをしないことを求める申し入れ」を行いました。その後、市が予算化して提案してきた保険料額は、一般会計繰り入れも行ったうえで、一人平均4,400円引き上げるというものでした。この引き上げ提案を見て、ますます払えない保険料になっていくと心配しています。
 そこで、伺います。
 1、国が保険料を抑えるために出していた1,700億円の熊本市への反映額、さらに、県単位化に向け、2018年度から新たに追加される国費額1,700億円の熊本市への影響額はいくらになるのでしょうか。
 2、熊本市では、2016年度からの保険料値上げによって、政令市で一番高い保険料が賦課されています。この高い保険料を今以上に引き上げないための努力は、どのようにされたのでしょうか。
 3、保険料をこれ以上引き上げないためにも、一般会計繰り入れの確保が必要だと思いますが、新年度予算で、一般会計繰り入れの赤字補てん分は、昨年度と比べて約1割、7,000万円減額され7億3,000万円となりました。国民健康保険は国の制度設計に問題があることや国庫負担の減額などで、全国どこの自治体でも大変苦労しています。特に熊本市では、過去に一般会計繰り入れを減額した時期があったことから累積赤字が80億円を超えるまでに膨れ上がるなど、矛盾が拡大し、前市長の時代に国保健全化10カ年計画が取り組まれ、一般会計繰り入れを大幅増額し、膨大な累積赤字の解消に努めてきました。前市長時代の3分の1程度に減っていた一般会計繰り入れをさらに減額すれば、累積赤字は膨れ、政令市一高い保険料はさらに値上げとなります。やっとふさがってきていた傷口を広げるような赤字補てん分の一般会計繰り入れ減額はやめて、拡充すべきではないでしょうか。
 4、政令市で一番高い、負担の限界を超えた保険料の負担感を、市長はどのようにお感じでしょうか。国民皆保険制度として、市民の命を守る医療保険制度であるためにも、保険料はこれ以上引き上げるべきではないと考えますが、いかがでしょうか。
 市長ならびに健康福祉局長に伺います。
 
 (答弁)
 
 答弁にありました国の保険者支援制度拡充分は、保険料負担を抑えるために使われるべきでしたが、本市では一般会計繰り入れの減額補てんに消えていたことが大きな問題です。法定外一般会計繰り入れは、今後6年で解消・削減すべきと位置付けられているようですが、ならば6年にならないうちに、今増額して保険料の高騰を抑えるべきではないでしょうか。
 高額な保険料が家計を圧迫しています。市民アンケートには、「会社員の時に比べて年間約5万円も増え、その高さに驚いた。これがさらに値上げされるとなると年金生活者には大打撃。」「アルバイトで、国保料をまともに支払えなくて、病院に行きたくても考えてしまう」などの声がありました。
 このような切実な声に耳を傾けるならば、今でも削減されている一般会計繰り入れをさらに削り、保険料を上げるなどできないはずです。政令市一高い保険料の引上げ撤回を強く求めます。
 
 ●生活保護
 厚生労働省は、今年10月から生活保護世帯の扶助費見直しを段階的に進めていくための考え方や基準を示しています。内容は、一般低所得世帯の消費実態との均衡を理由にした生活扶助基準の見直し、児童養育加算及び母子加算等の見直しによるもので、厚生労働省が示す見直し影響では、生活扶助費の上がる世帯が26%に対し、下がる世帯が67%にも上り、減額の割合は最大で5%、平均でも1・8%、削減される生活扶助費の総額は210億円におよぶとされています。
 生活保護は、利用世帯だけの問題ではありません。今日の日本では、貧困は特別のことではなく、倒産、失業、リストラ、病気、親や家族の介護などで職を失えば、誰もが貧困に陥ります。生活扶助基準の引き下げは、住民税、保育料、介護保険料、就学援助、最低賃金などに連動し、広範な国民の生活に影響を与えます。憲法25条に明記された生存権を保障する最後のセーフティーネットとして、生活保護のあり方は、すべての国民の権利にかかわる重大な問題です。
 そこでお尋ねいたします。
 1、市長は、本市における市民の暮らしの実態をどのように把握し、貧困の実態についてはどのように感じていらっしゃるでしょうか。
 2、見直しの一つに、一般低所得世帯の消費実態との均衡を理由とされていますが、総務省の計算でも「貧困ライン」が下がり続け、これまで貧困ライン以下だった人たちが、貧困世帯にカウントされなくなっています。この5年間で、働く人の実質賃金は年間15万円も減り、貧困ラインに近い低所得世帯の暮らしがますます厳しくなっているところに連動させて生活保護基準を引き下げていけば、保護世帯の暮らしはますます悪化するばかりです。受給世帯の7割近くが、減額となる今回の見直しについて、市長はどのように受け止められているでしょうか。
 3、日本の生活保護制度は、制度の対象となる人のうち、受給している世帯が極めて少ない、捕捉率が低いことが、問題点として指摘されています。2007年の厚生労働省推計では、所得のみで推計した場合15・3%、資産を考慮した場合で32・1%という数値があり、研究者の推計では、およそ2割程度とも言われており、極めて低いものとなっています。貧困の解決には、この捕捉率を引き上げ、必要な人が、制度をきちんと受けられるようにすることです。熊本市の生活保護の捕捉率は、現在どうなっていますか。また、定期的に捕捉率を調査・公表し、その向上に努めるべきだと思いますがいかがでしょうか。
 4、生活保護が国民の生活保障のための権利であることを明確にして、制度の広報に努めること、合わせて、申請権を侵害しないという立場を明確にしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
 5、今回国がすすめる生活保護の削減は、子育て世帯、母子世帯、若年層まで含めた単身の保護世帯等を直撃するものです。貧困をなくし、すべての市民が憲法に保障された健康で文化的な生活を送るためにも、今回の生活保護基準引き下げは中止するように国に求めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
 6、適切な保護行政を進めていくためには、人材配置が重要です。配置基準に対するケースワーカーや査察指導員の現行配置状況はどのようになっているでしょうか。また、速やかに配置基準を満たし、100%とすべきではないでしょうか。
 市長ならびに健康福祉局長に伺います。
 
 (答弁)
 
 答弁を聞き、市長は、今回の生活保護の見直しを理解されているのかと、疑問に思いました。経済的な困難を抱えた子育て世代や母子世帯など、一番困っている方々の暮らしを直撃する制度改悪をなんとも思わないという市長の冷たい感覚は、私には理解できません。市長は、生活保護世帯の方々の暮らしぶりをご存知ですか。昼間は電気を消して、寒いときは布団にもぐって、食事は2回にして、人とのお付き合いはなるべくしないで、そういうことができますか。苦しい生活の人にこそ、暖かい手を差し伸べ、74万市民すべてが豊かに生活することこそ、上質な生活ではないでしょうか。国の生活保護改悪ストップに、市としても力を尽くすよう強く要望いたします。
 
 ●子ども医療費助成
 子ども医療費助成制度が、今年1月から見直され、対象年齢は中学3年生まで引き上げられたものの、対象年齢が拡充された部分では医科と薬剤で月1,400円の自己負担となり、4歳から小学校3年生までは月500円の自己負担であったものが、医科・薬剤合わせて一挙に3倍近い1,400円の負担となりました。
 今年12月からは、更なる制度改正で、小学4年生から6年生までの自己負担を医科・薬剤ともに1,200円から700円へと若干軽減されます。
 当事者の方々の声を聞いてみました。4歳から小3までの自己負担が500円から、医科薬剤合わせて1400円の負担になった方々は、「とにかく負担が増えた。お給料日前には、子どもが病気しないかハラハラする」といった声がありました。ゼロから700円となった薬剤費の負担では、「お薬はいりません」といった方もおられたと聞きました。一方、市長が拡充を強調されている小学4年以上では、病院と薬局で2400円の負担があるので、助成を受けているという実感がないという声がありました。
 そこで、伺います。
 第1に、対象年齢は引き上げられたものの、自己負担額が大幅に増え、負担を感じるという声が圧倒的多数です。今回の自己負担引き上げについて、対象者に、アンケートなどを実施し、当事者の声を聞いていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
 第2に、全国すべての自治体で実施されている子ども医療費助成制度は、関係者の皆さんの粘り強い運動の中で、子育て世代の経済的負担軽減の制度として、拡充されてきました。県下でも一番身近な熊本都市圏市町村では、圧倒的多数となる3分の2の自治体が中学あるいは高校終了までの完全無料化を実施しています。政令市でも、人口約130万人のさいたま市、人口220万人の名古屋市で中学3年生までの完全無料化を実施しています。市長が、子育て世帯の経済的負担軽減の制度という認識があるのならば、中学3年生までの完全無料化こそ実施すべきではないでしょうか。
 市長に伺います。
 
 (答弁)
 
 完全無料化は、市長の姿勢が問われる問題です。
 市民アンケートでは、4人に一人が「医療費の負担が重い」と回答され、すべてに年齢の記載はなかったものの、その中には、20代・30代で、2人・3人と子どものいる世帯の方もおられました。国が就学前にかかるペナルティを廃止するなど、子ども医療費助成制度は、国もその必要性を認めるまでになってきました。子育て世代の経済的負担がほんとうに軽減されるよう「完全無料化」を強く要望いたします。
 
 ●教育問題についてお尋ねいたします。
 ・初めに、少人数学級です。
 一人一人の子ども、そして保護者とも丁寧にかかわることができる少人数学級は、子どもの悩みやトラブルに対応するうえでも、また、子どもの発言の機会がふえるなど学習を豊かにするうえでも、重要な教育条件です。欧米では20人から30人学級が当たり前です。国として35人学級を早期に全学年で実施すること求めつつも、地方独自の少人数学級拡充が必要です。
 本市における少人数学級の取り組みは、2003年に小学校1年生に導入され、効果を検証しながら、順次拡充され、現在、小学校4年生までと、中学1年生の35人学級が実施されています。全国の政令市を見ると、何らかの形で、小中学校すべての学年で少人数学級を実施している市が7市あります。
 国立教育政策研究所は、2016年3月に「全国学力・学習状況調査」と「きめ細かい調査」の結果を活用した実証分析を行い、中学3年生を対象に、学級規模が学力に与える影響を、生徒の社会経済的背景も含めて検証しました。その結果、学級規模の縮小は生徒の正答率を向上させ、社会経済的地位が相対的に低い子どもたちが通う学校においては、少人数学級の効果がより高いことも明らかにされました。こうした効果は、少人数学級の導入という教育政策をすすめるうえで、環境や条件の違う子どもたちが、等しく学力をつけるという公平性の観点からも重要であると述べられていました。
 子どもの貧困が、社会的な問題となっている今、学力はもとより、ひとりひとりの子どもとの丁寧なかかわりのためにも、改めて少人数の学級編成推進の意義は大きいと思いました。
 熊本市で、小学校4年まで、中学1年までの少人数学級が実施されて、8年になります。教育政策の中でも、学級規模の効果は、科学的検証が進展している分野であり、研究の成果が蓄積されている状況にあります。そうした研究成果や本市における少人数学級の成果を改めて検証するとともに、先進政令市に学んで、現行の35人学級を今後段階的に拡充していただきたいと考えますがいかがでしょうか。
 
 (答弁)
 
 昨年9月に公表された教育予算の世界ランキングで、前回に続き、日本はOECD・34ヵ国中ワースト1になりました。このような低予算の下で、欧米では当たり前の一学級20〜30人の学級編成が、日本では小学校3年以上は40人学級のままです。少人数学級は、世界の常識です。教育現場では、ハード整備もさることながら、ソフト面での環境整備はたいへん重要です。丁寧な指導と、豊かな人間関係を結んでいくためにも、35人学級を早期に全学年で実施し、さらに30人、20人と少人数の学級編制が拡充されていくよう要望いたします。
 
 ・困難を抱えた子どもたちの学習支援について
 不登校の子どもは、2016年度、全国で、小学・中学・高校合わせて18万人を超え、過去最多となりました。日本共産党は、は、競争的で管理的な学校や社会のうみだした問題である不登校に対し、「子どもと保護者が安心して相談できる窓口の拡充」「学校復帰を前提としない公的な施設の拡充」「フリースクールなど学校以外の学びの場を認め、学校と同等の公的支援をおこなう」など、困難を抱える子どもと保護者の立場に立った施策を提案し、実現に取り組んできました。
 熊本市でも、不登校は年々増えており、学校に行けないけれど勉強はしたいと思っている子どもたちへの支援の必要性は高まっています。2年前の一般質問でも紹介した、不登校等、困難を抱えた子どもたちへの学習支援に取り組んでいる民間機関・社団法人「熊本私学教育支援事業団」の学習支援センターは、相談がどんどん増えて、現在、利用者は、高校生は通信制・定時制含め15人、中学生30人、社会人2人、合計47人を受け入れています。そのうち2から3割は、県・市の機関からの紹介です。今や満杯の状態で、小学生の相談は断っているとのことでした。「必要とする子どもたちはたくさんいるので、すべて受け入れ、応えてあげたいけれど、これ以上は無理です。」と嘆いておられました。資金は寄付等に頼っているために、かかわっている人は資格者でありながらすべてボランティアで、一方、相談者は経済的困難を抱えた家庭やひとり親家庭も多いために、子どもたちへの支援はすべてが無償で提供されています。
 2016年12月、「義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律」、いわゆる「教育機会確保法」が公布されました。この法律を策定する際、不登校の子どもの学校への復帰を前提とした内容に、「子どもと親をさらに追い詰める」と不安の声が広がり、当事者や保護者の声と国会審議により、「児童生徒の意思を十分に尊重して」などの付帯決議が付けられました。問題点を改善するための法改正も必要ですが、到達点をふまえ、子どもの意思を尊重する施策を進めるために役立てる立場でお尋ねしてまいります。
 第1に、不登校など、困難を抱える子どもたちを受け入れ、学習支援等の活動に取り組んでいる民間団体の状況をどのように把握し、果たしている役割についてはどのような認識をお持ちでしょうか。
 第2に、教育機会確保法の「基本理念」では、民間も含めた支援必要性が謳われ、第6条では「国及び地方公共団体は、教育機会の確保等に関する施策を実施するため必要な財政上の措置その他の措置を講ずるよう努める」と定められています。福岡県ではフリースクール等に最大で200万円を助成する制度設けており、2017年度6団体に助成しています。「熊本私学教育支援事業団」に限らず、子どもたちへの学習支援に取り組んでいる民間団体に対し、熊本でも、支援のための場所提供や、運営費の一部を助成するなど、公的支援を検討すべきではないでしょうか。
 第3に、「熊本私学教育支援事業団」の学習支援センターが、今や満杯状態になっているように、民間のボランティアでは受けきれない状況です。教育機会確保法を推進するための基本指針では、不登校の子どもたちの実態に配慮した教育を実施する学校・特例校や教育支援センター設置の促進を定めています。熊本市でも、公的な教育支援センター立ち上げを検討していただけないでしょうか。
 第4に、生活保護世帯の子どもが対象の学習支援を、保護世帯以外へも広げていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
 関係局長に伺います。
 
 (答弁)
 
 支援を必要とする子どもや保護者の立場に立ち、フリースクールなど民間団体との連携・経済的支援にも力を入れていただきますようお願い致します。
 
 ・教育施設の整備
 学校施設は、児童生徒が一日の大半を過ごす学習・生活の場であり、児童生徒等の健康・安全を確保することはもちろん、快適で豊かな空間として整備することが重要です。また、地域住民にとっては、最も身近な公共施設として、まちづくりの核であり、生涯学習等の場であるとともに、熊本地震を体験した私たちにとっては、地域の防災拠点としての役割がとりわけ重要なものとして感じられます。子どもたちに限らず、すべての地域住民が何らかの場合に学校を利用する場合、だれにでも利用しやすいバリアフリーな施設であることは大切ではないかと思います。文部科学省は、2004年に「学校施設バリアフリー化推進指針」を定めています。
 そこで、お尋ねいたします。
 第1に、文部科学省が定めた「学校施設バリアフリー化推進指針」における「学校施設のバリアフリー化に関する整備計画」につきましては、昨年2月の予算決算委員会で、那須議員から策定の推進をお願いしておりましたが、その進捗状況はどのようになっているでしょうか。熊本地震の発生もあり、子どもたちが毎日通う場としてのバリアフリー化にとどまらず、災害が発生した場合には、各学校が避難場所となることから、指針でも述べているように、既存施設を含めた整備計画を速やかに策定し、バリアフリー化を計画的に推進していくべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
 第2に、「学校施設バリアフリー化推進指針」では、既存学校施設のバリアフリー化を積極的に推進するよう求めています。学校施設のバリアフリー化の中で、特に災害の避難所となった場合に、地域の皆さんから要望が強いのが、トイレの洋式化です。以前に比べれば洋式トイレの設置は進み、小学校37・3%、中学校30・4%、高校57・9%です。遅れている小中学校の内容を見てみると、小学校で、校舎内は39・9%、体育館・武道場25・2%、屋外が14・4%です。中学校は、校舎内が33・5%、体育館・武道場が23・8%、屋外は9・7%となっています。地震等の災害への対応を考えると、体育館・武道場と屋外のトイレについては早急に洋式化をすすめるべきだと思います。校舎内についても、1階部分のトイレはさらに洋式化の推進が必要だと思います。整備の推進についての考えをお聞かせください。
 第3に、その他の項目になる部分ですが、合わせて伺います。熊本地震の際には、市内の公園も、大小にかかわらず、避難場所として大事な役割を果たしました。しかし、土木部所管の公園1,052カ所のうち、トイレが設置されているのは、3分の1しかありません。689カ所の公園には、トイレもないというのが実情です。トイレのある公園における洋式化率は23・7%、4カ所に1カ所です。そして、洋式化率が低いのは、古いトイレが多いということでもあります。公園のトイレの設置と洋式化率の推進に計画的に取り組むべきではないでしょうか。
 関係局長にお尋ねいたします。
 
 (答弁)
 
 施設の整備は、災害が発生してからでは間に合いません。地震の教訓を生かし、一挙にということではなくても、段階的に改善していただくようお願いしておきます。
 
 ・児童育成クラブ
 本市児童育成クラブの入所児童数は、年々増え続け、今年4月には5,939人となり、5年間で約1・3倍に増えています。昨年の厚生労働省のデータでも、全国の入所児童数は109万人を超え、前年度を上回っています。
 放課後児童健全育成事業を利用する児童が、明るく衛生的な環境で、適切な訓練を受けた職員の支援により、心身ともに健やかに育成されることを保障するために、厚生労働省は、2014年4月に、「放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準」を定めました。熊本市でも、これを受け、2014年10月に「熊本市放課後児童健全育成事業の設置及び運営に関する基準を定める条例」を制定しました。 そこで、伺います。
 第1に、新年度予算では、指導員の雇用に関する制度変更が行われ、より専門性を高めるための主任支援員配置が提案されるとともに、主任支援員・支援については雇用保険等を適用するなど、処遇改善も図られようとしています。国の基準に準じた条例では、放課後児童支援員を「各種有資格者でかつ都道府県知事が行う研修を修了した者でなければならない」と定めています。今回提案されている主任支援員は、資格や研修の終了という規定に沿った方々を起用されるのでしょうか。また、すべての育成クラブに配置されるのでしょうか。
 第2に、条例では一つの支援の単位を構成する児童の数はおおむね40人以下、専用区画の面積は、児童1人につきおおむね1・65平方メートル以上でなければならないと定めていますが、実際の運用では、条例の附則2条に書かれた「経過措置」での運用が行われ、施設面積は児童1人当たり1・125平方メートル、一の支援の単位を構成する児童は60人とされています。そのために、狭い施設で、多数の子ども達が所狭しと保育される環境です。おやつの時間などは特にぎゅうぎゅう詰め状態だとも聞きました。このような状況を改善するためにも、条例の経過措置は一刻も早く終了し、本来の基準での運用をすべきです。経過措置をいつやめて、本来の基準へと戻していかれるのでしょうか。
 第3に、条例では、必要な設備及び備品等を備えなければならないと定められています。各育成クラブでは、職員のローテーション、利用者の状況、ニュースの発行などの事務業務に個人のパソコン等を使っているという実態があります。せめて、各育成クラブに1台はパソコンを設置する必要があるのではないでしょうか。
 教育長に伺います。
 
 (答弁)
 
 学童保育の役割は、今後いっそう重要になると思います。新年度の支援員配置のような拡充を1歩ずつすすめ、更なる改善に取り組んでいただくようお願いしておきます。
 
 教育の問題では、予算が貧しいと思ってしまう答弁が多かったと思います。
 先月、来熊されたハイデルベルク市のヴュルツナー市長は、歓迎式典の講演の中で、2年間で教育予算を倍加したと言われましたが、友好姉妹都市である熊本市は、この姿勢にこそ大いに学ぶべきではないでしょうか。
 本市としても、将来の社会を支えていく子どもたちが、伸び伸びと、健やかに成長できるような教育現場にするため、教育予算の抜本的な拡充を強く要望いたします。
 
 ●桜町再開発・熊本城ホール
 450億円もの莫大な費用をつぎ込む桜町再開発事業と熊本城ホール整備事業も、完成まで1年半となりました。新年度予算には、熊本城ホールの床を取得する経費が72億8,500万円、桜町再開発事業への補助金が41億9,670万円、熊本城ホールの開設準備のための費用が委託費として5,638万円、熊本城ホールの開業記念イベント費用として1,952万円、再開発事業の周辺整備ともいえるような花畑広場整備を含むシンボルプロムナード整備に1億5,300万円、桜町・花畑周辺地区まちづくりマネジメント検討委員会経費等に560万円と、桜町地区の再開発関連とその周辺整備等に117億円を超える予算が計上されており、改めて事業規模と税金投入額の大きさには驚いているところです。また今議会には、熊本城ホールと地下駐車場・地下駐輪場の運営を担当する指定管理者に(株)コンベンションリンゲージを中心とした「熊本城ホール運営共同体」を指定する議案も合わせて提案されています。
 450億円という熊本市の財政負担の大きさが今後の市政運営にどのように影響してくるのか、福岡国際会議場を上回る利用料を徴集することになる熊本城ホールの運営がうまくすすんでいくのか、これからの課題です。
 そこで、お尋ねいたします。
 1、桜町再開発事業は、民間施行の再開発事業ではありますが、総事業の約6割を税金で賄うものであり、極めて公共性の高い事業であるといえるのではないでしょうか。市長は、この点についてどのように認識されているでしょうか。
 2、再開発ビルは、2019年夏の完成に向け工事がすすんでいます。予定どおりすすめば、オープンまで1年半程です。熊本城ホールの使用申し込みはいつから始まるのでしょうか。今の時点でのメインホールの利用見通しと、そのうちオープンする2019年度の利用確保見通しを伺います。
 3、桜町再開発ビルの商業スペースは、入居テナントを約160店舗と予定されているようです。参入店舗はどのくらい決まっているのでしょうか。入居決定で公表されているのは、福岡のスーパー「フードウェイ」、シネコンは東京に本社がある最大手の「TOHOシネマズ」です。ホテルは、名古屋に本社を置く「(株)リゾートトラスト」となっています。地元企業はどの程度入るのでしょうか。再開発ビルに入る地元企業の中には、県民百貨店やセンタープラザに入っていた企業がありますか。
 4、今議会に提案の指定管理者指定の議案では、熊本城ホールと一体に辛島地下駐車場・辛島地下駐輪場も一体管理となっています。駐車場部分の利用料金は、現行よりも高くなるのでしょうか。
 5、大型コンベンションの企画は、2年ないし3年前から、早いものでは、もっと前から行われます。熊本城ホールは、指定管理の期間を5年としていますが、指定管理の途中で、次の指定管理期間の催しの誘致もしていかなければなりません。また、利用料金は、条例の範囲内で指定管理事業者が決めます。指定管理者が次々に代われば、様々な催しの誘致・企画がなかなか難しく、採算ベースに乗せるための料金設定の変更など、対応の難しい点が出てくることが懸念されます。事業の継続性という点で、5年の指定管理期間による公募や利用料金制は、様々な矛盾をもたらすのではないでしょうか。
 6、熊本城ホール・地下駐車場・駐輪場、辛島地下通路の指定管理は、利用料金制が導入されて、指定管理料がゼロ円となっています。今後、具体的に利用申し込みが始まり、運営されていきますが、万が一赤字になった場合、その赤字は指定管理者が責任をもって負担するのでしょうか。市の持ち出しはないと言い切れるのでしょうか。
 7、桜町再開発は、工事費が抑制されるということで、ECI方式が導入されましたが、具体的にはいくらの効果額だったのでしょうか。
 市長ならびに、関係局長に伺います。
 
 (答弁)
 
 熊本城ホールメインホールの利用見通しは、20件程度で、うち初年度が6件程度と答弁されましたが、これは問題ではないでしょうか。そこで、市長に伺います。いったいメインホールの稼働率は何%を目標にされているのでしょうか。合わせて、休館日を除いた1か月の開館日数と、オープンの予定も伺います。
 
 (答弁)
 
 稼働率の目標も決めなくて、どうやって熊本城ホールの採算をとっていくのでしょうか。市長にお尋ねします。
 
 (答弁)
 
 確かに、管理・運営は指定管理者にお任せでしょうが、熊本市の公共施設である熊本城ホール事業に最終的に責任を持つのは市のはずです。市は目標をもって取り組む責任があると思います。
 12月オープンならば、初年度は4か月間です。6件程度だと、1カ月に1日か2日しか使われず、稼働率は3%から6%程度です。市民会館大ホールの稼働率は約8割で、月22日から23日利用されています。今のような稼働見通しでは、到底採算は取れません。赤字になっても市の持ち出しはないと答弁されましたが、採算が取れずに指定管理者が撤退した公共施設が全国にはいくつもあること、市長はご存じないのでしょうか。採算ベースに乗せるための誘致に今後どのように取り組まれますか。
 
 (答弁)
 
 誘致を頑張ると言われますが、市民会館大ホールや県立劇場ホールなど、ホールだけ使用のコンサートや演劇等でも、1年前がホール予約のため、その前に企画やツアーのコースなどが計画されます。MICE関連情報の総合サイトである「MICE・JAPAN」のホームページでも紹介されていますように、一般的に学会の開催準備は2年前ぐらいから始まり、開催時期・場所選定・会場、宿泊施設の仮予約などが行われていきます。大ホールを利用するような大規模コンベンションの場合であれば、なおのこと、早い時期からの準備が必要となります。初年度は、すでに2年を切っており、大型コンベンションを今から新たに誘致というのは大変厳しいものがあると思います。熊本城ホールは、本市のMICE施設整備基本計画に基づき整備されるMICE施設です。コンサートへの利用ということもあるでしょうが、交流人口の増加を目標にしたMICE誘致を推進しなければ、市が予測している経済波及効果につながっていかないのではないでしょうか。再開発事業への助成まで含め450億円もの税金をつぎ込んだ事業として、施設利用をどのように確保していくのか、何を誘致していくのか、その費用対効果が問われるのではないかと思います。
 市長に1点伺います。最初の答弁では、商業スペースへの店舗誘致の状況は説明されませんでしたが、協議をすすめているとの答弁でしたので、すべてが決まっていないことは確かです。また、工事費抑制ということで採用されたECI方式についても、効果額は示されません。熊本市が450億円もの莫大な事業費を投入する桜町再開発事業がきちんと成り立っていくのか、公共性が高いということで支援している事業が、公共事業なら当然の「最小の経費で最大の効果を上げる」という効果的な事業推進が行われているのか、市民に説明すべきではないでしょうか。
 
 (答弁)
 
 ・・・・・・・
 今世紀最大の公共事業ともいわれるリニア新幹線建設は総事業費9兆3,000億円です。JR東海が行う民間事業ですが、国が破格の措置を取り、財政投融資による超低金利で3兆円の融資が行われることになりました。事実上の国策事業への格上げということで、国会では採算性はもちろんのこと、計画そのものの問題点が国会でも議論になっています。財政投融資と言えば貸付、帰ってくるお金です。金額は大きくても事業費の3分の1です。本市の桜町再開発は、事業費の6割以上に税金を出す事業ですから、リニア事業と比べても、民間事業だからということで、事業の進捗や採算にかかわる点を説明しないでは済まされないと思います。徹底した情報公開と説明責任を果たすべきであると思います。
  
 ●白川の治水と立野ダム
 立野ダム建設も、議会のたびにその問題点を指摘してきましたが、今年2月になって、国土交通省九州地方整備局はいよいよ、立野ダム本体建設1期工事の発注者を決定、本体工事が強行されようとしています。世界の阿蘇と言われる豊かな自然を壊し、ジオパーク認定の今後が心配され、熊本地震の発生によって災害時の危険性が明らかになり、構造上も流水ダムの穴詰まりでダム津波も心配されている立野ダムの建設については、流域住民をはじめ、広く懸念と反対の声があります。「立野ダムによらない自然と生活を守る会」「ダムによらない治水・利水を考える県議の会」「立野ダムによらない白川の治水を考える熊本市議の会」等で、粘り強く国・県・市への要望も行い、ダム建設も中止と、ダムによらない白川の治水事業の推進を求めてきました。事業の主体である国は、熊本地震後のダムサイトの状況も考慮しないまま、住民・議員の会の公開質問状に全く回答もしないままの建設強行です。そして、最大の受益地である熊本市もまた、ダムの問題について主体的な情報収集や事業の検証をすることなく、市民へのまともな説明もしないで、国・県の事業推進を追認しています。2月24日には、この間白川流域の各地域で発足してきた「立野ダム建設とダムによらない白川の治水を考える流域住民の会」が一堂に会し、立野ダム工事はいったん中止し、地域ごとの住民説明会開催を求め、立ち上がりました。住民集会では、「ダムの問題について知らない人が多い」の声が相次ぎました。そこで、伺います。
 1、2012年7月の九州北部豪雨災害から5年が経ち、河川激甚災害対策特別緊急事業を経て、白川の治水は驚くほどすすみました。熊本市内部分の白川の主な地点における河川改修による流量の改善状況、基本高水のピーク流量についてご説明ください。
 2、立野ダムの建設費は、917億円と言われています。現在いくら執行されているのでしょうか。立野ダム建設工事をすすめるための熊本地震復旧経費はどの程度使われているのでしょうか。今後事業費が917億円で収まる見通しとなっているのでしょうか。国を通し把握されている状況をご説明ください。
 3、住民説明会の問題で市長は、12月議会で那須議員の質問に「流域住民から不安の声もあることから、わかりやすく丁寧に説明を行うよう、あらゆる機会をとらえて、国土交通省に対し要望した結果、現地見学会等の機会が設けられたことと理解している」と答弁されました。しかし、結果的には、7月29日から12月2日まで4回開かれた国土交通省主催の住民説明会は、1回10名前後の参加であったようです。私が参加したときは11名でした。参加者には市外の人もいらしたので、熊本市内の方はもっと少なかったと思います。これで十分な説明がなされたとは到底言えません。2月24日に開かれた「白川の治水と立野ダムを考える流域住民連絡会」でも、「立野ダムの問題についてまだまだ知らない人が多い」という声がありました。本体工事に着手されようとはしていますが、国と市の責任で、本格的な市民への説明機会を提供すべきではないでしょうか。
 市長に伺います。
 
 (答弁)
 
 河川改修による流量の改善状況については、河川整備計画の目標値を述べるにとどまった答弁でしたが、国土交通省は、白川の現況河道流下能力算定表で、基準となる代継橋地点における右岸の流下能力は、2008年2月に堤防高・スライド堤防高ともに2,326立方メートルであったものが、2017年2月にはいずれも3,753立方メートルへと増大したというデータを公表しています。ダムがなくとも、5年前の北部九州豪雨災害時の洪水でも家屋被害が出ないレベルに改善されています。このような国のデータを、ご存じないのでしょうか。
 
 (答弁)
 
 ・・・・・・・
 ダム工事の事業費の点でも、先月、西松建設・安藤ハザマ・青木あすなろ特定建設工事共同企業体に落札された「立野ダム本体建設1期工事」は107億円でした。1期工事の工期は2021年3月31日までで、基礎掘削と基礎処理、全体の1割強のコンクリート打設までが行われることになっています。この先、残りのコンクリート打設をする2期工事が同じ共同企業体に随意契約される模様ですが、先ほどの答弁では、本体工事に未着手の今、総事業費917億円の6割以上となる570億円がすでに執行されているということです。熊本地震の復旧もあり、事業費は予定よりも高くなっているはずです。高さ90メートルの巨大なダムの影も形もない今、3分の1しか残っていない事業費で、地震の復旧もしながら本体工事をやっていくのですから、事業費が足りないのではと、疑問を持つのは私だけではないと思います。
 基準点の代継橋における流下能力の問題、工事費の問題、きちんと把握して、市民への十分な説明を行うべきではないでしょうか。
 
 (答弁)
 
 ただいまの答弁は、とても責任ある市長の態度とは思えません。
 私どもの市民アンケートでは、今の時点での集計ではありますが、回答者の半数近い45%が立野ダム建設中止を求め、情報提供と十分な議論が必要・わからないが5割を超えています。建設すべきというのはわずか2%です。
 紹介しましたように、白川の河川改修は進み、1000年に一度といわれた5年前の北部九州豪雨災害時の規模の洪水に家屋被害が出ないレベルになっています。かけがえのない世界の阿蘇の大自然、ジオサイトを壊し、想定以上の洪水には機能せず、むしろダム津波等によって流域住民に重大な危険にさらされる可能性のあるダム建設は見直すべきです。川辺川利水事業は、計画から33年、長い年月を経て、今月2日やっとダム離脱が確定しました。十分な検証・検討と住民の粘り強い取り組みの結果です。本来、公共事業というのは、税金を使って「公共の福祉」のために行われるべきものです。川辺川利水事業、諫早干拓事業などのように、住民の暮らしや生業、そして環境を壊すような間違った公共事業を繰り返してはなりません。住民の反対を振り切って強行する公共事業の在り方は、後世に大きく問われるのではないでしょうか。
 安全性や効果もご自身で確認されることなく、ダム推進の立場をとられるべきではありません。建設を一旦中止し、住民への説明責任を果たす立場に立って対応されるようお願いいたします。
 
 ●その他の第1に、さくらカードについて伺います。
 新年度は熊本市優待証「さくらカード」のあり方を検討することになっています。「さくらカード」は、1996年に無料パス券制度として始まり、2004年度の制度見直しによって、高齢者・被爆者2割、障がい者1割または定額の制度に改悪されたものの、制度開始から22年間、なくてはならない制度として定着し、喜ばれてきました。この間、対象となる高齢者はどんどん増え、市の財政負担も一定増えたものの、現在は、高齢者は増えても、申請者は伸び悩むという状況もあります。4月に検討委員会が設置されますが、どういう方向で検討すべきか、お尋ねします。
 第1に、市が行った高齢者へのアンケートでは、「外出の機会は変わらない」が54%、「増えた」が40%です。現在、公共交通の利用状況は、市電の利用は若干増えているものの、公共交通の大きな部分を占めているバス事業については、利用者減少が大きな問題となっています。多くの人が、公共交通の利用を減らしているときに、高齢者の94%が、利用を減らさず、うち4割の人が外出を増やしているというのは、さくらカードの効果として大きいのではないでしょうか。
 第2に、対象となる高齢者のうち、交付を受けている人が減って、5割を切っている状況に対し、市の交通部門では、「運転免許証を持つ人が増えて、公共交通機関の利用が減っているのではないか」という考えも示されていましたが、この間、全国的にも高齢者による大きな車の事故が相次いで報告されていることを考えると、運転免許を持つことよりも、公共交通機関を大いに利用する方向へと転換させて行くことこそ必要ではないでしょうか。
 第3に、公共交通をもっと利用してもらうためには、制度を利用しやすくすること、利用者負担を軽減するなど、利用者の立場に立った見直しこそすすめていくべきではないでしょうか。
 第4に、検討の場には、高齢者・障がい者・被爆者の皆さんが複数参加され、当事者の声が十分に反映されるようなものとすべきではないでしょうか。
 
 (答弁)
 
 かみ合わない答弁だったと思いましたが、申請や利用が減っているならば、その理由を明らかにし、利用増へと取り組んでいく、高齢者の交通事故防止のためにも公共交通機関の利用を促進する、利便性向上のためには、バス利用者を増やしてどんな地域へもバスを走らせることができるような支援をしていく、検討の方向ははっきりしているのではないでしょうか。そのためにも、さくらカードは利用しやすい方向へとさらに改善していくべきです。そういう検討を行っていただくよう要望いたします。
 
 ・がん検診について
 第7次総合計画の基本計画では、「生涯を通じた健康づくりの推進」で「がん検診などの充実」が掲げられています。しかし実際は、受診率は低迷し、肺がんで目標値13・1%に対し9・8%、胃がんが6・7%に対し4・2%、大腸がん13%に対し8・9%、乳がん19・2%に対し14・5%です。
 大西市長のマニフェストでは、「ガン検診の完全無料化、受診率の向上を任期中実現」が掲げてあります。任期中のガン検診完全無料化は、どのように実施されるのでしょうか。
 
 (答弁)
 
 お尋ねいたしました「完全無料化」には一言も触れられませんでしたが、完全無料化にいくらかかると考えていらっしゃるのでしょうか。市長のマニフェストでの公約は「完全無料化を任期中に実現」です。「任期中」というからには、いつ実施されるのか、お尋ねいたします。
 
 (答弁)
 
 何十億円もかかるというのならば別ですが、4500万円というのは、桜町再開発・熊本城ホールに市が使う450億円のわずか1000分の1です。公約実現に責任を果たすべきではないかと思います。
 
 ・桃尾墓苑までの公共交通の確保
 市営桃尾墓園は、市営墓地の約半数があり、加えて家族・短期合わせれば1,500壇を超える納骨壇を併設する最大の市営墓地です。ところが、昨年10月以降は、平日・土曜に1日1本走っていた民間事業者によるバス路線が廃止されました。お彼岸とお盆だけは、三山荘からの臨時バスが出るそうですが、
 日常は、公共交通を利用して墓園に行くことができなくなりました。私どもには、「子どもを亡くし、墓参りを生きる支えとして毎日必死に生きているものもいます。タクシーに乗る余裕もありません。バス会社は、赤字路線だからやめたといわれました。大型施設とか、目立つところばかりに力を入れずに、市の霊堂墓地だから、週に何度かでも、小さいバスでもいいから走らせてほしいと願っています」という声が寄せられました。
 確かに、1回の乗車人員は少ないかもしれませんが、墓参や納骨など、規模が大きいだけに、公共交通を必要する人はいらっしゃると思います。桃尾墓園は公共施設であり、そこへ行くのに公共交通機関がないのはおかしいと思います。小型バスの運行やデマンドタクシーなど、見込まれる利用に合ったやり方で、何らかの公共交通を確保していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
 都市建設局長に伺います。
 
 (答弁)
 
 桃尾墓園への公共交通がぜひ確保されるよう積極的な対応をお願いいたします。
 
 ・公民館の利用について伺います。
 「社会教育法第23条第1項第2号の規定は、公民館の政治的中立性を確保するために設けられているものであり、例えば、特定の政党に特に有利または不利な条件で利用させることや、特定の政党に偏って利用させるようなことは許されないが、公民館を政党または政治家に利用させることを一般的に禁止するものではない。」というのが、国の考えです。熊本市においては、政党や政治家が市民を対象に、政策を発表したり、市政・県政等を報告する場合、公民館の利用は可能と判断しているのでしょうか。
 また、そのことを社会教育法の対象となる公立公民館等に対し、きちんと徹底しているのでしょうか。していなければ、徹底すべきと思いますが、いかがでしょうか。
 
 (答弁)
 
 利用についての判断はきちんとなされているようですが、現場の各公民館への周知は、公民館の目的に沿って、広く市民の皆様に利用していただくためにも、徹底していくことが必要だと思いますので、よろしくお願い致します。
 
 私は、今回の質問を準備するにあたって、届けられた500枚のアンケート一つ一つに目を通しました。熊本地震という、想像もしなかった大きな災害を経て、市民の皆さんが、何とか前の生活にと、必死になっておられる姿を思い浮かべました。第7次総合計画にキャッチフレーズのように使われている「上質な生活都市」という言葉と、被災された方々の暮らしぶりとのギャップに、胸が痛くなりました。アンケートには、「細々と生活している私たちのことをもっと知ってほしい。」という70代の方の言葉がありましたが、このような言葉が市長の耳には届いているでしょうか。このような声に、真摯に耳を傾け、寄り添っていけるような熊本市であってほしいと切に願います。
 私も、届けられた思いや声をしっかり受け止めて、熊本地震からの復旧・復興、暮らしや福祉・教育が前進するような熊本市となるように頑張っていきたいと思います。その決意を述べ、質問を終わります。
 傍聴においでいただいた皆様、インターネットをご覧のみなさま、最後までありがとうございました。

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