議会での活動・一般質問など



 2021年6月議会・一般質問

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 2021年6月10日 日本共産党熊本市議団 上野 美恵子

 日本共産党市議団の上野美恵子です。今日は、「新型コロナを市政最優先の課題として取り組んでいく」というテーマで質問して参ります。早速質問に入ります。
 まず、新型コロナの問題、ワクチン接種です。  
 世界的にも立ち遅れた日本のワクチン接種は、感染拡大が止まらない中、重要な課題です。医療従事者への先行接種に続き5月から始まった本市の高齢者接種は、20万人以上に一斉に送られた接種予約お知らせによる大混乱から始まりました。現場職員のご苦労もあり、市の体制が拡充され、サポートセンターも設置され、やっとスムーズに進み始めました。引き続き、市民の疑問や不安に応え、安全・迅速な接種へ市として万全の態勢で臨むことが求められます。
 高齢者接種で見えたことは、自身ではできないことへのサポートが極めて重要だという点でした。今後、64歳以下への接種が始まります。①どういう人がサポートを必要なのかを明らかにし、そういう方々の相談を聞き、予約をし、具体的に接種完了までのトータルな支援体制を構築するべきです。②特に、障がい者へは、特別な相談窓口設置、予約への支援体制、接種への必要な支援体制をすみやか構築することが必要です。この2点、検討・実施していただきたいと考えますが、いかがでしょうか。
 続けて、検査です。
 第1に、現在の感染状況で注視すべきは、変異株の猛威です。感染力が従来株の1・3倍とされる英国で見つかったアルファ株、さらに感染力が強いとみられインドで見つかったのがデルタ株で、2倍だと言われています。アルファ株は重症化リスクも従来株の1・4倍で、重症者数は増加しています。国立感染症研究所の報告では、全国的には従来株の9割以上がアルファ株などに置き換わっていると指摘し、そのことで新規感染者の減少に、以前より長期間要している、さらに今後はデルタ株がアルファ株に置き換わる可能性がかなり高いと分析しています。本市の変異株確認検査の状況、変異株の検出状況をお示しください。今後、重症化はじめ変異株の猛威に早急な対応をしていくためにも、変異株確認検査を全数検査へ引き上げるべきと考えますが、いかがでしょうか。
 第2に、医療・介護従事者への検査、駅・バスターミナルのモニタリング検査、飲食店・大学等での検査など、PCR検査は一定すすめられてきました。しかし、変異株の猛威や感染経路不明な感染者発生などへのしっかりした対応なしに、ワクチン頼みでは本格的収束へと向かわせることはできません。今こそ、希望する市民が、いつでも・どこでも・何度でも検査できるようなPCR検査を実施すべきではないでしょうか。
 続けて、医療機関への支援です。
 コロナ禍の最前線で、長期奮闘されてきた医療現場の状況は本当に厳しいものがあります。現場の労苦に応える支援こそが、コロナ感染症からいのちと地域医療を守ることになります。国の支援が不十分な中、全国的には、地域医療を守る観点で自治体の独自支援が広がっています。鳥取県岩美町では、地域医療機関に1医院当たり100万円、介護事業所に要介護者1人当たり20万円の協力金を交付します。本市でも、国支援の不十分さを補い、地域医療機関への独自支援が実施できないでしょうか。
 合わせて、事業者支援について伺います。
 1年以上続く新型コロナの長期感染拡大で、地域事業者の暮らしや生業は深刻さを増しています。本市のこの間の事業者支援は、緊急事態宣言やまん延防止措置に基づくものが多く、長期間の自粛呼びかけによる恒常的な売り上げ減に対する支援が極めて少ないのが実状です。国の持続化給付金再支給も求められますが、今こそ住民に一番身近な自治体として市が事業者に寄り添い、手厚い独自支援を行うことが必要です。県下の宇土市では、売上が40%減少した事業者に40万円、25%以上40万円未満の減少で30万円、県の事業継承・雇用支援一時金事業を受けた事業者へ30万円の給付金を支給し、さらに農林漁業でも、同等の減収補てんを行います。事業継続への支援として、本市でも、農林漁業も含めた宇土市のような新型コロナによる減収への幅広い市の独自支援を実施すべきではないでしょうか。
 合わせて、直近の決算カードに記載されている5年間の財政調整基金の残高の増減についてご説明ください。
 以上、ワクチン接種は健康福祉局長に、その他は市長に伺います。
 
 (答弁)
 
 コロナ封じ込めには、ワクチンの安全・迅速な接種、大規模検査、十分な補償と生活支援の3つの対策強化ですが、一番遅れているのが、減収補てんとくらしへの支援です。
 市の事業者支援は、休業や時短要請に伴うものがほとんどです。国の持続化給付金のように、落ち込んだ事業者すべてを対象にした減収補てんこそ、事業継続には必要です。宇土市の独自支援は、コロナによる減収に幅広く対応し、県の支援にも上乗せするもので、この発想が熊本市にはありません。予算は、事業者支援、農林業者支援、合わせて1億4000万円です。宇土市は、標準財政規模が熊本市の22分の1以下です。熊本市ならば、30億円以上を幅広い減収補てんに使っていることになります。
 また、新型コロナは、不測の事態、いわば災害です。こんなときこそ国頼みでなく、財政調整基金が独自財源として活用されるべきです。ところが、答弁された財政調整基金は5年間で約60億円減っています。現在高の40億円は、標準財政規模に対する比率で、県下45市町村の中で44位です。2020年度末見通しでは、さらに減って37億円の見込みです。これでは災害時に必要な財政出動はできません。熊本市は、財政調整基金から新型コロナ対策へ11億円支出していますが、県下の自治体は、人口比で何倍もの基金を活用しています。熊本地震もありましたが、市長がすすめた再開発やハコモノへの投資のツケが、新型コロナへの必要な対応を阻んでいます。市長の財政運用が問われています。
 
 次は、国民健康保険です。
 第1に、国は、来年度から未就学児の国民健康保険料の均等割額を半減しますが、そもそも収入のない子どもに人頭割の保険料を求めることが問題であり、子どもの均等割は廃止すべきです。世界的には、フランス・ドイツなどが、日本と同じく医療を社会保険で運用していますが、人頭割の保険料制度の国はほとんどありません。人頭割保険料のあるオランダでも、18歳以下の子どもは国が保険料を負担しています。また、子育て負担は、未就学児より年齢の高い子どもが大きいので、国の均等割額軽減の趣旨を踏まえるなら、未就学児に限らずすべての子どもへと均等割軽減を広げ、市独自に前倒しで実施すべきです、いかがでしょうか。
 第2に、新型コロナ減免も国の財源措置で継続しました。しかし、今回の減免は、収入減の所得対比を、コロナ前の所得ではなく、昨年所得と比較します。加入者の所得は昨年すでに大きく落ち込んでいます。さらなる3割の収入減は、事業者ならば廃業倒産に至る状況です。コロナの減収で苦しむ人が対象となるよう、今回の減免も収入はコロナ前と比べるべきです、いかがでしょうか。
 第3に、国保加入者の8割近くは所得200万円以下で、圧倒的多数が低所得者です。長期コロナ禍、多くの市民が困窮する今こそ、政令市で一番高い保保険料は軽減すべきです。市長のもと、大幅に減額された一般会計繰入を増やし、保険料引き下げを実施すべきです、いかがでしょうか。
 第4に、名古屋市は、昨年9月に「国保料の長期滞納者に対する措置事務処理要領」を一部改正し、11月以降、コロナ感染症に関わらず、資格証明書を廃止しました。病院で医療費が全額自己負担となる資格証明書は、受診抑制による重症化など招くなど、命に関わります。現在は熊本市も、コロナ禍で資格証明書はやめ、短期証交付ですが、保険証1枚で誰もがいつでも病院に行くことを保障する国民皆保険制度の趣旨に則るならば、本市でも資格証明書は、きっぱり廃止すべきではないでしょうか。
 続けて、困窮者への公的な支援です。
 第1に、コロナ禍の米の需要激減で在庫が増大し、米価は下落しています。一方で、コロナ禍の貧困で、お米を買えない困窮した消費者の実態があります。コロナ禍で生じた「過剰在庫」の米を生活困窮者や学生への支援、子ども食堂などで活用することは、農家にとっても、販売不振に見舞われる米卸や小売業者にも、コロナで苦しむ困窮者にも救いとなる対策であり、国へ実施を求めることが必要です。同時に、本市では、過剰米活用等による生活困窮者への「お米券」配布を是非実施していただきたいと考えますが、いかがでしょうか。
 第2に、5月28日は、「世界月経衛生デー」でした。経済的な困難で衛生用品が買えない「生理の貧困」は、今や世界的なジェンダー平等の重要課題です。イギリスのスコットランドでは昨年11月に生理用品を無償提供する法律が成立するなど、ヨーロッパ諸国では先進的に取り組まれています。日本でも、20代のグループが今年3月に公表したオンラインアンケート結果、5人に1人の若者が金銭的理由で生理用品を買うのに苦労したというのは社会全体に衝撃を与えました。これを機に国でも地方でも「生理の貧困」についての議論が活発になり、内閣府が5月28日に発表した調査では、全国255自治体が、防災備蓄の活用・予算措置等により公共施設等での生理用ナプキンの無料配布に取り組んでいます。公共施設や学校等に自由に利用できる生理用品を置き、備蓄活用はもちろん予算を確保して、無料配布に幅広く積極的に取り組んでいただけないでしょうか。
 合わせて、コロナ禍の市民負担増について伺います。
 長期の新型コロナ禍、市民の暮らしは本当に厳しく、困窮者への民間支援には、長蛇の列です。そんな市民生活をよそに、今議会には、来年4月からの森都心ホール・辛島公園・市民病院など使用料値上げがいくつも提案されています。こんなに市民が苦しいとき、なぜ値上げを次々と押し付けるのですか。市民の状況を見るならば、今後予定されている熊本城入園料値上げ、児童育成クラブ利用者負担金値上げ、次年度からのホールや公園・病院の受診料など、どれもきっぱりと中止すべきではないでしょうか。
 国民健康保険の1点目から3点目、お米券、コロナ禍の市民負担増については市長に、その他は関係局長に伺います。
 
 (答弁)
 
 生理用品の公共施設への設置は、トイレットペーパーのように当たり前になってほしいと思います。困窮者支援は、知恵を絞り、積極的に実施していただくようお願いしておきます。
 一方、民間が困窮者支援にボランティアで熱心に取り組んでいるとき、熊本市が、支援はしないで、逆に負担増を押し付けるのは、どんな理由を述べられても、絶対に理解できません。コロナ禍の市民生活を全く理解していないとしか言えません。負担増中止を強く要望致します。
 
 新型コロナの最後に、熊本城ホールで予定されるオリパラのパブリックビューイングについて伺います。
 開催間近の東京オリンピックは、コロナパンデミックでの開催に、国内はもとより、世界各国からも中止を求める声が上がっています。そのオリンピックで、東京都主催のパブリックビューイングが熊本城ホールで開催予定です。東京都内のパブリックビューイングにも批判や懸念の声があり、規模縮小・開催方法の検討があり、中止決断の自治体も出ています。第4波が収まらない今、全国で人の移動や集会・会食等の自粛が求められ、感染拡大防止に市民も注意を払っています。
 第1に、今後、熊本市の感染レベルに応じて、実施の判断や開催する場合のやり方は、どのような取り決めになっているのでしょうか。
 第2に、都が予定するパブリックビューイング会場のほとんどは屋外です。熊本は、屋外開催の検討はされなかったのでしょうか。熊本の屋内施設での開催に、市として意見はしなかったのでしょうか。
 第3に、政府コロナ対策分科会の尾身会長は、国会の席上、東京五輪・パラリンピックに関し「今の状況でやるのは、普通はない」と発言されています。パブリックビューイングは、会場全体が盛り上がり興奮の渦となり、感染拡大の場を提供するものです。市民が自粛に必死に取り組んでいるとき、感染を広げるようなパブリックビューイングを市内で一番大きな熊本城ホールで開催することは、感染拡大防止に逆行するものであり、オリンピック開催そのものに国民の8割が反対しているように危険です。東京都に対し、中止を求めるべきではないでしょうか。
 以上3点、市長に伺います。
 
 (答弁)
 
 政府コロナ分科会の尾身会長は、「感染拡大のリスクをなるべく下げることを考えれば、場所がどこであろうが、わざわざリスクを高めることをやるというのは一般の市民には理解できないというのが専門家の考え」と、全国各地のパブリックビューイングに懸念を示されています。
 これまでも、東京の代々木公園会場に大きな批判が上がり、五輪期間中の開催は中止となりましたが、6月に入り、パブリックビューイングへの全国の反応は急変し、6月4日には井の頭公園の開催市・三鷹市が東京に中止を求める要望書を提出、6月7日には県内2カ所で開催を予定していた埼玉県が中止を発表しました。茨木県も中止しました。市長は、「開催可否の慎重な判断に係る東京都への申し入れを県に要望している」と答弁されましたが、東京都が実施を予定にしていた12カ所の会場で、屋内開催は熊本城ホールだけです。屋外会場でも次々と中止されており、開催場所の政令市の市長として、直接東京都に「中止」の判断を申し入れるべきではないでしょうか。お尋ね致します。
 
 (答弁)
 
 市長の対応は、後々問われると思いますので、どうぞよろしくお願い致します。
 
 次は、白川の治水と立野ダム問題です。
 第1に、昨年7月に発生した熊本南部の豪雨災害は、昨今の気候変動で想像を超える大水害が現実に起こることを突き付けました。被害のでた球磨川流域では、川辺川ダムの洪水調節を前提に、流域宅地のかさ上げが行われていましたが、その前提を欠いたままの豪雨災害にかさ上げをしていた住家も呑み込まれました。これは、白川水系にもそのまま当てはまります。立野ダムの調節量を前提にした河川整備計画のもと、堤防や河川の改修は立野ダムの調節量を差し引いた計画のため、ひとたび豪雨災害が発生すれば、ダムの分、下流域の被害は大きくなります。しかも、想定外の洪水には効果がなく、むしろ緊急放流やダム周辺の決壊等により大被害をもたらすのがダムです。
 2018年の国交省提言「気候変動を踏まえた治水計画のあり方」では、「ダムや堰、大規模な水門など、耐用期間の長い施設は、必要に応じ更なる気温上昇に備えた設計の工夫を行うこと」と指摘しています。今年6月2日に開かれた「球磨川流域治水協議会」では、球磨川整備方針の見直しが示されました。
 昨今、気候変動による異常な豪雨が頻繁に発生しており、想定外の洪水に機能せず、むしろ危険な立野ダムは、きっぱり中止を国・県に求め、白川のダムなし治水計画の策定を国・県へ求めていただきたいと考えますが、いかがでしょうか。
 第2に、流域住民の安全第1に、雨期に備えた河川整備や避難情報伝達などのソフト対策も急務です。本市は、防災情報を伝える手段として防災ラジオを普及していますが、意外と知られていません。周知に努めるとともに、防災無線のスピーカーが設置された地域では普及率を把握し、普及率引き上げに取り組むべきと考えますが、いかがでしょうか。
 また、購入時の市民負担は2000円です。いのちと安全にかかわるものであり、必要な市民へ広く普及するため、生活保護・市民税非課税世帯等は無料とすべきです、いかがでしょうか。
 第3に、人吉では「田んぼダム」の実証実験が始まりました。立野ダム事業検証では、白川中流域での遊水地計画が検討されていました。水田面積の広い白川中流域における遊水地や田んぼダムは、河川の流量調節のみならず、熊本市の地下水涵養にも大きな効果があります。関係市町村と協力し、白川中流域における遊水地・田んぼダムの本格的な設置計画に取り組んでいただきたいと考えますが、いかがでしょうか。
 1点目・3点目は市長に、2点目は政策局長に伺います。
 
 (答弁)
 
 昨年の球磨川流域での豪雨災害の教訓を踏まえた検証もせず、漫然とダムを推進するようでは、市民のいのちとくらしは守れません。立野ダム建設は今からでもきっぱり中止し、白川の堤防かさ上げ、河道の掘削、流域での遊水地・田んぼダムなどに、国県と協力し取組むよう要望しておきます。
 防災ラジオは、ただ頒布しているだけで、必要な人へ普及されているか把握されていません。これでは防災ラジオの役目は果たせません。早急に、実態を把握し、困窮世帯の無償化も含め、防災効果が上がるような活用へと改善をお願いしておきます。
 
 次に、中心市街地の問題です。
 第1に、サクラマチ再開発内の地下1階商業施設の2区画を借り、3月19日から中央区マイナンバーセンターのサクラマチサテライトがオープンしました。1日8時間、無休でカードの申請・交付等の業務が行われています。2区画の家賃は月186万円です。再開発ビル内の高い家賃に「利便性がよく、市民が利用しやすい」との説明でしたが、この間の利用は、オープン後のデータ集計で、1日83人、1時間10人程度の利用です。一番利用が多い中央区センターの5分の1、東区の約半分、2区画のうち、一方はほとんど利用されていません。少なくともムダな1区画は返上すべきです、いかがでしょうか。
 第2に、サクラマチビルの商業施設部分には、空き区画が見受けられます。 全国的には、再開発ビルの埋まらない床や、空いた区画に、公の施設を誘致して空きを埋める例が多々あります。その場合、保留床の床単価を反映した高いテナント使用料を自治体が負担しています。いわば、うまくいかなかった再開発事業の尻拭いです。熊本市が総事業費790億円の6割近くを負担した再開発ビルへの追加支援に、市民の理解は得られません。今後様々な事情から、再開発ビルの運営が難しくなっても市が埋め合わせをするようなことは避けるべきではないでしょうか。
 第3に、4月23日、熊本駅前にアミュプラザが開業しました。本市の中心市街地活性化基本計画は、中心商店街のある下通・上通地区や桜町・花畑地区、そして熊本駅周辺までを対象区域としています。中心商店街と駅周辺には距離があり、回遊性と両地区の活性化は課題となってきました。
 2019年10月からの消費税10%への増税に加え、今全国を襲う新型コロナ禍で、地域経済・消費はかつてなく落ち込んでいます。事業者はもちろん、多くの市民が、今後街の賑わいを心配しています。中心市街地と駅周辺、両地区が活気ある地域になるため、何が必要なのか、アミュプラザという新しい大型商業施設が駅前にでき、駅の魅力が大きく変わろうとしている今、中心市街地と駅周辺の人の流れ、経済の動向等、詳細で経年的な調査を実施すべきではないでしょうか。
 以上3点、市長に伺います。
 
 (答弁)
 
 マイナンバーサテライトは、有効活用していると答弁されましたが、利用は目標・1日150人の約半分です。最小の経費で最大の効果を上げるのが公の財政運用の基本であり、ムダな支出はやめるべきです。各区のマイナンバー窓口は、桜町と同程度の業務量でも、面積は半分か、それ以下です。高い家賃の区画を必要以上に借りるサテライト設置は、市民からは再開発ビルの空き区画の穴埋めにしか見えず、理解は得られません。改善をお願い致します。
 
 次は、市庁舎整備です。
 市議会での庁舎建替え問題の議論が凍結されている中、市長の諮問機関である「熊本市本庁舎等整備のあり方に関する有識者会議」の第1回目が6月2日に開催されました。
 第1に、第1回会議の最後に2つの決定事項が確認され、その一つは「建築基準法にとどまらず、防災拠点としての機能維持をめざす」というものでした。この点は、会議での議論や検証を踏まえ導き出されるべき内容です。市長は、有識者会議はゼロベースで見直す場と言われてきましたが、今から議論を始めるという最初の会議で、中身に関わる点を先ず確認するのは、結論ありきです。このような会議の進め方は問題です、市長の見解を伺います。
 第2に、有識者会議には、①耐震性能調査の検証も含む防災、②財政への影響、③資産マネジメント、④まちづくり、大きく4つの点が諮問されました。そもそも庁舎整備検討の凍結は、新型コロナを乗り越えるには、多くの人員と財源を確保し、集中して取り組む必要があり、検討等を一旦中断し、新型コロナ対策に全力を傾注するからということでした。今回の有識者会議は、検討凍結どころか、人材も時間も投入して、市庁舎整備をあらゆる角度から全面的に検証するものです。新型コロナは「まん延防止等重点措置」が適用中、予断を許さない状況です。一旦中断という市長自らの判断と決断を反故にするような有識者会議の議論は、中断すべきではないでしょうか。
 第3に、有識者会議に地元専門家が誰一人入っていません。市政百年の計というべき大事業の検討に、地域の意見、市民の声を反映しないのは問題です。コロナが収束し、議論再開の折には、地元の専門家・有識者、市民や議会も入った検討の場こそ設置すべきです、いかがでしょうか。
 第4に、直近の2019年度決算カードに記載されている地方債現在高の5年間の増減をご説明ください。
 以上4点、市長に伺います。
 
 (答弁)
 
 縷々答弁されましたが、「凍結」という掲げた看板とやっていることが全く違うことは誰の目にも明らかです。しかも、「建築基準法に止まらず、防災拠点としての機能維持を目指す」という点は、会長自らから提案され、それにほとんど意見もなく確認されました。中身の議論に入ってもいないのに、方針めいたことを確認しては、執行部の説明の方向で議論がすすむことが懸念されます。このようなすすめ方は、有識者会議の存在そのものに関わります。
 また、答弁された地方債現在高の推移は、大西市長の5年間で1153億円の増です。調べましたら、その前の5年間は606億円の増です。市長になって借金は2倍のペースで増加です。中期財政見通しでは、庁舎建設は財政に影響しないような内容を示されていますが、とんでもありません。こんなに借金を増やして、一方では財成調整基金を60億円以上減らし、さらに借金を増やすような市庁舎整備を検討するなど、到底理解できません。熊本地震を上回る影響のコロナ禍で、庁舎建替えの検討は、財政的にも難しいというのが現実です。そういう意味で、有識者会議の検討は直ちに中止するよう求めます。
 
 最期に、世界かんがい遺産「渡鹿堰」について伺います。
 2018年8月に、「白川流域かんがい用水群」が世界かんがい施設遺産に登録されました。世界かんがい施設遺産とは、国際かんがい排水委員会が、建設から100年以上経過し、かんがい農業の発展に貢献し、卓越した技術で建設されているなど、歴史的・技術的・社会的にも価値のある施設が登録されています。その白川かんがい用水群の一つが熊本市内にある渡鹿用水群で、中でも「渡鹿堰」は白川最大級の堰として注目すべきものです。2020年3月現在、世界に91カ所が登録され、世界的にも貴重で、本市唯一の世界遺産登録施設として価値の高いものです。来年4月には、アジア太平洋地域の首脳級や国際機関代表などが集い水に関する諸問題を議論する「第4回アジア・太平洋水サミット」が熊本市で開催されます。水の施設である世界かんがい遺産を広く市民の財産としてスポットを当てるチャンスです。
 第1に、「白川流域かんがい用水群」が本市唯一の世界遺産施設として、流域農業や地下水涵養等に果たしてきた役割を明らかにするため、「アジア・太平洋水サミット」で、世界かんがい遺産に関する展示スペース設置やシンポジウム開催などができないでしょうか。
 第2に、世界遺産にふさわしい位置づけを市として行い、教育的にも活用できるよう、モニュメントや説明版・休憩所やトイレなどを整備し、広く市民に親しんでもらいたいと考えますが、いかがでしょうか。
 以上2点、市長に伺います。
 
 (答弁)
 
 答弁されたように、世界かんがい施設遺産が、市内で唯一の世界遺産と名のついたかけがえのない施設として、認知度向上に努め、歴史的・教育的財産として十分活用されるようお願いしておきます。
 
 駆け足になりましたが、準備した質問は以上です。市長におかれては、指摘した点を充分に踏まえ今後の市政運営に望んでいただくようお願いして、質問を終わります。
 
 傍聴においでいただいたみなさま、インターネットでご視聴のみなさま、長時間のご清聴ありがとうございました。

 2021年5月20日臨時議会・議案賛成討論

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 2021年5月20日 日本共産党熊本市議団 上野 美恵子

 議第159号乃至162号専決処分の報告について、議題163号一般会計補正予算について、一括して賛成討論を行います。
 「第4波」を迎えた新型コロナ感染症は、変異種の広がりの中で、急速な患者の増加を招き、新規感染者数は高止まりの状況です。5月16日から6月13日までの「まん延防止等重点措置」適用により、時短要請の対象区域も市内中心部から市内全域へと広がっています。感染者の内訳も、20代から30代の若い方々への感染が最も多くなっており、変異種の感染力が強く、幅広い世代へ急速に広がっていることが窺えます。医療現場の状況も、病床使用率は9割、重症用病床使用率も8割以上となっています。深刻な感染拡大をどのように抑えていくのか、まさに今が正念場です。第一にワクチンの安全・迅速な接種に責任を負うこと、第二は大規模検査を実行し感染を封じ込めること、第三は十分な補償と生活支援を行うこと、これらワクチン・検査・補償の3つを一体として進め、公の責任で「コロナ封じ込め」をはかる、これがいま強く求められています。
 今議会に報告されている専決処分は、6月定例会を待つことなく、速やかに提案実施されている点は評価しつつも、改善点を指摘しなければなりません。
 ワクチンの安全・迅速な接種については、市の不手際から大きな混乱でスタートすることになりました。専決処分の高齢者の移動支援としてのタクシー券支給は、ワクチン接種を効果的にすすめるものと言えます。しかし、第1回目の接種に間に合わせるよう急いだこともあり、どうやって届くのか、どんな内容なのか、どのようにして使うのかなどなど、当事者に情報提供がないままのスタートとなり、私どもにも問い合わせが殺到しました。数十万人規模が対象となるワクチン接種については、市民への適切な情報提供なしには、適切な事業実施ができないことが、浮き彫りになりました。あらためて、保健所体制はじめ、新型コロナにかかわる分野の業務について、正確・迅速な業務の遂行ができるよう、体制確保が急務と思われますので、全庁的な規模で区役所等も含め、対応を検討していただくようお願いしておきます。
 今朝の新聞には、委託業者の不手際に由来するワクチン配送ミスの問題が報道されていましたが、新型コロナに関わるさまざまな事業は、ほとんどが新たに発生するもので、公が責任を持ち実施すべき事業でありながら、その多くが民間委託の手法によって行われています。民間事業者もまた急な人材確保に苦労しながら事業を実施しています。今後も続く委託によるコロナ対応の中で、ミスが発生しないように市がしっかりと業務の遂行を見守るような仕組みも必要ではないでしょうか。また、保健所他、市の体制確保につきましては、重ねて特段措置を講じていただくようお願いしておきます。
 今回報告されているモニタリング検査では、県境を越えた移動者等に対する無料キット配布が行われたことは一歩前進と考えます。しかし、質疑で指摘しましたように、この事業は目的を移動による感染の拡大防止としていますので、検査キット配布から検査結果が届くまでに数日かかる今のやり方では効果的とは言えません。質疑で答弁されたように、今後実施を検討されている抗原検査等も含め、広くスピーディな検査の実施をお願いしておきます。
 本市においては、医療機関・高齢者施設等従業員に対する一斉検査や中心市街地の飲食店における検査等も実施されてきましたが、変異株の割合が高まり感染が急拡大する中では、より一層PCR検査を拡充し、その中で変異株検査の割合を引き上げていくことが重要であるとの専門家の指摘もあり、政府対策本部の対応にも変異株対策の強化、無症状者のモニタリング検査や高齢者施設などでの集中的・定期的検査の強化が盛り込まれています。しかし、医療機関の治療目的の検査と保健所等が行う濃厚接触者等への検査、2つの公費で行う検査は患者発生後の「後追い検査」で、患者が増えれば検査も増えるが、患者が減ると検査も減ってしまうということを繰り返してきました。市中感染が広がり、感染経路不明者の割合が6割を超えた今、後追い検査だけでなく、感染源となりやすいところへの面的検査、リスクの高い方々への社会的検査に加え、無症状者を対象にした検査の拡充が重要な局面になっています。ワクチン同様、世界的にも遅れてきた日本の検査の実情を再認識し、今回の駅やバスターミナルでの検査にとどまらず、「いつでも、だれでも、何度でも」受けられる広島県のような無料PCR検査に取り組むべきです。この検査は、広島市が今年1月に行った8,000人対象の大規模検査試行実施の成果と分析を踏まえ全県へと発展させられたものです。この取り組みでは、大規模検査の意義についても、住民へわかりやすく解説・広報されており、是非学んでほしいと思います。本市においても、無症状者へのモニタリング検査に取り組んでいる今、少なくとも、保健所等の行っている行政検査については対象を狭めることなく、濃厚接触者に加え、希望する接触者については速やかに実施するよう改めていただくことを要望しておきます。
 「補償」という点では、今回の専決や補正にも種々の経済支援策が提案されています。コロナの長期化は、中小零細企業を直撃し、事業継続の多くの事業者が経営継続の危機に直面しています。民間のリサーチ会社の調査では、新型コロナに起因する経営破綻は、現在1,400件を超え、時短営業などの打撃を受けた飲食店を中心にした「息切れ倒産」が増加していると指摘しています。同じく、昨年度の個人消費は6%落ち込み、飲食業に関わる他の業種にも波及しています。加えて、移動の減少による減収もあり、コロナの影響により、広範囲に事業者が困難な状況に陥っています。市の支援は時短等に協力した事業者とその関連にとどまり、地域全体の事業者の実態を見据え、対応したものとなっていません。感染のまん延防止には、一定の制限もあることは否定できませんが、それは補償と一体となって効果あるものとなります。感染源となりやすい飲食店に時短等を求め、そのための一定の補償をすることは当然ですが、地域経済は、様々な業種の活発な経済活動によって成り立っていることを考えるならば、コロナ禍を乗り切り、コロナ後の経済をすみやかに活性化させるためにも、新型コロナの影響によって事業が落ち込んでいる事業者の実態を幅広く調査し、事業継続のために必要な支援を実施していくべきです。また、第1波の時に比べ、長期化で経営状況は一層悪化しているにもかかわらず、支援が拡充されずに第4波の対応がなされていることは、実態に合っていない点を厳しく指摘し、支援の充実を強く要望しておきます。
 緊急対策・第15弾では、収束後の経済対策として、プレミアム商品券とGOTOトラベルに5・5億円の専決処分が行われました。今回の専決処分や補正予算の中では、国が実施するひとり親世帯支援特別給付金12億7000千万円に次ぐ予算額です。しかし、緊急対策第15弾が打ち出された4月28日は、「第4波」の到来で感染の急拡大が始まった時でした。その前日、4月27日には、奈良県で4月26日から始まった「Go Toイート」の食事券追加販売に批判が集中し、販売の一時停止が決められ、謝罪会見がテレビに流れました。私どものもとにも、「なぜ今緊急対策がアフターコロナですか、アフターコロナまで事業が続けられるかわからないのが現状。感染が急拡大し、収束が見えない今、アフターよりも今の逼迫した状況にこそ支援してほしい。市長はどこを見ているのか。」との厳しい意見が寄せられました。これが現実ではないでしょうか。
 いろいろと述べてまいりましたが、変異株拡大の中でのコロナ封じ込めに、ワクチン・検査・補償という3つの観点から、対応と支援を抜本的に拡充していただくようお願いして、討論と致します。

 2021年5月20日・新型コロナ臨時議会質疑

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 2021年5月20日 日本共産党熊本市議団 上野 美恵子

 通告に従ってお尋ねしてまいります。
 はじめに、専決処分の県の時短要請協力金への財政負担分と、補正予算の市独自の3回目の家賃支援です。変異種の広がりの中、感染が急拡大し、熊本市も16日から来月13日まで「まん延防止等重点措置」の適用対象となりました。県の時短要請の対象区域も、市内中心部から市内全域となり、協力金の支給範囲も広がっています。新型コロナの影響が長期に及ぶ中で、影響を受けている事業者のみなさんの悲痛な声にどのように応えていくのが、市の姿勢が問われています。そこで、伺います。
 1,このような状況に至った急激な感染拡大や、20代・30代が年齢別の上位となっていること、学校・部活・児童育成クラブなど若い層でのクラスター発生についてその理由をどのように分析されているでしょうか。このような状況が続けば、今後医療現場のひっ迫はどうなっていくのでしょうか。また、以上のような点について、市民に分かりやすく広報し、感染防止へとつなげて行く必要があるのではないでしょうか。
 2,「まん延防止等重点措置」の適用対象となったことについて、新型コロナの影響を受けている各事業者の声はどのように聞かれているのでしょうか。どんな形で、どのような事業者に、どの程度の意見聴取をされているのか、具体的にご説明ください。
 3,協力金や家賃支援は、重点措置の適用となったことで、対象区域は市内全域へ、すべての飲食店へと広がりました。しかし、これまでも繰り返し指摘してきましたように、関連業者や飲食関連でなくともコロナによる移動の自粛の中で売り上げが減少している事業者への支援が必要ではないでしょうか。
 4,現在、第3波を上回る感染状況となっているにもかかわらず、関連業者への支援がなされていません。影響が長期化し、経営への影響も深刻化していることを考慮するならば、関連業者への支援や助成額の拡充など、第3波を上回る支援を実施すべきではないでしょうか。
 以上4点を市長に伺います。
 
 (答弁)
 
 事業者の意見聴取は、種々されているようですが、これまで指摘してきましたように、中小零細事業者への影響は現場の実態を見て、生の声を聞くことが大切ではないでしょうか。15回の緊急策、切れ目のない支援と言われましたが、私どもに寄せられるのは「持続化給付金」などのような直接的な給付の要望で、今の支援策では事業継続が厳しい、というのが圧倒的な声です。市独自の支援については、家賃支援にとどまらない、上下水道料金や国民健康保険料の減免など、直接的な支援もお願いしておきます。
 
 通告の2番から4番までは、登壇回数の都合で一括してお尋ねいたします。
 まず、モニタリング検査です。
 1、今回、熊本駅・サクラマチで、県境を越えた移動による感染拡大防止のためのモニタリングPCR検査キット配布が実施されましたが、検体採取・送付から検査結果が知らされるまでに4~5日かかるとのことです。速やかに結果の出る方法の検討ができないでしょうか。
 2、モニタリング検査は、1点目と関わりますが、速やかに結果が出ることや大規模に実施することによってクラスター防止につながるなどの効果があります。そのため、現在、抗原検査とPCR検査を組み合わせ活用する検査戦略が提唱されています。変異種の広がりによる若年層への広がり・クラスター防止のために、クラスターの発生事例が各地で報告されている大学・高校の部活や寮・児童育成クラブ、マスクを外す保育園、そして重症化リスクの高い病院・介護施設などへの抗原検査キット配布など、モニタリング検査の拡充はできないでしょうか。
 
 次に、ワクチン接種に係る高齢者への移動支援について伺います。
 1、今回の移動支援に拠り、高齢者のワクチン接種率への効果をどのように想定されていますか。
 2、今回のタクシー券も含め、ワクチンに関する情報提供がネット中心になっていることが、高齢者の疑問や不安につながり、混乱を招いています。緊急対策で、広報周知の難しいところだと思いますが、相手が高齢者である点を考慮した広報に改善すべきではないでしょうか。具体的な改善方向についてご説明ください。
 3、今回の移動支援の前提となるワクチンの予約に混乱をきたしています。このままでは、ワクチン接種推進の移動支援が生かされません。移動支援を効果的に活用していただくためにどのようなことをお考えでしょうか。例えば、その前提のワクチン予約業務がスムーズにできるような改善、特にネットが苦手な高齢者への具体的な支援を実施すべきではないでしょうか。
 
 最後に、ひとり親世帯への生活支援特別給付金について伺います。
 1、市内のひとり親世帯数、ならびに今回の給付金対象となるひとり親世帯数を、内訳別にお示しください。
 2、新型コロナ感染症の影響を受け家計が急変し、児童扶養手当受給世帯並みの収入となった世帯については、申請が必要となります。該当者に対する制度の周知はどのようにされるのでしょうか。
 3、児童扶養手当は、独立して生活できず、親族のもとで生活するひとり親世帯は、世帯の所得は低くても、同居親族の所得のために受給できない世帯も少なくありません。しかし、同居親族と言っても、現実的には生計費は別で、生活費の援助はない状況があるために大変苦労しておられます。このように、制度の隙間で、今回の給付金も受けることができないひとり親世帯へは、市独自に何らかの支援ができないでしょうか。
 モニタリング検査の1点目は健康福祉局長に、2点目は市長に、ワクチン接種への移動支援の3点は健康福祉局長に、ひとり親世帯への給付金の1点目・2点目は健康福祉局長に、3点目は市長にお尋ねいたします。
 
 (答弁)
 
 答弁されましたように、ひとり親世帯は9895世帯とのことです。ほとんどの世帯が、大変苦労しながら日々の生活を送られています。ひとりでも多くの方に子の給付金が届くようにと願います。
 ひとり親世帯への生活支援特別給付金は国が実施する事業で、今回出されているひとり親生活支援特別給付金にとどまらず、住民税非課税の子育て世帯へも給付が予定されています。この点は大いに評価するものです。しかし、今回指摘した親族との同居等の状況から児童扶養手当の支給対象となっていない世帯については、その生活実態を適切に把握し、同居とはいっても、親のみでなく兄弟姉妹にまで扶養を求めるような制度設計は実態に合わないことを明らかにしていくべきです。その判断は、自治体に委ねられています。ほとんどの世帯が厳しい状況にあるひとり親世帯の実情の即し、寄り添った対応へと市の現行運用を改めていただくことをお願い致します。今回の場合は、市独自の支援をお願いしておきます。
 
 最初の感染状況等の質問に、市長は「感染の食い止めには、市民一人一人の日々の心がけと行動の変容が重要」と答弁されました。しかし、感染症封じ込めは、精神論だけではできません。行動の変容につながる具体的な対策が必要です。今回実施されているモニタリング検査の無料PCR検査キット配布は、無症状者も含めた感染者の把握が目的です。
 そこで、最後に1点お尋ね致します。本市では、重症化しやすい病人や高齢者を抱える医療機関・高齢者施設等従業員に対する「社会的検査」や感染源やクラスター源となりやすい中心市街地の飲食店における検査等も積極的に実施されてきました。また、先ほどの答弁では、今後の検査については改善方向で取組むとのことでしたが、これらのことを踏まえるならば、変異株の広がる「第4波」の今、検査を広く積極的にすすめていくという姿勢が必要ではないかと思います。市長のお考えをお聞かせください。

 2021年3月議会最終日・「付属機関設置条例の一部改正」「議題119号2021年度「一般会計補正予算」反対討論

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 2021年3月24日 日本共産党熊本市議団 上野 美恵子

 議第95号「熊本市付属機関設置条例の一部改正について」ならびに、議第119号「2021年度熊本市一般会計補正予算」に提案されている「本庁舎等整備のあり方に関する有識者会議」の設置について、問題点を指摘し討論を行います。
 市長は、2月12日の議員全員協議会で、2021年度に有識者会議を設置し、本庁舎のあり方について諮問すると表明され、2021年度一般会計補正予算として、「本庁舎等整備のあり方に関する有識者会議関連経費」800万円が提案されました。
 第1に、12月議会の一般質問で、市長は「専門家の意見を聞く」と答弁され、その直後、12月のうちに6名からなる「有識者ヒアリング」名簿が示されました。しかし、どういうヒアリングが行われたのか、方法も内容も全く報告がないまま、新たな有識者会議設置が表明されました。私どもは、2月22日に市長に対し行った庁舎問題での申し入れの際、専門家の意見聴取の結果も報告しないうちに新たな有識者会議の設置はおかしいと指摘しました。その後、後追いでヒアリング議事録をいただきました。12月9日から1月15日までの間に、ひとり1回1時間の意見聴取が行われていました。しかし、議事録が配られたのみで、それを今後にどう参考にするのかもなく、ただ聞き置かれているだけです。専門家の意見聴取も中途半端なまま、思い付きのように有識者会議を立ち上げ、次のステージの議論へ進むのは、あまりに場当たり的です。
 第2に、有識者会議の委員選任の問題です。市役所をどうするのかは、熊本の地域の課題です。ところが予算上は、熊本在住の有識者の意見を聞くようになっていません。この点がまず問題です。しかも、耐震性能についても検証すると言いながら、この間、庁舎問題に意見を述べてきた議会参考人や執行部で意見聴取をされた地元建築分野の有識者も加わるようではありません。これだけの議論と検証を行ってきた問題なので、この間明らかになってきた点を検証する上でも、これらの方々を有識者に含めるべきです。そして一番問題なのは、これまで市長が行った耐震性能評価も、有識者の意見聴取も、「耐震性能が不足している。建替えが必要」というものでした。一方、議会推薦で意見を述べられた構造の専門家・斎藤参考人は、耐震性能に不足はないという意見です。それぞれ相反する意見となっています。ここで、市長が選任し、任命する有識者に検証をゆだねれば、市長がどんなに公正にやっていると言われても、「耐震性能は不足、建替えが必要」という結果になってしまうのではとの疑念が持たれかねません。公正に検証していくというのであれば、誰の目から見ても第3者的、公正だと言える委員の選任が必要です。そうでなければ、市民の納得を得ることはできません。
 第3に、市長はこの間「ゼロベースで検討する」と繰り返し述べられてきました。そう言えば、あたかもゼロからの出発のように聞こえますが、市長は出発点を「2度の調査で耐震性能が不足している」ということにされています。この認識をいったんクリアすることなしに、どんなに検証しても、行きつく先は「建替えありき」です。新たな有識者会議の設置はそれにお墨付きを与えるだけのものです。そのような有識者会議は設置すべきではありません。
 第4に、この間わかってきたのは、2度の耐震性能調査に重大な問題点があるということでした。
 ⑴2017年(H29)調査では、「地下連続壁」の存在が考慮されていない、実際に建てられた竣工図による評価が行われていない、という2つの重大な問題があり、その結果をもって耐震性能の不足を論ずることができないということです。斎藤参考人の意見陳述によって地下連続壁の存在が明らかになり、2回目の山下設計が行った調査を機に、安井設計による第1回目の調査が設計図による調査であることが判明しました。よって、地下連続壁の効果を踏まえ、竣工図による耐震性能評価をやり直すことなしには、2017年調査の結果には妥当性がないという点です。
 ⑵市庁舎の竣工図に「地下連続壁 注意事項」として「地下連続壁は、仮設時には山留壁として利用し、長期荷重時に土圧、水圧を負担し、短期荷重時には耐震壁として利用できる」との記載があり、市が仮設の構造物であると言い続けてきた「地下連続壁」には、「地震時に耐震壁として利用できる」ということが明らかになりました。しかも、そこには「建物本体との接合及び関連事項について、建設省の認定を受けたものを使用すること」との記述もあり、耐震壁として利用できる地下連続壁は、本体との接合や関連事項も含めて、大臣認定を受けた構造物です。このような地下連続壁の位置づけ、耐震性能効果が、2度の調査できちんと評価されていない点は、市が実施した2度の耐震性能評価結果が適切でないということの裏付けになります。この点でも、耐震性能調査はやり直しが必要です。
 ⑶議会参考人の斉藤氏が繰り返し指摘されてきたように、建設当時に時刻暦応答解析もして、大臣認定を取得した超高層建築物である市役所本庁舎は、そもそも耐震性能評価を行う必要がないこと、これについても、市はまともな回答をしていません。
 これらの点は、市が行った2度の耐震性能評価の結果が破綻していることを示しています。
 第5に、2017年、2020年、2度の調査には総額1億円の委託費が使われました。多額の調査費を使い実施した耐震性能評価の調査結果を前に、ゼロベースでの検証を行うということに、市民から「1億円の調査費は、いったい何だったのか。その調査結果に対する評価が専門家によってわかれているようだが、それならば、そのことにきちんとした結果を出すべきではないか。そうでなければ、1億円のムダづかいだ」「市役所を建て替えれば、多額の借金で、将来借金漬けになるのではないか。」などの声がありました。建設費だけでも400億円という市役所建替の成り行きを市民も注視しています。しかし、この間、議会での議論はコロナで中断、凍結されているのに、執行部での検討はどんどん進んでいます。その最たるものが、新たな有識者会議の設置です。議会や専門家、市民の疑問には何ら答えず、情報公開も説明責任も果たさないまま、水面下で検討作業をすすめるのは、市民不在の最たるものです。市長は、市庁舎整備は市政にとって100年に一度の大事業と言われていますが、その大事業が、こんな住民不在のやり方でいいのですか。本当にコロナ最優先で凍結というのならば、水面下での検討もやめて、新型コロナ収束後に、市民に開かれた場で、市民への説明責任を果たし、市民合意を得ながら検討作業をすすめていくべきです。庁舎建設は税金でやる公共事業であるという視点が欠落しています。そういう意味でも、有識者会議設置には反対です。
 最後に、最も重要な財政の問題です。先日、今後5年間の「中期財政見通し」が示されました。マスコミ報道を見た市民からさまざまな声が寄せられました。財政に詳しい方からの疑問もありました。「400億円以上のハコモノを建設するのに、建てても、建てなくても収支の差が2~3億円ですか。どうやってやりくりするのか。当然、市民サービスが犠牲になるでしょう。」などでした。そこで、この間、市が示してきた整備案の比較を改めて精査をしました。これまで、設備改修費220億円と新庁舎建設費430億円を比べ、70年使うならば建替えた方があたかも安いかのような議論が行われてきました。しかし、ここに大きな落とし穴がありました。比較案のどれにも、ランニングコストがあります。新規建替えの場合、70年間で900億円前後の額を予定されています。年間約12億から13億円です。設備改修案にも今後30年間で270億円、年間約9億円です。要するに、建替えても、建替えなくても、施設があれば維持管理費は必ず発生する、いわば経常的な経費です。要するに、今示されている設備のみ改修案の220億円は、この40年間やるべくしてしなかった設備改修、いわばこれまでのランニングコストの部分であり、新たな投資ではありません。今、比較しなければならないのは、建設費です。市長が庁舎整備は100年の計と言われているのですから、50年単位でみていくと、現庁舎は1981年に112億円で建設されました。そこを起点に、今建替えをすれば、50年間につぎ込む建設費は、当時の112億円と今回の430億円、合計542億円です。一方、設備改修の場合の建設費は、112億円だけです。100年後となったとき、はじめて建設費は、どちらも542億円になり、その後150年の時には、今建替えた場合、次の新庁舎建設があるので建替え案では962億円、今回改修のみの場合は542億円となり、建替え案が改修案を下回ることはできません。要するに、今新規に建設することは、建設費の節約にはならないのです。そうでなければ、施設の長寿命化という考え方は成り立ちません。全庁挙げて、いいえ全国で公共施設の維持管理更新を効率的にすすめようと、長寿命化に取り組んでいるとき、熊本市役所だけは別だという理論になる訳がありません。いつの時代も、自治体では大型ハコモノが問題になってきました。施設の維持管理費は経常的な性質の費用であるのに対し、ハコモノは一時期に多額な投資となるばかりでなく、その大部分を借金に頼るため、将来的にも、大きな負担となります。桜町再開発・熊本城ホールに450億円つぎ込み、熊本地震の後に、新型コロナに見舞われているとき、市役所建替えに400億円の投資ができるのか、市民が不安や懸念を持つのも当然です。
 立替え根拠の耐震性能不足も破綻状態で、財政的にも過大な投資となることが明らかとなった今、有識者会議を設置しての検討は必要ありません。今まで出されてきた疑問に真摯に応えていない市の姿勢こそが問題で、それこそきちんとやってほしいと思います。
 新型コロナが収束するまでは、建替え検討のすべてをいったん休止して、その後、議論を再開する折には、100年に1度の大事業にふさわしい、開かれた、慎重かつ丁寧な、市民が主人公となる検討を行っていいただくようお願いして、討論と致します。

 2021年3月議会最終日・「街なか広場条例制定」反対討論

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 2021年3月24日 日本共産党熊本市議団 上野 美恵子

 議第61号「くまもと街なか広場条例の制定について」、賛成できない理由を述べ、討論をいたします。
 この度、条例制定に至った「くまもと街なか広場」は、予算の討論でも指摘しましたように、産業文化会館の解体に始まり、総額41億円もの税金投入により整備されました。新型コロナ禍、海外はもとより国内の移動も自粛され、観光客がほとんど訪れない中、桜町再開発事業を補完する形で、整備されてきました。予算の討論でもふれたとおり、事業計画そのものの間違いから莫大な事業費をつぎ込むことになった点は、大いに反省すべきと考えます。
 第1の問題点は、言うまでもなく、高すぎる使用料の問題です。
 今回の整備に至るまで、仮の広場として市民に開放されてきました。その時も一般市民が使用するというよりは事業系での利用が多かったと思います。しかしながら、今回の使用料は、その時の2倍もの金額となっています。なぜそういう使用料の設定になるのか、理解ができません。地方自治法では「地方公共団体は、住民の福祉を増進する目的をもつてその利用に供するための施設を設ける」と定めてあり、自治体が設置する「公の施設」は、住民福祉向上のために、市民が利用することを目的に設置するものであると、法に定められています。今回の「街なか広場設置条例」案でも、「市民等に憩い及び集いのための場を提供する」とされており、まず市民が利用することが目的です。しかし、最高で1日617,000円もの使用料を払わなければ利用できないような料金設定は、市民のための施設とは言えません。
 予算決算委員会総括質疑では、熊本市行政財産使用条例における「条例に定めない場合の土地の使用料」の計算式に基づく使用料額を参考までに示していただきましたが、それは今回条例に提案されている金額の「4分の3」の額です。公の施設の使用料は、根拠もなく決められるものではなく、目的にそった妥当なものでなくてはなりません。条例がない場合のものも1つの参考です。一般市民がさまざまに利用する公共施設の使用料でありながら、市民が利用できないような料金設定はふさわしくありません。
 また、今回の条例案第6条には、使用料の減免規定があり、市長が必要と認める場合は、減免できることになっています。しかし、予算決算委員会での答弁にありましたように、原則有料とのことです。これまでの花畑広場は、市民が営利目的でなく使用する場合は使用料を全額免除するという規定がありました。よって使用料金制をとりながらも、公の施設として市民が占用して利用することができました。市民が利用する場合は全額免除という規定をなくしてしまったら、市民のための施設ではなくなり、利益を上げる事業者のためのものになってしまいます。これまであった減免規定をなくし、高い利用料を払って使う営利事業者には貸し出し、それが払えない市民が締め出されるような施設は、公共施設としての本来のあり方を逸脱しています。税金で整備しながら公共施設と呼べるようなものではないということを指摘致します。
 問題点の第2は、指定管理による管理の問題です。
 条例案第15条では、施設の管理を「指定管理者に行わせることができる」という規定を設けて、指定管理者による管理を前提にしています。そのため、2021年度当初予算には、債務負担行為で街なか広場の指定管理料が年間7200万円計上されています。一方で、街なか広場の利用料収入は年間5600万円が見込まれています。指定管理事業者は指定管理料と利用料収入を合わせれば年間1億2800万円です。市内にある大小1135カ所の公園緑地の管理費が全部で年間22億円なのに、たった一つの広場管理にこんな費用が必要なのか、とても理解できません。
 しかも、年間5600万円の利用料収入というのは、稼働率を以前の花畑広場と同等の27%の利用率で見込んであります。公共施設で27%の稼働率というのは低すぎます。料金制の指定管理のもとで、利用率を上げれば、どんどん儲かってきます。市民は締め出し、企業が利益のために公共施設を活用し、ますます儲けていくことになるのではないでしょうか。そして、指定管理が前提だから市民が無料で利用できるというこれまでの減免制度を継続できないのではないでしょうか。以上にように、指定管理者に管理運営を任せる「街なか広場」は、管理運営の面でも、公共施設の位置づけを逸脱していると言わなければなりません。
 3点目は、若者を締め出し、市民が無料で気軽に利用できない点です。
 条例第8条「行為の禁止」では、球戯・スケートボード等は禁止となっています。辛島公園は必要ないムダな改修をして若者を追い出し、多額の税金で整備した広場は高い利用料を払わなければ使えないというのでは、若者の居場所はありません。スケートボードは、開催予定の東京オリンピックから正式種目になりました。スポーツ界でも若者の参加を促していこうとする流れの中での決定です。熊本市内には、そのスケートボードの施設が1カ所もありません。オリンピック競技の練習をしようという若者が、練習場所を探して、四苦八苦しているのは残念なことです。整備した広場は、全面有料化せずに、使えなくなった辛島公園に代わって若者が利用できるような部分を設けるべきです。市長は、中心市街地には、場所の確保は難しいと言われましたが、どこもかしこも高いお金をとって利用させるという発想だからではありませんか。本来、税金で整備した広場、市民に無料で公園として提供すべきです。せめて6200㎡の面積のうち、3分の1でも、4分の1でも、市民・若者が無料で利用できる広場・公園として提供すべきではないでしょうか。それが税金で整備した公共施設の本来の姿だと考えます。
 以上のように、コロナ禍に市民が本当に苦しんでいるとき、41億円もの税金を投入して整備した「くまもと街なか広場」は、本当に誰のための施設なのか、公の施設として地方自治法の趣旨にも、設置の趣旨にも反する整備と管理運営であることを指摘致します。
 これらが、街なか広場設置条例に賛成できない理由です。
 今後は、指定管理者による管理は義務規定でないので、当然のように指定管理とするのでなく、直営・委託方式など、効率的・効果的で趣旨に沿った管理運営がなされるよう十分な検討をしていただくようお願いいたします。使用料についても、これまであった市民の非営利利用は原則無料という減免規定を設けるようお願いいたします。そうでなければ、公の施設としての存在意義がありません。
 合わせて、若者のためのスケボー広場を市内に整備していただくこともお願いして、討論と致します。

 2021年3月議会・「当初予算」反対討論

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 2021年3月24日 日本共産党熊本市議団 上野 美恵子

 議第5号「2021年度一般会計予算」について、問題点を指摘し、反対討論を行います。
 第1は、新型コロナ感染症への対応です。
 感染拡大防止策として高齢者施設・医療機関等の従事者に対する月1回定期のPCR検査が6月まで予算化されている点など、評価できる部分もありますが、変異株が広がる中で、全国で「一日10万」に対応する検査件数への引上げ、変異株確認のPCR検査件数の拡充など、コロナ封じ込めのための大規模検査は急ぎ求められる課題です。市独自策も含めた医療機関への支援と合わせ、速やかな実施を強く要望しておきます。
 また、事業者への支援では、コロナ対応融資の利子補給14億円ほか、相談窓口や環境整備の支援が予算化されています。しかし、長期にわたるコロナの影響で、今や各事業者は融資だけでは乗り切れないところに来ています。しかも、休業や時短に対する支援、飲食店や関連事業者、地域限定という様々な条件が付された支援では、業績が落ち込んでいる様々な分野の事業者を救済することはできません。県独自の緊急事態宣言も解除された今、直接の現金による支援がない状況となっており、国へ持続化給付金の再支給を求めることと合わせて、本市独自にも直接の支援を幅広く実施していただくよう要望いたします。
 また、3月末で打ち切りとなる国民健康保険・介護保険・後期高齢者医療保険等の減免も、コロナ感染が収束していない今、やめるべきでなく、継続を強く要望いたします。
 コロナ禍で、困窮世帯の拠り所となる生活保護制度は、扶助費が7億6190万円増額されていますが、気軽に利用できる制度ではありません。厚生労働大臣が「義務ではない」と国会答弁した「扶養義務調査」が、現場では一定の配慮をしつつと言いながら実施されていることは申請の大きな障害です。時間と労力を割いて調査を行っても、ほとんど効果がないことが明らかとなっており、差し迫った状況にある生活困窮者の実情を見るならば、気軽に申請でき、速やかに支給されるよう、扶養義務者への調査は直ちにやめるべきです。
 新型コロナに対応した生活福祉資金貸付、総合支援資金と緊急小口資金は、申請を求める方々から、「借りられない」「却下された」という声が相次ぎました。コロナで制度が拡充されながら、せっぱ詰まった方に貸付がなされないという問題を残し、3月末には打ち切りの予定であり、二重に問題です。事業の継続と運用改善を国・県へ求めていただくようお願いしておきます。
 教育分野では、コロナ禍こそ充実・改善してほしい就学援助制度で、国が支給対象としているPTA会費・生徒会費・部活動費が未だ対象に加えられていません。PTA会費と生徒会費ならば、わずか7700万円の予算でできますので、今こそ対象にして支給すべきです。また、市奨学金は、充分活用されていないばかりでなく、困窮世帯の返済が難しくなっているので、今こそ給付型の奨学金を実施すべきです。市長は任期中実現を表明されていますが、コロナ禍の今こそ、ただちに実施されるよう願いしておきます。また、奨学金制度における本市の返還免除規定は、借り受けた本人が死亡した場合のみとなっています。失業や倒産・病気など、返済不能な経済状況になった場合に返済免除となる規定が必要です。現行制度では、コロナ禍に困窮している奨学生や奨学生であった方を救済できません。返還免除の対象拡大も速やかな実施をお願いいたします。
 第2に、今予算の大きな問題点の一つが、新型コロナ禍に市民への大増税や負担増押し付けです。
 しめくくり質疑で指摘したように、今年度から、都市計画税の税率が0・3%へと引き上げられ26億5000万円の増税となります。熊本城入園料が大人で500円を800円にするなどの引上げで総額4億4000万円の負担増、児童育成クラブ利用者負担金も、通常の月が月額700円の引上げ、8月は現行4300円を2倍以上の9500円へと引き上げ、年度ベースで1億1800万円の負担増となります。2021年度予算ベースで31億3600万円、通年ベースで約32億円の増税・負担増となります。新型コロナ禍で、生活に困窮する市民が増えています。それは生活保護の増額からもわかります。市民生活が厳しい折、民間が困窮した市民や学生への支援を行っているときに、市が大増税・負担増というのは、絶対に許されません。コロナの影響で売り上げが減って事業が続けられない、生活できない、仕事が減って生活費が足りない、仕事が見つからないなどの市民の声が市長の耳には届かないのでしょうか。先日、タクシー運転手の方から、「収入が月2~3万で生活できない。しかも申請した生活福祉資金貸付は却下された」と窮状を訴えて来られました。しかし、タクシー会社にお勤めのこの方は、飲食店関連タクシー事業者等への10万円の支援すら受けることができませんでした。今の制度の範囲では救われない方々が多数いらっしゃることを認識すべきです。
 こういうときに、増税や負担増を当然のように行う市長の感覚は、私には理解できません。市長は、新型コロナは熊本地震以来の最大の危機だと認識していると言われますが、危機に対する処方箋が全く間違っています。新型コロナ禍での総額32億円の大増税・市民負担増は手を尽くし撤回すべきです。少なくとも、今からでも凍結・先延ばしにすることを求めます。
 第3に、市民には大きな負担増・増税を押し付けながら、一方で公共事業のムダづかいが漫然と行われていることです。
 新年度予算には、都市建設局分で、シンボルプロムナード等整備事業に6900万円、花畑広場開業関連経費として3990万円が提案されています。シンボルプロムナード等整備については、総括質疑で指摘しましたように、十分使える産業文化会館の解体に始まり、暫定的な広場の整備に17億3000万円の事業費が使われました。その後、今回の整備として、シンボルプロムナード・花畑広場に6億2000万円、花畑広場に穴を掘って整備するサービス棟とサンクンガーデンに7億2000万円、花畑公園の工事に2億9000万円、辛島公園の改修に4億5000万円、階段上屋改修・トイレ新設に2億9000万円で23億7000万円が使われました。総額41億円の莫大な投資をコロナ禍の中、漫然とつぎ込んできたことは問題です。立派な辛島公園を壊して作り直し、辛島公園は緑地にして、花畑広場には石やアスファルトを張るというあべこべな整備への多額の税金投入に、節税という発想は全く見られず、最小の経費で最大の効果をあげるという公共事業に求められる経済性に真っ向から反するものです。しかも、市民は到底借りることができないような高額利用料の設定に至っては、誰のための整備であったのか、問われます。
 何度も指摘しますが、花畑広場・シンボルプロムナードは、桜町再開発の区域内での整備を行えば、その部分の土地代も、解体した産業文化会館の建物も、再開発事業の従前資産として活用ができたので、税金投入の必要はなかったわけです。むしろ、再開発ビルの中に、権利床として一定の床を取得することができ、熊本城ホールの整備費も大いに節約できたはずです。企業主導のゆがんだ再開発事業に乗り、莫大な税金のムダ遣い、浪費をしている点も厳しく指摘しておきます。
 加えて、問題が多く、取得のすすまないマイナンバーカードの推進に約11億円の予算が計上されています。国の指導の下に、強力にマイナンバーカード取得をすすめようとするものですが、国民が自ら取得すれば全く必要のない無駄な費用です。これまでも、指摘したように、個人情報保護や個人情報の漏洩に大きな問題があることはもちろん、戸籍情報や預金口座など、さまざまな情報との紐づけによって収集されたデータを国や企業が勝手に利用するという重大な危険があります。だからこそ進まない取得を半ば強制的にすすめることは、国民の個人データ保護の権利を奪うものです。しかも、カード取得推進のためにサテライトセンターの設置も行われますが、中央区に設置される桜町再開発ビル内のセンターは、近隣のビル等を活用すれば2分の1か、3分の1で済むものを、月額186万円もの高い賃借料を支払うものとなっています。桜町再開発ビルの早々にテナントが撤退した空き店舗の穴埋めのような形で多額の税金を投入することには、多くの市民が疑問を持つのではないでしょうか。
 また、会計年度職員の給与及び費用弁償に関する条例が改定されて期末手当支給に係る料率が引き下げられます。その影響額は1450万円、約2500人の方が減額となります。正規職員が減らされ、どんどん非正規の会計年度任用職員へと切り替えられていく中、もともと給与の低い会計年度任用職員の期末手当を減額する予算には賛成できません。
 議員の費用弁償額が引き下げられ、1100万円減額となりました。日本共産党市議団としては、費用弁償廃止を一貫して求めてきた立場から、一歩前進と評価するものの、今後は速やかに廃止すべきと考えます。
 最後に、2020年度補正予算に債務負担行為に計上されていた食品交流会館の耐震化工事に係る経費が当初予算に計上漏れとなっていた問題は、年度早々の補正という形で処理されましたが、極めて初歩的なミスであり、絶対にあってはなりません。市長ならびに財政部局に置かれては、このようなミスが今後生じないよう、より一層の厳格な予算編成事務を執り行われますようお願いいたします。
 以上、問題点を指摘し討論と致します。

 「核兵器禁止条約への署名・批准を求める意見書(案)」についての賛成討論

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 2021年3月24日 日本共産党熊本市議団 那須円

 日本共産党熊本市議団のなすまどかです。発議第5号「核兵器禁止条約への署名・批准を求める意見書(案)」について、賛成の立場で討論を行います。
 核兵器禁止条約は、昨年10月24日ホンジュラスの批准により、発効条件50か国以上の条件を満たし、本年1月22日に条約が発効されました。ご存知の通り、同条約1条において、核兵器の開発、実験、生産、製造、取得、所有、貯蔵が禁止されているにとどまらず、移譲や受領、使用または使用の威嚇を禁止するなど、抜け穴を許さない内容となっています。またこの禁止項目を行うことを助けたり加担することも禁止されており、日本政府が同条約を批准しない理由の一つとして挙げている「核抑止力」つまりは米国の核の力を借り相手を威嚇し安全保障を保つという立場も明確に禁止されていることはいうまでもありません。
 また、保有国が批准をしていないために効果がないとする政府の言い分もありますが、同条約は、核保有国に対しても、核兵器を廃棄する意思と計画を明確にすれば、核兵器を保有した状態であってもこの条約に参加できる手順を示すなど、決して核保有国を条約の枠から排除するのではなく、参加に向けたプロセスも明確に定めた内容となっています。
 昨年10月に50か国に達した批准国も、その後フィリピンなども批准国となり2月19日時点で54か国が批准しています。また、地方議会に目を向けますと、3月23日時点で、全自治体の4分の1を超える540の自治体が、日本政府の禁止条約への署名、批准など、条約への参加を求める意見書を可決しています。意見書可決の自治体においては、政権与党の自民党の地方議員の方々も意見書に賛同し、可決に至っているケースも多くあります。まず初めに、同意見書についての賛同を心から呼びかけるものです。
 賛成の理由の一つ目は、非人道的な核兵器は人類と共存できず、いかなる理由があっても肯定されるものではないということです。政府は、北朝鮮や中国などの脅威から自国を守るためには、米国の核兵器の威嚇の力が必要不可欠であるという態度を明らかにしています。もちろん、安全保障の考え方は各党、また各々によって異なります。しかし、一瞬で多くの命を奪い、被ばくにより生き続ける限り体に弊害を及ぼし続ける非人道的兵器を威嚇のために使用することを容認することが許されるのでしょうか?核兵器禁止条例は、広島・長崎の被爆者の運動とそれを支える市民、さらには国際社会の要請により実現しました。学生時代から何度も被ばく者の方々の話を聞いてきましたが、「自分と同じ苦しみを誰一人にも味わってほしくない」。というのが、核兵器の犠牲となった被ばく者の思いであり、叫びであります。広範囲に熱線を放出し一瞬で人を焼き払い、命が残った人々の体を戦後75年にわたり、苦しめてきた核兵器はいかなる理由があっても2度と使用することは許されませんし、使用に至るあらゆる行為は禁止されるべきです。私たち日本共産党は、武力による威嚇で他国を押さえつけるやり方ではなく外交の力で国際紛争を解決すべきという立場でありますが、そのような立場ではなくても、二度と人類に核兵器使用を許さないという立場で、意見書採択に賛同いただくよう呼びかけるものです。
 賛成の2点目は、唯一の被爆国日本が同条約を批准することが、世界の核廃絶に向けた大きな推進力となるとともに、道理ある外交力を発揮できるという点です。政府は、核保有国が参加しない同条約は効果がないとの見解を示し、核兵器廃止に向け各国の橋渡しの役割を果たすといいます。
 しかし、抑止力として核兵器使用を容認する立場をとる限り、保有国のみならず例えば北朝鮮の核開発に対し道理ある外交や説得ができるはずがありません。実際に、橋渡しの実践として日本が重視してきた国連総会の決議「核兵器のない世界に向けた共同行動の指針と未来志向の対話」については、一年前との比較で、賛成国が減少、棄権国が増え過去最多、共同提案国も半減するなど、保有国寄りの内容に、批判が噴出しています。現在の政府の対応は、核兵器廃止にむけた国際的な求心力を失っていると言わざるを得ず、橋すらもかけられない状況であります。廃絶に向けた責任ある橋渡しをするというのならば、核廃絶を明確に定めた条例を批准することが不可欠であります。核兵器廃絶国際キャンペーンのベアトリス・フィン事務局長は、日本が核兵器禁止条約に加われば「世界にとてつもない衝撃を与える。その決断は、核保有国の姿勢を擁護している他の国々が核兵器を拒絶する引き金になる」と指摘をしています。同条約に日本が加われば、この北東アジアで、中国、ロシア、北朝鮮に対して核兵器禁止条約への参加を迫れるなど被ばく国としての外交力を発揮できます。私は、日本の安全保障においても有益に働くことは間違いないと思います。
 今、核兵器廃絶に向け、国際社会も大きな変化が生まれています。2020年第75回国連総会の本会議において、禁止条約の署名・批准の進展を歓迎する決議が国連加盟国の3分の2を上回る過去最多の130か国の賛成により採択されました。アメリカとの関係で条約採択に踏み出せない国においても、例えば、NATO加盟国のうち20か国、さらには韓国や日本においても、元首相、元外務大臣や防衛大臣など国政に深くかかわってきた方々が自国の政治指導者に対し、同条約への参加を訴える公開書簡を発表しました。
 また国内の情勢に目を向けると、2020年8月の日本世論調査会の調査において、核兵器禁止条約への日本の参加について72%が支持をよせるなど、多くの国民が日本政府の署名批准を求めている状況です。日本政府はこうした、国際社会の要請や国民の要請に応えるべきであります。
 以上の理由により、意見書について賛成するとともに、議員各位の賛同を強く求め賛成討論といたします。

 2021年3月議会・当初予算しめくくり質疑

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 2021年3月22日 日本共産党熊本市議団 上野 みえこ

 まず、新型コロナの感染防止について伺います。
 3月21日まで延長されていた首都圏1都3県の緊急事態宣言の再延長は解除されましたが、全国的にも感染の下げ止まりは顕著で、感染再拡大、リバウンドの危険性をはらむ緊迫した状況が続いていると言わなければなりません。加えて、感染力の強い変異株の流行が重大な懸念要素となってきています。ワクチン接種も収束への有力な手段とはなりますが、順調に進んでも、効果が表れるには一定時間を要するとされており、ワクチン頼みという訳にはいきません。現状打開には、あらゆる手立てが求められますが、なかでも、無症状感染者を発見・保護するためのPCR等検査の抜本的拡充は急務と言えます。
 全国のPCR検査数は、1月半ばの1日9万件から、現在、半分程度にまで減少しています。本市でも、新規感染者数減少の中で減っています。しかし、この間の感染状況を振り返るならば、新規感染者数の減少にともなって検査数を減らしたことが、次の感染拡大の波を招く要因となっています。こうした教訓に学ぶならば、そういう悪循環を繰り返さないためにも、新規感染者数が減少し、検査能力に余裕ができている今こそ、コロナ封じ込めのための大規模検査を行うべきです。専門家からは、次の感染の波はもっと大きくなるとの指摘もあり、そうした指摘を踏まえた対応が必要です。そこでお尋ねいたします。
 1、6月まで予算化され実施されている高齢者施設・医療機関の従事者への定期的なPCR検査は、感染防御のためにも入所者・入院患者へと対象を広げて実施すべきと考えますが、いかがでしょうか。
 また、西村経済再生担当大臣も「専門家の意見もあるので頻回行いたい」と言明していますが、本市における従事者への接種の頻度・月1回を引き上げるべきではありませんか。
 2、3月16日の参議院予算委員会の中央公聴会では、検査を実際に行っている立場から、宇都宮市のインターパーク倉持呼吸器内科の倉持仁院長が「10万件の余力を持つことは第4波への備えにもなる」と、大規模検査の重要性について意見を述べられていました。本気で「感染拡大の予兆」「感染源」をとらえるというのであれば、検査件数を全国で「一日10万」の桁に引き上げることが必要です。感染が拡大していた時期には、本市も全国的に高い感染率でした。対象とする集団・地域を「幅広く」設定し、協力を求め、希望するすべての人へのPCR検査を実施すべきと考えますが、いかがでしょうか。
 3、あわせて「感染拡大の予兆」「感染源」を探知した集団・地域に対する感染封じ込めのためには、十分な補償や感染防止対策を実施していくべきと考えますが、いかがでしょうか。
 4、変異株確認のPCR検査は、厚生委員会で、本市では約40%に行っていると答弁されていました。国は、全陽性者の5~10%の検体を目途に行う方針なので、本市の取り組みはすすんでいると思います。しかし、神戸市では、市独自に新規陽性者の69%に変異株の有無を調べるPCR検査とゲノム解析を行っています。変異株感染患者の早期探知と感染状況の把握を急ぐために、本市でも変異株確認検査の割合を神戸市並みに引き上げていただきたいと考えますが、いかがでしょうか。
 5、変異株の検査・解析を行う本市の体制はどうなっていますか。どの程度の検査・解析ができる体制でしょうか。
 6、変異株の解析・検査引き上げには大学や民間研究機関の協力を得ることも必要です、この点はいかがでしょうか。
 以上、市長にお尋ねいたします。
 
 (答弁)
 
 政府は、3月5日に改定した基本的対処方針に、高齢者施設の社会的検査とともに、「再度の感染拡大の予兆や感染源を早期に探知するため、幅広いPCR検査等(モニタリング検査)やデータ分析を実施する」と新たに明記し、無症状者にも焦点をあてた「幅広いPCR検査」実施へとすすみます。
 世界的には、フランスで新規感染者の7割が変異株であるとの報告もあり、今後は、国内でも広がっている変異株への対応を、本市でも抜本的に強める必要があります。そのためには、変異株の有無を調べるPCR検査とゲノム解析の実施比率を高めることが必要です。この間本市は、人口比で全国的にも高い感染率なったことを教訓にすべきであり、そのためには、今こそ無症状者も含めた幅広い検査実施や、変異株の有無を調べるPCR検査とゲノム解析の実施比率を先進政令市の神戸市並みに引き上げるべきです。
 検査の拡大は検討するとの答弁ですが、後手後手にならないよう、今回指摘した点を踏まえ、緊張感を持った検討・実施を強く要望します。また、その大規模な検査をスムーズに実施するため、医療機関や保健所・検査機関の負担を考慮し、思い切った検査実施体制の拡充を図り、民間との連携も適切に行っていただくようお願いしておきます。
 
 次に、歳入予算の自主財源部分についてお尋ねします。
 1、新年度当初予算の歳入部分で、税や負担金・使用料など、市民負担増となるものの主なものの内容と新年度予算における増加額、年度途中実施のものは年間での影響額に均した額もご説明ください。
 2、長期となった新型コロナ禍、その影響は広く深刻に市民生活や地域経済におよんでいます。新型コロナ禍の市民の暮らし・事業への影響、その深刻な実態をどのように認識されていますか。特に、子どもと子育て中の方々の状況に深刻さをどのように受け止められていますか。
 3、重大かつ深刻な影響で市民が苦しんでいるときに、数十億円もの市民負担増を求めることをどのようにお考えでしょうか。
 4、市民の苦難を考えるならば、増税・使用料等の負担増は、せめて新型コロナが収束するまでいったん凍結、先延ばしにすることを検討すべきではなかったでしょうか。そういう検討はされたのでしょうか。
 1点目は財政局長に、2点目以降は市長に伺います。
 
 (答弁)
 
 答弁されたように、負担増による影響額は、2021年度分で31億3600万円、通年ベースの影響額にすると児童育成クラブ利用者負担金が増えて約32億円となります。
 市長は、国民健康保険料や介護保険料の減免を行ってきたから、と答弁されましたが、その減免、2021年度も続けるのですか。
 
 (答弁)
 
 減免は打ち切りにするのに、やってきたからと、あたかもそれで増税や負担増が帳消しになるような答弁はすべきでありません。
 収束が見えず、長期化しているコロナの影響下で、市民の暮らしは差し迫っています。国保や介護の減免は当然継続すべきです。そちらは、状況も踏まえず打ち切りにして、増税や負担増は適切な見直しだと言いうのは、市民感覚からかけ離れています。
 肝心な負担増の凍結や先延ばしについて、市長は答弁されませんでしたが、検討はされたのでしょうか。伺います。
 
 (答弁)
 
 ・・・・・・・・・ 
 今、民間では、困窮した市民や学生たちへの食料支援や相談活動などが積極的に行われています。新聞報道にもあったように、学生への支援活動には数百人の学生が長蛇の列をなしていました。しかし、支援を受けているのは、支援が必要な人たちのごく一部です。多くの市民が苦しんでいます。民間がこれだけ善意を集めているときに、市が大増税・負担増を行うことに市長は胸が痛みませんか。伺います。
 
 (答弁)
 
 市長は、最初の答弁で、新型コロナは熊本地震以来の最大の危機と認識していると答弁されました。それならば、その最大の危機の中にある市民の苦難の解決に力を尽くすべきです。美辞麗句を並べても、やっていることは、本当に心無いと思います。住民福祉の向上に努めるべき行政としての姿勢が問われるのではないでしょうか。
 新型コロナ禍に、総額32億円もの大増税・市民負担増を押し付けるやり方は絶対に許されません、撤回を求めて質疑を終わります。

 2021年3月議会・総括質疑「中心市街地の街づくり・財政問題」

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 2021年3月議会・総括質疑「中心市街地の街づくり・財政問題
 2021年3月16日 日本共産党熊本市議団 上野 みえこ

 まず、中心市街地のまちづくり、「くまもと街なか広場」についてです。
 1、花畑広場・シンボルプロムナード・辛島公園の整備費用と、その内訳をお示しください。
 2、利用見通では、事業者と営利目的でない一般の市民、それぞれどの程度利用を想定されていますか。件数・割合、利用料収入をお示しください。
 3、条例案での利用料金は、休日に終日利用すれば、617,000円、これまでの花畑広場利用料の2倍です。積算根拠をご説明ください。
 このような高い利用料金で、一般の市民が利用できるとお考えでしょうか。一般の市民が気軽に利用できるような料金設定にすべきではないでしょうか。
 4、熊本市行政財産使用条例では、条例に定めない場合の土地の使用料を「1年につき当該土地の前年度の固定資産税評価額に100分の4を乗じて得た額に当該土地のうち使用させる部分の面積を乗じて当該土地の面積で除して得た額」と定めています。この計算式で計算した場合の使用料は、いくらになりますか。
 5、条例案には、市長が認めれば使用料を減免できるとあります。考えられている減免内容をご説明ください。
 6、これまでの花畑広場は、市民が非営利で使用する場合は無料とする減免がありました。「街なか広場」も、現行の減免制度を継続すべきではないでしょうか。
 7、広場の管理を指定管理にする理由は何でしょうか。
 1点目、2点目、4点目は都市整備局長に、その他は市長に伺います。
 
 (答弁)
 
 当初予算案には、債務負担行為で街なか広場の指定管理料が提案されています。年間7200万円です。局長は、街なか広場の利用料収入を年間5600万円と答弁されたので、指定管理事業者は指定管理料と利用料収入合わせて1億2800万円で管理運営することになります。
 局長に伺います。施設面積が街なか広場の約5倍の熊本城ホールの管理費は、地下駐車場部分を除き、年間6億6700万円です。街なか広場の約5倍です。広場の管理単価が熊本城ホールと同程度とは、高すぎると思われませんか。市民の理解が得られるとお考えでしょうか。
 
 (答弁)
 
 熊本市には、大小合わせて1135カ所の公園緑地があります。面積で722万平方メートル、管理費は全部で年間約22億円です。1ヶ所の広場管理に1億2800万円というのは到底市民に理解されません。コロナ禍に市民が苦しいとき、40億円の整備費も、年間1億2800万円の管理費も大きなムダ遣いであることを指摘しておきます。
 
 また市長は、これまで市民が非営利で使用する場合は無料であった広場の利用料を原則有料と答弁されました。
 市長に伺います。設置条例案では「市民等に憩い及び集いのための場を提供する」となっています。税金で整備した公共施設である広場を、儲けをあげる事業者しか利用できないような運用でいいとお考えですか。
 
 (答弁)
 
 地方自治法では、公の施設について「地方公共団体は、住民の福祉を増進する目的をもつてその利用に供するための施設を設ける」と定めています。高い利用料で、市民を利用から締め出し、利益を上げる事業者には貸し出すというのは、自治法の趣旨にも、設置の趣旨にも反します。土日終日利用すれば617,000円の高額利用料で、市民への減免もしないような広場整備と運用は市民に理解・納得は得られません。
 
 続いて、辛島公園整備について伺います。
 1、辛島公園の当初の整備費用とその内訳、並びに整備年度をお示しください。
 2、辛島公園を全面改修した理由は何でしょうか。
 3、公園の石の舗装を剝がす必要はあったのでしょうか。理由をお願いします。
 4、辛島公園でスケボーしていた若者たちから、「スケボーの場所がなくなった」という声が寄せられました。一方、「街なか広場」は、条例でスケボー禁止です。代替の場所はつくられるのでしょうか。
 1点目は都市建設局長に、2点目以降は市長に伺います。
 
 (答弁)
 
 「緑が少なく照り返しが暑いから石舗装は撤去した」と言われましたが、それならばなぜ街なか広場は照り返しで暑い石とアスファルトですか、説明がつきません。4億4000万円で整備した辛島公園は、整備当時、熊本市のシンボルとなる地下水、水を生かした公園として整備されたものです。改修が必要なくらい傷んでいれば、全面改修もあるでしょうが、そんな理由は見当たりません。
 市長に伺います。市民から「辛島公園の石は全部剥がして緑地にし、一方『街なか広場』に石やアスファルトを張る整備はムダではないか」という声がありました。この声にどう答えられますか。緑が必要なら、「街なか広場」に緑地を設ければ、辛島公園全面改修の4億5000万円は節約できたのではないでしょうか。
 
 (答弁)
 
 辛島公園の全面改修はムダです。使い勝手が悪いからと、壊れてもいないものをわざわざ壊して作り変えるならば、公共施設はあっちもこっちも壊さなくてはなりません。税金がいくらあっても足りません。そんな感覚で、市庁舎も建替えなければと言われているのでしょうか。市民がどんな思いで税金を払っているのか、考えるべきです。
 市長は、スケボーは街なか広場のイベントでと言われましたが、高い使用料を払わなければ使えない場所でなく、無料での日常的な練習場所を若者は望んでいます。若者を追い出すような中心市街地の整備ではいけません。若者の声を直接聞かれるようお願いいたします。
 
 次に、この度公表された中期財政見通しについて伺います。
 第1に、「中期財政見通し」収支総括表では、扶助費が2021年度1045億円、減っています。伸び率マイナス0・2%の積算根拠をお示しください。
 国の2021年度地方財政計画における「歳出の種類ごとの総額及び前年度に対する増減額」の記載事項のうち、扶助費の主なものである生活保護費・障がい者自立支援給付費の増減額と増減率をお示しください。
 第2に、同じく収支総括表の歳出「その他の経費」について、2020年度の1853億円、2021年度の1003億円の内訳と、コロナ対応分がどのように反映されているか、ご説明ください。
 第3に、同じく収支総括表の歳出「投資的経費」で、庁舎整備費を計上する場合の年度ごとの庁舎整備費額をお示しください。また今回の中期財政見通しの先の影響額見通しはどのようになりますか。整備費のほとんどが市債で充当されます。市債返還見通しをご説明ください。
 第4に、政令市における財政調整基金の一人あたり金額の比較で、最高額、最低額、平均額、熊本市の額と順位をご説明ください。また、これまで本市では、100億程度の財政調整基金積み立てを行ってきました。現行37億円に対する評価と考え方を伺います。
 1点目は財政局長に、2点目以降は市長に伺います。
 
 (答弁)
 
 扶助費の伸び率マイナスは、保護費やコロナ対策の補正分の減額と答弁されましたが、新型コロナの収束が見えない今、新年度予算にコロナ対策等が新年度に反映されていないことが問題です。国の地方財政計画でも、扶助費は増となっており、これに沿った見通しが必要です。本市のこれまでの中期財政見通しでも、予定された扶助費額は、実績値で約60億円程度の増額となっています。扶助費を圧縮し、庁舎建設費を入れても、収支が均衡するという見通しには無理があります。庁舎建設を計上した場合、しない場合の差は2~3億円程度となっていますが、整備費のほとんどを市債でまかなう、借金に依存した庁舎整備は、将来過大な借金返済を迫られることは間違いありません。庁舎整備を計上しても収支均衡が図られるという今回の中期財政見通しには問題があることを指摘し、質疑を終わります。

 2021年2月議会「2020年度補正予算」反対討論

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 2021年2月議会「2020年度補正予算」反対討論
 2021年3月2日 日本共産党熊本市議団 上野 みえこ

 議第22号「2020年度熊本市一般会計補正予算」について、問題点を指摘し、反対討論を行います。
 今回の補正予算は、新型コロナ感染症への対応が市政の最重要課題として迫られた年度の最終補正であり、新型コロナへの市の対応が予算上も問われていると思います。
 新型コロナ対策として、学校における感染症対策等への対応のために学校教育活動継続経費が1億7440万円予算化され、学校への配当予算が1校当たり80万円から240万円増額されたこと、またPCR検査など感染症対策課におけるコロナ感染症対策経費の増額、妊産婦総合支援事業として里帰り出産のできなかった妊産婦へのヘルパー利用に対する支援他、積極的な対応が評価できる事業もあります。
 しかし一方では、問題ある対応がありました。
 第1に、新型コロナ感染症の影響を受けて大きな打撃を受けている地域経済、事業者への支援は極めて重要かつ大きな課題です。飲食店等の環境整備に対する助成金として実施された飲食店等感染防止環境整備支援事業は、予定件数1500件を上回る2200件の申請があり1億310万円が増額補正されました。しかし、感染が急拡大している最中の12月31日に申請が打ち切られたことは問題です。申請件数が多かったということは、事業者のみなさんに歓迎されているということであり、感染防止に今後も効果のある事業として、早々に打ちきりにするのではなく、申請期限を延長し、もっと利用していただくべきであったと考えます。一方、活用されずに減額となった事業もありました。市独自の緊急家賃支援事業は、3699万円減額されました。店舗等が賃借のみを対象とされたために、1万件を予定していたものの、申請が5867件に止まりました。廃業した事業者の早期の再起を支援する助成金である「再チャレンジ支援事業」は予算の7割以上にあたる3500万円が減額されました。40件の予定に対し、申請はわずか1件しかありませんでした。しめくくり質疑で指摘致しました「小規模事業者緊急支援事業」は、140事業者の申請を見込みながらわずか3件の申請しかなく、予算の96%にあたる4110万円を減額しました。質疑では「多くの希望者が国の制度を利用したので必要な支援が受けられた」と答弁されましたが、せっかく予算化するのであれば、活用される制度設計にすべきであったと思います。新型コロナ対応融資の利子補給では、昨年6月時点での実績により補給額が予算化されていましたが、予算の約4分の1にあたる12億3900万円が減額されました。予定されていた利率が低かったこともありますが、融資実績が想定通り伸びなかったことは、融資で乗り切ることが厳しいという事業者の現状を反映しているのではないでしょうか。そういう意味では、貸付でなく、落ち込んだ事業の補てんに対し、給付による支援を拡充、強化していくことの必要性があると思います。国に対し、持続化給付金や家賃支援の再支給を求めるとともに、市独自にも業績の悪化に対し、新型コロナで収益の落ち込んでいるすべての業種を対象にした給付型の支援を検討・実施していただくことを要望しておきます。
 第2に、長期に及ぶ感染拡大の中で、医療現場は医療従事者の人手不足と長期戦による疲弊も重なり、コロナによる減収で経営状況も厳しい状況にあります。新型コロナ患者の受け入れ・治療はもちろん、地域住民のいのちと健康を守るため、そしてワクチン接種をスムーズにすすめていくためにも、今医療現場の機能をしっかりと守っていくことは極めて重要です。今回の補正予算では、質疑で取り上げた救急医療対策経費では、休日夜間救急センター運営事業に対し、減収補てん1億6167万円が予算化されました。これは医療の収益源に対し補てんの必要性を認めたもので、この考え方に立つならば、市内の各医療機関に対し減収補てんを検討していくべきです。市長は、国へ要望していくと繰り返し述べられてきました。そのことはもちろん大切ですが、質疑で指摘しましたように、今や154もの自治体が、独自策に足を踏み出す中、本市でも自治体独自の支援を積極的に打ち出し、実施していくべきではないでしょうか。質疑で紹介した千葉県市原市における支援をはじめ、全国の取り組みに学び、検討・実施していただくようお願いしておきます。
 また、新型コロナウィルス感染症対応の窓口として、相談業務や感染経路の探索など、重要な役割を担ってきた保健所、そして重要な検査業務を担ってきた環境総合センター、残業が前提となっているような現状を放置すべきではありません。いずれについても体制確保には特段の配慮が必要だと考えますので、よろしくお願いいたします。
 第3に、新型コロナ禍において、生活に困窮する人たちが増えている問題についても、真剣に考えなければなりません。教育市民委員会では、特別会計・奨学金貸付事業の貸付事業費が予算の4割近い3820万円も減額されている点を指摘しました。新型コロナの影響で、保護者の収入減や学生自身のアルバイトの減少などによって、困窮する学生が増え、民間では、学生を対象にした食料等の配布支援が広がっています。一般の方々を対象にした物資の支援等も行われています。こんな時こそ、奨学金がきちんと利用されるような運用に努めることが必要です。小中学校の就学援助でも、まとまった費用が必要となる新入学学用品費の申請が入学式で打ち切られていることや1月までに申請しなければ支給が6月になってしまうなど、困窮した子どもと保護者の立場に立っているとは思えない運用は直ちに改善すべきです。
 生活保護費の給付では、扶助費が8億円増額補正されましたが、保護制度においても、困窮した世帯が速やかに申請・受給に至るよう、「生活保護の申請は国民の権利」であることを周知し、制度を必要とする人が躊躇なく利用できるよう、厚生労働大臣が「義務ではない」と明言した「扶養親族への照会」は速やかにやめていただくようお願いしておきます。格差と貧困、生活の困窮が広がるコロナ禍、今こそ、公の責任でその解消に努めていただくよう要望いたします。
 第4は、熊本城ホールへの指定管理料の補てん問題です。2019年度の収支は約500万円の黒字でありながら、2600万円もの補てんが行われたことは、絶対に理解できません。補てんについては、指定管理者である企業体と協議することになっているので、黒字とわかった時点でルールの見直しを提案し、補てんはしないという協議をすべきであったと思います。さらには、各ホールの稼働日数・稼働率は落ち込み、メインホールで73%、シビックホールが84%と、利用が大きく落込みました。収入は年間で約5億2000万円、65%の減収となりましたが、支出は1億7865万円、22%の削減にとどまりました。収入減に対する企業努力がどのようになされたのか、見えてきません。
 また、MICE整備基本計画では、年間の維持管理経費を約5億3000万円と定められていました。しかし、質疑で答弁されたように、現在の指定管理者は管理経費を年間約8億円で運営しています。年間約3億円も増えています。管理経費が大きいほど、収入が落ち込んだ時には管理費が負担となります。施設整備の時に想定されていた維持管理費のどこが増えているのかを明らかにし、それは収入減のもとで、縮減することができなかったのか、検証すべきです。そのことなくして、収支の差額を漫然と補てんすることに、市民の理解は得られません。雇用調整助成金で1000万円の国支援があったと報告されました。年間の維持管理費が約8億円です。パートアルバイトも支給対象となる雇調金の積算はどのようにされたのか、持続化給付金はなぜ申請されなかったのか。いずれも、企業の経営努力が問われる点です。
 一般の企業は、新型コロナ禍で収入が減っても、1回きりの持続化給付金や家賃支援、雇用調整助成金など、それが減収に見合うものでなくても、その他は融資等によって乗り切ることが求められています。しかし、熊本城ホールの運営では、収支の差額すべてが税金によって、運営企業へ補てんされています。しかも2019年度分では、黒字なのに税金を給付しています。
 熊本城ホールの管理業務は、企業が1円の説備投資もせず、施設使用料も払わないで収益を上げる仕組みになっています。契約では、利益が出れば市へ還元するとなっていますが、還元は最大でも5年間で1億円まで、一方、今回のように損失による税金の補てんは1年間で3億4000万円というのには、到底市民の理解や納得は得られません。ましてや企業努力が見えなかったらなおさらです。しかも、新型コロナの収束はまだ見えず、このような状況がいつまで続くのかも分かりません。そういう点で、熊本城ホールへの莫大な税金投入は大きな問題です。徹底した情報公開と説明責任をお願いいたします。
 以上、補正予算の主な問題点を指摘して、討論を終わります。

 2021年2月補正・しめくくり質疑

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 2021年2月補正・しめくくり質疑
 2021年2月26日 日本共産党熊本市議団 上野 みえこ

 発言通告の順序を一部変更してお尋ねしてまいります。すべて新型コロナにかかわる問題です。
 まず、環境総合センターの検査も含めた感染防止策です。
 ⑴ 新型コロナウイルス検査体制強化経費が7543万4千円減額となっている理由をご説明ください。
 ⑵ 環境総合センターで可能な1日当たりの検査数をお示しください。
 ⑶ 環境総合センターでの新型コロナ検査の人員確保の状況をご説明ください。検査件数次第では通常業務をやりくりして検査を実施されています。今後は人員体制を拡充すべきではないでしょうか。
 ⑷ 感染症対策経費の検査機器等購入費が192万5千円減額されています。減額の理由と執行状況をご説明ください。
 ⑸ 機器購入は、減額せずに予定していた機器を購入すべきではなかったでしょうか。
 3点目と5点目は市長に、その他は環境局長に伺います。
 
 (答弁)
 
 「国補助の対象外のため購入しなかった」と言われましたが、冷蔵庫が30万円、フラン器が80万円万円です。この程度の費用ならば、国補助対象外でも市費で購入すべきではなかったでしょうか。「機器の更新は重要」と答弁されましたので、速やかな購入をお願いしておきます。
 人員体制では、1日最大300件の検査をするには残業が前提となります。通常業務も含めて無理なく業務を遂行するために、人員体制の拡充も要望しておきます。
 
 次に、事業者への支援です。
 ⑴ 小規模事業者等緊急支援補助金について、補助予定件数並びに実績、予算額の96%以上の4110万円が減額となった理由、その原因をご説明ください。
 ⑵ 新型コロナの影響を受けている各事業者が円滑に事業を行うためには、人員確保が重要です。今回補正に提案された特定分野緊急就職促進事業は、人員確保が難しくなっている介護・警備・運輸・建設分野への就職を促進するものですが、一方で、厚生労働省が公表したデータでは、新型コロナによる労働者の解雇見込みが多い分野は、多い方から製造業・飲食業・小売業・宿泊業となっています。人手不足の分野への就職支援も必要ですが、緊急就職促進というならば、実際に失業されている人、失業の見込みのある人が就職できる支援も必要です。この点での対応について考えをお聞かせください。
 1点目は経済観光局長に、2点目は市長に伺います。
 
 (答弁)
 
 140事業者の見込みがわずか3件の申請にとどまった「小規模事業者等緊急支援補助金」は、利用されることが重要なので、もともとの制度設計に問題があったと思います。
 「特定分野緊急就職促進事業」の効果は否定しませんが、再就職の場合、他分野への移動は難しい方も多いと思います。離職者の多い分野の受け皿となる就職支援の実施を要望しておきます。
  続いて、医療機関への支援です。
 ⑴ 救急医療対策経費の休日夜間急患センター運営事業収益減に対する支援について、提案の理由と予算額の積算をご説明ください。
 ⑵ 医療機関のオンライン面会支援事業が1620万円減額されています。事業の執行状況と減額理由をご説明ください。
 ⑶ 本市が新型コロナで、医療機関へ行っている支援は、救急医療対策経費とオンライン面会支援の2つです。開業医10万7千人でつくる全国保険医団体連合会が行った調査では、154市町村で医療機関や医療従事者への給付や補助をしていると報告されています。コロナ対応病院だけでなく、多くの医療機関が新型コロナの影響で大幅な減収です。地域医療を守り、ワクチン接種も始まった今、その体制確保のためにも、医療機関の健全な経営のために、自治体も力を尽くすべきです。市独自の医療機関への支援実施について市長の考えを伺います。
 1点目・2点目は健康福祉局長に、3点目は市長に伺います。
 
 (答弁)
 
 医療機関への支援は、全国の自治体が国へ要望しています。しかし、逼迫した医療機関の窮状を受けとめ自治体独自策が広がっています。千葉県市原市では、病院・診療所・助産所・薬局など410施設を対象に1施設に10万円から600万円を給付しています。市長も「厳しい経営状況を認識している」と答弁されましたので、積極的な検討をお願いしておきます。
 
 最後に、熊本城ホールの指定管理料です。
 ① 今回、指定管理料の追加補正1億4165万3千円の提案にあたり、経済委員会の説明資料では、今年度の支出見込額を6億2689万5千円、収入を2億8722万1千円と報告されています。コロナの影響がない平常時の支出見込額と収入をお示しください。
 ② 実際かかった経費と収入を、2019年度分、今年度は9月までの前期と10月以降の後期に分けてお示しください。
 ③ メインホール・シビックホール・展示ホール、それぞれキャンセル前の稼働日数・稼働率と、実際の稼働日数・稼働率、稼働日数・稼働率の目標をお示しください。
 ④ 新型コロナの影響での利用減による費用の縮減について、内容と金額、縮減総額をご説明ください。
 ⑤ 新型コロナの影響がなく、通常の運営ができ利益が出たならば行われるはずだった市へ還元の予定額は、いくらでしょうか。
 ⑥ 新型コロナの影響での管理運営事業体の減収に対する国等からの支援はありましたか。内容と金額をお示しください。
 ⑦ 通常の管理運営であれば指定管理料がゼロで、利益が出れば市へ還元があることになっていた指定管理の契約が、開業から今年度までで約3億7000万円近い補てんをしなければならなくなったことをどのように思われていますか。
 1点目から6点目までは経済観光局長に、7点目は市長にお尋ね致します。
 
 (答弁)
 
 局長は、淡々と数値を答弁されましたが、それら数値の意味を理解してお答えになったのでしょうか。
 一つだけ局長に伺います。
 一番わかりやすい疑問は、昨年度の収支です。収入3億6494万円に対し、支出は3億6036万円等の答弁でした。458万円の黒字です。ところが、昨年度の実績で、約2600万円の補てんが行われています。なぜ黒字なのに、コロナの落ち込みでと補てんしなければならなかったのでしょうか。
 
 (答弁)
 
 ・・・・・・・・・・・・・
 黒字に補てんするなど、説明つかないでしょう。
 
 以下、数点の疑問点を述べます。
 1,各ホールの稼働日数・稼働状況は大きく落ち込んでいます。稼働日の目標値との比較で、展示ホールは34%の落込みにとどまっているものの、メインホールが73%の落込み、シビックホールに至っては84%の落込みで激減です。それが年間の実績で約5億2000万円もの収入減、65%の落込みとなっています。しかし、支出の方は8億554万円から6億2690万円へと22%しか減っていません。ほとんど使われなかったにもかかわらず、経費は削減されていません。収入減に対する企業努力はどうなっているのでしょうか。
 2,国等からの支援、雇用調整助成金1000万円は減収に比べ少ないですが、どのような積算での申請だったのでしょうか。この金額は、収支に反映されているのでしょうか。
 3.持続化給付金は申請されていないのでしょうか。
 4,本市のMICE整備基本計画では、年間の維持管理経費を約5億3000万円と定めていました。しかし、答弁されたように、現在の指定管理者は管理経費を年間約8億円で運営しています。管理経費が大きければ大きいほど、不測の事態で収入が落ち込んだ時に管理費が負担となります。なぜ計画時に想定していた管理費が3億円近くも膨れているのか、減収補てん額にかかわる問題として精査すべきです。
 そこで市長に伺います。
 いずれも調査の必要な内容ですので、市長には、これらの点について、後日、納得できる説明をお願いできないでしょうか。
 
 (答弁)
 
 指定管理事業者は、1円の設備投資もしていません。450億円も投資した施設を使用料なしで活用し、平常時には利益を上げ、理由はともあれ、大きな損失が出たら税金投入で穴埋めしてもらう訳ですから、市民が納得のできるような対応や説明責任は不可欠と考えます。納得できる説明をお願いして、質疑を終わります。

 議第3号熊本市一般会計補正予算についての質疑

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 議第3号熊本市一般会計補正予算に関し、高齢者施設等従事者に対するPCR検査についての質疑
 2021年1月21日 日本共産党熊本市議団 那須円

 日本共産党熊本市議団の那須円です。議第3号熊本市一般会計補正予算に関し、高齢者施設等従事者に対するPCR検査について、質疑を行います。
 私たち共産党市議団は昨年の11月議会の一般質問、および予算決算委員会の締めくくり質疑において、高齢者福祉施設・医療機関等への面的PCR検査の必要性を指摘し、その実施を求めてまいりました。大西市長からは、今後の感染者の状況等を踏まえ、対象エリアや実施手法等の検討を行うとの答弁がありましたが、感染者が発生したあとに面的調査を行うのでは、クラスター発生を抑えることはできないとの厳しく指摘をしたところです。こうした中で、昨年12月25日、南区にある介護老人福祉施設白藤苑でクラスターが発生。職員利用者あわせ陽性者89名、死亡に至った方は14名に上っています。心からご冥福をお祈りいたします。今回、補正予算において高齢者福祉施設や障がい者施設、医療機関従事者に対する補正予算が計上されたことについては、面的PCR検査の実施に踏み切るものであり一定の評価はできるものでありますが、その実施時期は遅きに失したと言わざるを得ませんし、対象や規模については改善が求められるものもあると考えます。
 そこで、予算案に関連し3点お尋ねいたします。まずは、今回のPCR検査の実施対象を従事者としたことについてであります。今年1月7日に内容が変更となった新型コロナウイルス感染症対策本部の「新型コロナウイルス感染対策の基本的対処方針」においては、PCR検査について「感染が拡大している地域においては、医療・介護従事者、入院・入所者等関係者に対する幅広いPCR等検査の実施に向けて取り組みを進めるとともに、院内・施設内感染対策の強化を図る」と検査の必要性を、従事者のみならず入院・入所者も対象としています。なぜ、対象者を従事者に限定したのでしょうか?国の対策本部の方針に従い、入院・入所者も対象に加えるべきだと考えますがいかがでしょうか?また、今回は入所者のいる施設が対象であり、今後通所施設に対しても検査を拡大する必要があると考えますが、市長の認識をお尋ねいたします。
 次に、PCR検査の社会的検査についてお尋ねいたします。新型コロナの特徴であり感染拡大防止が困難となっている最大の理由は、無症状の感染者が知らず知らずのうちに感染を広げてしまうところにあります。これまでの、症状のある人を中心とする感染集団を見つけて、そこからさかのぼって接触者を追跡するという、いわば「点と線」の対策では、感染拡大防止を図ることは困難であり、そのことは今日の現状を見ても明らかです。今必要なことは、感染集積地(エピセンター)を明確にし、「面の検査」――その地域の住民や働く人の網羅的検査を行うこと、医療機関・高齢者施設等への「社会的検査」を行うことで、無症状者を含めた積極的な検査戦略への転換をはかることです。そこでお尋ねいたします。この間、教育施設においても新型コロナ感染者が発生しており、教員11名、小学生25名、中学生25名、高校生19名と計80名が感染しています。文科省の衛生管理マニュアルにおいても、身体的距離については現在のリスクレベルならば「できるだけ2メートル程度、最低1mの間隔をとるとの基準もあるなかで、学校施設での感染が危惧されています。また、基本的にはマスクを着用し学校生活を送っている子どもたちも、給食時にはマスクを外し、食事をとっている状況です。子どもたちについては、感染後の状況など高齢者や基礎疾患のあるケースとまた異なる特徴もあるかと思いますが、家族・親族間での感染ケースなども昨今増加していることから、PCR検査の社会的検査については、高齢者・障がい者施設、医療機関に限定せず、教育施設や学童保育、保育所など対象を拡充するべきだと考えますがいかがでしょうか?
 さらに、地域への面的検査についてお尋ねいたします。広島県は、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、およそ80万人を対象にPCR検査を実施する方針を明らかにしました。県ホームページによると、対象者は、県内全域の高齢者施設・事業所、障害者(児)施設・事業所、医療機関 、理美容業、飲食店、消防署の救急隊員、廃棄物処理業、鍼灸マッサージ業従事者,そして従業員及びその関係者となっています。関係者には,従事者・従業員の家族、取引等で出入りする者なども含まれています。さらにこれらの対象に加え、2週間以内に広島市内の酒類提供時間の短縮を要請している地域の飲食店で飲食した方(県内在住者に限る。)が無償のPCR検査対象となっています。
 広島県では、県民の新型コロナ感染歴を調べる抗体検査の途中経過で、地域によっては陽性率が、確認された感染者の割合の10倍であったことなどにもふれ、湯崎英彦知事は「無症状の人を通じて感染が広まるのが大きな課題。徹底して抑え込みたい」と決意を述べています。
 そこでお尋ねいたしますが、本市としても熊本県とも連携し、広島県のような面的PCR検査の実施を行うべきだと考えますがいかがでしょうか?以上大西市長にお尋ねいたします。
 
 
 通所施設の従事者については、検査実施の検討を指示しているとの答弁でありました。ぜひ、早期の対応をお願いしたいと思います。また、入所者については面会の制限等が行われているとのことで、陽性者が出た時に施設全体に検査対象を広げるとの答弁でした。しかし、例えば、短期の入所であるショートステイであったり、新規の入所者であったり、その入所者の入れ替わりがあるなかで、必ずしも従事者だけを検査すれば感染拡大が防げるものではありません。医療機関においても、新規入院や病院間の転院の際に、全ての患者にPCR検査が実施されているわけではありません。検査体制の範囲については、可能な限り広くし、点と線での対応から面的な対応に転換していくよう強く求めるものです。
 また、教育施設については感染拡大の状況等を踏まえ今後検討、地域の面的調査については広島県の検討状況について注視していくとの答弁でありました。11月一般質問の高齢者施設等への面的検査について尋ねた時の、感染状況を踏まえ対応を検討するとの答弁と大変似通っていると感じました。感染状況を見て対策を打つのでは、コロナ感染拡大を防ぐことは困難でありますし、市民の命や健康を守ることができなかったことは白藤苑での経験を通じて痛いほど市長も感じておられると思います。感染状況が深刻になれば、対策を強めるという後追いの対策では、新型コロナから市民の健康や命もそして地域経済も守ることはできません。取り組みの要は、対策の網を最大限大きくし、無症状の感染者を把握し、保護、ケアを徹底的に行うことであります。今議会には、ワクチン接種に向けた補正予算も提案されていますが、接種までの期間はまだまだあります。今、市としてPCR検査の取り組みを抜本的に強化し、市民の命を全力で守ることその強いメッセージを発するためにも、地域の面的検査拡充等、より踏み込んだ取り組みについて言及してほしいと思います。再度、大西市長の決意と認識についてお尋ねいたします。
 感染への不安、営業への不安、暮らしが厳しくなっている不安など今市民は、コロナ禍のなかで先行きの見えない暮らしを送られています。私からは、検査体制について質疑を行いましたが、状況を見て対応を考えるではなく、今できるあらゆる感染防止対策に取り組んでいただくよう求め質疑を終わります。

2021年1月臨時議会・質疑「新型コロナ対策・時短協力金並びに家賃支援」 上野 みえこ

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2021年1月21日   日本共産党熊本市議団 上野みえこ  
2021年1月臨時議会・質疑「新型コロナ対策・時短協力金並びに家賃支援」
 
 専決処分の報告、及び補正予算に提案されている時短協力金並びに家賃支援についてお尋ねいたします。
 項目が多くなりますが、登壇回数の関係で一括して伺います。
 県独自の緊急事態宣言に基づく時短協力金については、
 1、新型コロナの感染拡大が長期に至る中、市民の暮らしや地域経済へどのような影響が及んでいるのか、市長のご認識を伺います。特に、国や自治体の自粛要請が市民生活と地域経済にどのような影響を及ぼしているか、この点をどう認識されているでしょうか。また、その状況を把握するためにどのようなことをなさっておられるでしょうか。
 2、今回の協力金、1日4万円の協力金は十分な額であるとお考えでしょうか。
 3、本市の感染状況は、全国の緊急事態宣言地域と変わらない状況です。先の質問者への答弁で、緊急事態宣言発出の自治体と同等の1日6万円までの引上げを国へ要望しているとお答えでしたが、国の実施待ちでなく、市が独自に上乗せすることを検討すべきではないでしょうか。
 4、今回の協力金は、従業員を抱えている店舗も、抱えていない店舗も、事業規模にかかわらず、一律同額の協力金となっています。事業規模が大きい店舗については支援を引き上げるべきではないでしょうか。
 5、コロナの影響を受けているのは、飲食店に限りません。飲食店に関連して、経営が落ち込んでいる関連事業者についての支援が必要ではないでしょうか。
 6、また、飲食店以外の業種、事業者の状況についてはどのように把握されているでしょうか。飲食店に限らず業績が落ち込み苦しんでいる事業者に対しても、何らかの支援を実施すべきではないでしょうか。
 7、地域では、コロナの最前線で頑張っている医療機関も、事業が大変厳しい状況にあります。医療が崩壊すれば、患者受け入れはもちろん、守れる命も守ることができなくなります。できる限りの支援を市としても検討し、実施すべきではないでしょうか。
 以上、7点です。
 また、家賃支援につきましては、
 1、半額補助とした根拠はなんでしょうか。半額助成で十分とお考えでしょうか。
 2、本来ならば家賃全額を助成すべきであり、せめて8割には引き上げるべきと考えますが、いかがでしょうか。
 3、県の緊急事態宣言が延長されていくような状況になったとき、家賃支援の継続はお考えでしょうか。
 4、新型コロナの影響が長期化しており、事業継続へは、固定費への継続的な支援が必要ではないかと考えますが、いかがでしょうか。
 以上4点です。
 市長に伺います。
 
 (答弁)
 
 新型コロナの影響についての認識では、直接ご自身で生の声を聞き、相当な悪影響が及んでいる、と言われました。それならば、なぜ対策が国への要望止まりなのでしょうか。
 先日、今の窮状を訴えに市役所に来られた飲食店の経営者は、もともとの対象地域であった熊本市中心部の通町筋・桜町周辺地区ではなかったために、昨年春の緊急事態宣言の時に申請した持続化給付金や家賃支援の後、昨年末からの支援は対象外でした。長期化するコロナ禍のもと売上の低迷が長期に続き、もう待ったなし状況、新型コロナは市内全域で深刻な影響があるのに、なぜ中心部ばかりが支援の対象になるのか、私たちは廃業せよとでも思っているのかと、強い口調で訴えられました。さらには、従業員を抱えているために人件費の負担や、家賃もかなりの額を払っており、コロナの融資も冠がついているだけで、以前からの借金があれば、実際には返した額しか借りることができず、融資も簡単ではない。もちろん、たくさん借りても、コロナの収束が見えない今、返す見通しもない。もうギリギリのところまで来ている。など、厳しい現状について縷々述べられました。その後、今回の協力金や家賃支援の対象になりましたが、うちのように従業員を抱えているところは、全く足りないと言われていました。
 このような切羽詰まった声が市長の耳には届いていないのでしょうか。
 市長は、この間、記者会見の度に市民・事業者へのお願いを繰り返してこられました。感染が急拡大してきた昨年末12月の記者会見では、市民の皆様へ「3つのお願い」をされ、今年に入って1月の記者会見では、接触機会の低減、不要不急の外出を避けて、人との接触を抑えて、県外との不要不急の往来自粛を徹底する、職場においては「出勤者数の5割削減」を目指すなど、経済への影響が大きい、さまざまな社会経済活動の制限に踏み込んで、強くお願いされました。一方で、先ほど「協力金は補償ではない」と答弁されました。こんな答弁を聞けば、事業者のみなさんはどう思われるでしょうか。自分たちの暮らしや営業をどう思っているんだと、怒りの声が聞こえてくるようです。事業者が時短要請に応え、感染拡大防止に市民が一緒になって取り組んでいくためには、きちんとした補償こそ必要です。今、菅政権には、新型コロナ対策のあまりの無策さに、国民の怒りが強まり、支持率が急落しています。協力はお願いするが、補償はしないでは、無策な政府と同じではないでしょうか。コロナ禍に苦しむ事業者に寄り添い、その声に真摯に耳を傾ける市長の姿勢こそ大切ではないでしょうか。そうでなければ、熊本の地域経済は、このコロナ禍を事業を継続しながら乗り越えていくことはできません。
 そこで、2点伺います。
 第1に、先ほどの答弁で、企業等の事業継続支援のために、本市独自策も含めて、さまざまな施策が必要であると考えていると言われました。コロナで相当の悪影響が及んでいることを認識しているのであれば、直ちに本市独自策を検討し提示するべきではないでしょうか。いつやっていただくのか、お尋ねします。
 第2に、医療機関の支援についても、支援の必要があると認識していると言われますが、現場の切迫感が感じられません。市長はコロナの最前線で頑張っている医療機関の現場へ足を運び、自分の目で現状を見て、現場の声を聞かれてきたのでしょうか。お尋ねいたします。現場に足を運ばれているのであれば、その状況や声をどのように思われたか、伺います。
 
 (答弁)
 
  ・・・・・・・・・
 
 医療の現場では、新型コロナの最前線で、感染の危険に常にさらされながら、日夜奮闘され、心も体もギリギリの状態、ところが年末に一時金すらきちんと支給されない状態で、感染拡大地域の医療機関からは、もはや医療崩壊ではなく、「医療壊滅」が近づいてきているとの声があります。
 医療であれ、その他の事業者であれ、長期化したコロナ禍で困難に直面している方々の声を受けとめ、寄り添った対応こそ求められていると思います。
 そして、国への要望はもちろん大事であり、声を大にして求めていただきたいと思います。しかし、住民に一番身近な自治体として、住民の声を直に聞いている自治体が国の施策を補い、独自策を闊達に行うことこそ、国にできない自治体の役割ではないでしょうか。
 まだまだ終息の見えない新型コロナ禍にあって、熊本市が市民の苦難の解決に知恵を絞っていただくようお願いいたします。私たち議会もしっかりと取り組んでいく決意を申し述べ、質疑といたします。

2021年1月21日臨時議会・補正予算討論 上野 みえこ

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2021年1月21日   日本共産党熊本市議団 上野みえこ  
2021年1月21日臨時議会・補正予算討論
 議第1号・議第2号の専決処分の報告、ならびに議第3号2020年度熊本市一般会計補正予算について、賛成討論を行います。
 今回3つの議案に提案されたのは、県独自の緊急事態宣言に基づき拡充された時短要請に伴う協力金、高齢者施設・障がい者施設・医療施設の従事者を対象にした一斉PCR検査の実施、新型コロナウィルスワクチン接種体制の整備、時短要請協力店舗への家賃支援の4つです。
 12月議会で繰り返し求め、実施を表明していただいた高齢者施設・障がい者施設・医療施設等の従事者を対象にしたPCR検査が、速やかな予算の提案になったことは良かったと思います。今回提案されている4億700万円は、直ちに直営で2400人の検査を実施するとともに、408カ所の高齢者施設、76カ所の障がい者施設、210カ所の医療施設、合計694施設の従事者37000人に対し、月1回の間隔でPCR検査を実施することによって、施設におけるクラスター発生を抑制しようとするものです。この一斉検査の実施を待たずに、昨年末、南区の高齢者施設において施設職員・入所者の大規模クラスターが発生し、多数の方々がお亡くなりになったことはたいへん残念ですが、私ども共産党市議団にも、医療や介護の現場から繰り返し、一刻も早い従業員・入所者のPCR検査実施の要望があり、現場のみなさんから喜ばれると思います。
 しかし、現在の感染状況は、全国各地で爆発的感染が起こり、医療崩壊が始まり、「緊急事態宣言」が再発令される状況となっています。今月13日に行われた日本医師会の中川会長の記者会見では、「全国的に医療崩壊はすでに進行している。このまま新規感染者の増加が続くと、医療壊滅になってしまう恐れがある」と、逼迫した医療提供体制の現状を厳しく告発し、全国的な緊急事態宣言の発令の検討も含めた、早めの対応を政府に求められました。また、変異種の確認と市中感染の可能性も出てきた現在、無症状者も含めた感染者の把握・保護の重要性が高まっていると言えます。
 そういう中で熊本は、厚生労働省が今月16日に公表した新型コロナ患者用の病床使用率で、緊急事態宣言の対象となるステージ4「爆発的感染拡大」の水準となった19都府県の一つとなるような厳しい状況にあり、感染経路不明の患者も多く、市中感染が広がっている状況です。
 今求められているのは、①PCR等検査を抜本的に拡充し、無症状者を含めた感染者を把握・保護することにより新規感染者を減らすこと、②逼迫と崩壊の危機にさらされている医療機関への減収補填、保健所への支援の抜本的強化をはかること、③自粛要請と一体に十分な補償を行い、雇用と営業を守る大規模な支援を行うこと、この3つをしっかりと基本に据え、必要な補正予算を提案していくことです。今回の補正予算に提案された内容は、すべて必要なことであり、市民の願いに応え、それをスピーディーに実施していくことが求められています。しかし、今の逼迫した感染拡大・地域経済の状況を見るならば、踏み込んだ現状認識を行い、もっともっと進んだ具体策の検討・実施が必要であると言えます。
 感染防止では、その基本は、宿主免疫、感染経路対策、感染源対策の3つです。宿主免疫については、ワクチン開発が世界で行われ、欧米等ではすでに接種が行われていますが、日本は早くて2月末以降と言われており、その効果が出て感染を抑制するには半年ほどの時間がかかると言われています。接種そのものにも9カ月くらい要すると言われている状況なので、現在急拡大している感染の危機を克服するには、感染経路対策、感染源対策の二つを総合的・効果的に実施していく必要があります。
 感染源対策として、今回補正予算に提案された高齢者施設・医療機関等のPCR検査一斉実施は、無症状者を含めた感染者を把握・保護として大きな1歩ではありますが、市中感染も広がっている厳しい現状を踏まえるならば、今一歩踏み込んだ対応が求められます。質疑で指摘しましたように、本市同様ステージ4の水準にある広島市で、国の緊急事態宣言に準じた対策の実施方針を明らかにし、「集中対策」を2月7日まで延長、市内でも特に感染者数の多い地域、中区・東区・西区・南区ですべての住民と働く人を対象に、希望者に無料で検査が行われます。全国で初めての総数80万人という大規模PCR検査の実施となります。市中感染を封じ込めるのが狙いですが、本市においても、検査数を一桁増やし、抜本的に検査の拡充をすすめていくべきである点を指摘致します。現状に危機感を持ち、速やかに検討して実施していただくよう強く要望いたします。
 
 この間、感染が急拡大する中で、市長は記者会見の度に市民・事業者に対し、感染防止への協力をお願いして来られました。ウイルスが体内に侵入するのを防ぐ基本的な対策としてのマスク・消毒・3密回避・社会的距離の確保などはもちろん、さらに強い対策としての人と人との接触機会を減らす社会的な行動制限も求められています。しかし、営業時間の制限やイベント制限・出勤制限・外出制限などは、社会経済活動の制限に直結し、経済的ダメージが大きくなります。その場合は、個人や企業に対する所得の十分な補償が不可欠で、それがなければ業者が安心して休むことができず、制限を効果的に維持することはできません。感染防止対策への協力に対する補償は、事業存続・生活保障のためであると同時に、感染症対策でもあります。そういう意味で、自粛と補償は一体のものです。ところが、一体のものであるはずの補償の方が十分に行われないために、さまざまな制限を求めながらその効果が十分得られていない、この点を認識すべきです。
 長期となったコロナ禍で、国や自治体が行ってきた支援策は、実態に見合ったものとはなっておらず、今事業者の方々もギリギリのところまで来ています。夕方5時、6時に開店する飲食店に、お酒は7時まで、営業は8時までと時短を要請することは、「休業してください」と言っているのと同じです。ところが、今回の時短要請にかかる協力金や家賃支援は、昨年春の休業要請に対する支援から後退しています。ここに大きな問題点を残しています。
 質疑で指摘しましたように、協力金については、せめて緊急事態宣言が発令されている自治体と同等の1日6万円に引き上げること、そのためには国へ要望することはもちろん、熊本市が自治体独自策としてその差額を支給していくことが必要です。さらには、現行飲食店に限られている対象を、コロナの影響によって減収となっている業種・事業者へと広げること、従業員の有無など事業の規模に見合った補償にしていくことが必要です。国にも強く要望し、実現に向け踏み出していかれるよう要望しておきます。
 また、再度緊急事態宣言が出される状況の中で、申請期限が今月15日までとなっていた国の持続化給付金・家賃支援給付金について、国民の世論と運動に押される形で、当初の申請期限の日であった15日に、梶山経産相が2月15日まで1カ月延長することを表明しました。現在、経済産業省のホームページでその内容が紹介されています。一定の条件が必要とはなりますが、必要書類を今月末までに用意することが難しいなどの事情があれば延長されます。今月中に申し込みが必要となりますので、本市としても申請期限の延長を急ぎ広報・周知していただくよう要望しておきます。合わせて、国に対しては、本市においても事業者の方々の切実な要望である事業規模に合わせた持続化給付金の2度目の支給、家賃支援給付金の2度目の支給実施を求めていただくこともお願いしておきます。
 なお、政府与党は、今通常国会に「罰則と制裁」を科す法案を提出しようとしていますが、日本医学会連合から「感染症対策での罰則の導入は、感染抑止を困難にする」と厳しい指摘がなされています。感染症対策は、国民の納得と合意、充分な補償によって行われるべきであることを強調しておきます。
 医療現場の問題については、今すすんでいる「医療崩壊」は、コロナ対策での政府の無為無策があります。同時に、長年政府が行ってきた医療抑制策によって、病院や病床数・医師数が削減されてきたこと、診療報酬の引き下げによってギリギリの経営を迫られてきたこともあります。それが新型コロナの発生、感染拡大によってその矛盾が一挙に噴き出したわけです。現在医療現場が直面している減収による経営難や人員不足、感染区域と非感染区域を区分けすることが困難な施設の現状、地域内での医療機関の連携や感染症専門チームの派遣など、抱える現状や必要な手立てについて、現場の悩みを具体的に聞き取り、必要な支援を強力に進めることが求められています。患者受け入れ機関とその他の医療機関がしっかりと連携し、持てる医療資源の力が十分に発揮されるよう、市長が先頭に立って対応していただくことを要望し、討論と致します。

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