熊本県後期高齢者医療広域連合議会 2017年

議題6号平成30年度熊本県後期高齢者医療広域連合後期高齢者医療特別会計予算

2018年2月13日・後期高齢者医療広域連合議会・議案質疑 上野 美恵子

2018年2月13日  上野 みえこ  質問の内容はこちら(PDFファイル264KB)

 議題6号「平成30年度熊本県後期高齢者医療広域連合後期高齢者医療特別会計予算」について質疑を行います。
 はじめに、熊本地震被災者への保険料ならびに一部負担金の減免復活についてです。
 1、熊本地震の発生から1年9か月以上がたちました。しかし、未だ多くの人が住いの再建もできず仮住いで、精神的にも肉体的にも、多くの困難を抱え生活されています。医療分野での支援であった医療保険の保険料ならびに一部負担金の免除が昨年9月で打ち切られました。1月13日の地元紙では、免除制度が打ち切られた後の被災者の状況について、県保険医協会が会員医師に行ったアンケート調査の結果が紹介されていました。回答した333人の医師のうち、受診を控える患者がいると答えた医師が46%に上っていました。免除打ち切りで、医療現場での受診抑制が起こっていることについて、広域連合長はどのようにお考えでしょうか。
 2、免除再開について、「必要だと思う」という回答が57%に上っていました。保険医協会会長も、やり方については検討が必要としながらも、医療費免除の再開を検討してほしいとコメントされていました。東日本大震災では、岩手県内すべての自治体が今でも医療費減免を継続しています。いったん支援を打ち切った宮城県でも、気仙沼市のように医療費減免を継続している自治体もあります。減免を打ち切れば、受診抑制が起こることは指摘されてきたことではありますが、今回熊本でも保険医協会の調査によりはっきりと示された訳ですから、後期高齢者医療広域連合としても、ぜひ予算化して、減免を復活させていただきたいと考えますが、いかがでしょうか。
 以上2点、広域連合長に伺います。
 
 (答弁)
 
 被災者の皆様の置かれている状況は、私の方から言うまでもなく、連合長ご自身がよくご存知と思いますので、今回お尋ねいたしました保険料や一部負担金の減免復活は、今後ぜひご検討いただきますよう、お願いしておきます。
 
 続いて、予算化されている種々の契約業務のあり方について伺います。
 1、過去にわたる契約状況の資料を見ましたが、今年度執行した27件の契約のうち、一般競争入札、あるいは随意契約と、契約方法に違いがあっても、毎年同一の相手先との契約になっているものが16件ありました。競争性のある契約業務の実施という点での、広域連合の取り組みをご説明ください。
 2、昨年度の契約25件のうち4件が入札で、その中には1社応札の契約もありました。1社のみの場合、再公告などの措置はとられているのでしょうか。また、1社応札とならないための工夫も必要と考えますが、いかがでしょうか。
 3、広域連合の契約は、大部分が随意契約です。1号随契・2号随契・5号随契・6号随契と、様々な理由での随意契約ですが、地方公共団体の契約は、一般競争入札が原則です。この原則に立った契約となるような努力はどのようになされているのでしょうか。
 4、随意契約のうち、1号随契が5件あります。合い見積もりはされたのでしょうか。その場合、他の事業者も参加できるような配慮はなされているのでしょうか。
 以上4点、事務局長にお願いいたします。
 
 (答弁)
 
 広域連合事務局内部で契約についてチェックできる「契約事務調整会」が昨年8月につくられたことはよかったと思います。
 広域連合の場合、契約数はそんなに多くありませんが、ほとんどが委託契約で、圧倒的に随意契約が多くなっています。1号随契では、ほとんどの事業で3社見積もりを取っていますが、それでも同一事業者が契約しており、検討が必要だと思われます。熊本市の場合は、金額が少なく1号随契でもよい事案でも、安易に随意契約とせず入札しているものもありますので、検討をお願いしておきます。
 以上で、質疑を終わります。

議第8号「熊本県後期高齢者医療広域連合後期高齢者医療に関する条例の一部を改正する条例の制定について」反対討論

2018年2月13日・後期高齢者医療広域連合議会・議案質疑 上野 美恵子

2018年2月13日  上野 みえこ  質問の内容はこちら(PDFファイル218KB)

 熊本市議会議員の上野美恵子です。
 議第8号「熊本県後期高齢者医療広域連合後期高齢者医療に関する条例の一部を改正する条例の制定について」問題点を指摘し、反対討論を行います。
 今回の条例案で保険料算定にかかわってくる点は、保険料率、均等割保険料の軽減対象拡大、賦課限度額の見直しの3つがあります。
 保険料率は、薬価・材料費等に係る診療報酬のマイナス改定の影響等で医療給付費が抑えられたこともあり、平成30年度・平成31年度は据置きとなりました。また、所得要件の変更による均等割保険料の軽減対象拡大では、5割軽減世帯500人、2割軽減世帯455人に軽減が拡大され、総額で約1170万円の保険料軽減となります。
 一方で、今年度より始まった段階的な特例軽減見直しの影響で保険料負担が引き上げられます。昨年2月の条例改正で、今年度・平成29年度は、9割軽減の対象であった方が7割軽減になって総額3億8300万、ひとり7251円の負担増となりました。これが、平成30年度からは、さらに5割軽減となるために、総額2億8800万、一人6570円の負担増となります。
 さらに、今回の条例改正による賦課限度額の見直しで、限度額が57万円から62万円へと5万円も引き上げられるために、2500人を対象に保険料が上がることになります。そのうち、2300人は5万円の負担増となり、残った200人が100円から49900円の引き上げとなります。低所得者も、課税所得者も、幅広く保険料の負担増を求めるというのが、今回の条例改定の内容です。これらの内容を合わせ、保険料額は一人年間約2,500円の負担 増となる見通しです。
 しかも、今回条例改正に合わせて説明を受けました保険料改定の説明資料では、中期見通しに立った今後の保険料見通しで、今回を上回る大幅な保険料の負担増が予測されています。仮に、一人当たりの保険料増加分を 4分の3に押さえるために、剰余金や財政安定化基金から20億円を充当したとしても、2020年度・2021年度の保険料は、一人年間約6,700円の負担増と予測されています。先にも述べましたように、2017年4月からの軽減特例見直しで、今でも保険料負担は大幅に増えています。それが、将来的には、さらに大幅引き上げとなったら、高齢者の日々の暮らしはどうなっていくでしょうか。
 ほとんどの高齢者の暮らしの糧である年金は、今年度、昨年4月から物価変動率のマイナスによって、支給額が0・1%のマイナス、3年ぶりのマイナス改定となりました。次年度は、2016年に成立した年金カット法によって、マクロ経済スライドのキャリーオーバーが導入される予定なので、繰り越して年金を抑制していく仕組みも加わります。将来的には、賃金マイナススライドの導入により、物価と賃金、どちらが下がっても年金が引き下げられていくというのですから、高齢者の暮らしは先細るばかりです。そういう中で、負担の重い保険料をこれ以上引き上げるべきではありません。
 しかも、医療保険料ばかりではなく、医療費そのものも上がる見通しです。また、次年度は介護保険の事業計画見直しの年度となりますが、介護保険料も値上げです。
 高齢者を取り巻く今の状況を考えるならば、健康で長生きすることを応援するような後期高齢者医療保険の制度設計こそ必要であると考えます。そういう意味で、次年度も、そして将来的にも高齢者に大きな負担増もたらす今回の条例改正には賛成できません。
 国に対しても、大幅な国庫負担の増額と高齢者の立場に立った制度の見直しを求めていただくようお願いいたしまして、討論を終わります。

「後期高齢者医療保険事業実施計画(案)について」

2018年2月13日・後期高齢者医療広域連合議会・一般質問 上野 美恵子

2018年2月13日  上野 みえこ  質問の内容はこちら(PDFファイル312KB)

 発言通告に沿って、一般質問を行います。
 今回は、現在策定中の「第2次熊本県後期高齢者医療保健事業実施計画」(案)、データヘルス計画案について伺います。
 初めに、計画策定のすすめ方、ならびに計画の周知・徹底と活用についてです。
 1、計画策定にあたり、住民の意見はどのように反映されているのでしょうか。パブリックコメント実施の有無と、その理由についてご説明ください。
 2、計画策定では、外部委託が行われていますが、それは一部・全部どちらでしょうか。また、どのような考え方で委託されているのでしょうか。
 3、策定の過程で議会への中間報告を行い、意見聴取を実施すべきではないでしょうか。
 4、策定した計画の周知・広報、活用の方法と考え方についてご説明ください。
 以上4点、事務局長にお尋ねいたします。
 
 (答弁)
 
 住民意見の反映では、これまでなかったパブリックコメントを今後実施していただくことなど、前向きに取り組んでいただきますこと、大変うれしく思います。しかしながら、たとえば熊本市では、パブリックコメントへの意見が少ないこと、時にはほとんどないこともあり、形骸化している面もありますので、パブリックコメント実施の折には、自治体ごとに説明会を開くなどの工夫も必要かと思います。この計画は、答弁でも述べられましたように、今後6年間の後期高齢者医療広域連合としての果たすべき、そして目指すべき基本事項をまとめたものとなります。一人でも多くの方に目を通していただき、生きたものとして活用していただきたいと思います。
 議会への中間報告と意見聴取につきましても、今後改善していただくとのことですが、その際、問題点をよりわかりやすく整理していくためにも、ぜひ活用してほしいのが、計画策定にあたって、委託事業者へ委託内容の一つとなっている「現状分析」の内容をお示しいただきたいと思います。今回の計画策定でも、広域連合から委託事業者に対し、詳細な各種データを渡し、現状分析がなされているようですが、残念なことに、その内容は、成果物である「計画(案)」に反映されているという説明だけで、現状分析の内容そのものは見ることができません。次回の策定からは、議会はもちろんのこと、計画案について意見交換する運営協議会など、各種論議の場に、基礎統計、高額レセプトの疾病傾向分析、疾病別医療費統計、人工透析・糖尿病に関する分析、多受診患者に関する分析、ジェネリック医薬品に関する分析、薬剤併用禁忌、健康支援訪問指導事業の分析等の委託した現状分析データが生かされ、丁寧な検討がなされることを要望しておきます。
 また、策定での業務委託は、全部委託とのことです。広域連合が構成市町村の職員によって構成された事務局体制で、人員も限られ、すべてを自前でという訳にはいかないことは承知していますが、厚生労働省は、「データヘルス計画の策定の手引き」の中で、「委託事業者の活用時の留意点」の項目を設け、外部委託の考え方について述べています。その冒頭部分では、「保健事業の計画作成から事業実施に至るまで、本来は健保組合が自ら加入者全体の健康の保持・増進を目指して行うことが望ましいのですが」と書かれています。一方で、「健保組合のスタッフ数が限られ、事業すべてを担うのは容易なことではない」と、外部委託に頼らざるを得ない事情を認めています。そこで、「ただし、外部委託する場合でも、すべて事業者任せにせず、現状分析の結果や事業目的を共有し、健保組合が保健事業の主体として事業の進捗や質を管理する必要がある」と述べています。このことを踏まえるならば、現状分析データを活用した広域連合内での詳細な検討は一層重要なものと思われます。
 さらに、この計画策定の委託事業は、2号随契になっています。しかし、データヘルス計画策定は、全国で行われており、策定の知識も、ノウハウも持ち合わせている事業者は、多数あると思われます。議案質疑でも指摘しましたように、契約の原則に則り、競いあって手を挙げていただいた方が、よりよい計画策定になるのではないでしょうか。この点でも、熊本市では、各種事業計画策定にあたり、「高齢者福祉計画・介護保険事業計画」「次世代育成支援行動計画」などは自前で作成していますが、委託の場合でも、特別の事情がない場合は入札を行っています。
 いずれにいたしましても、広域連合が保健事業実施の主体としての立場で、計画を作成していかれますこと、お願いしておきます。
 
 続いて、保健事業の推進ならびに、健康診査受診率の向上について伺います。
 1、今回の計画案で新たに加えられた「糖尿病性腎症患者の重症化予防事業」については、運営協議会の中で、「平成32年度に1市町村、平成35年度に2市町村」という年度目標が設定されていたのに対し、見直しを求める意見が出され、現行の案では「平成32年度に2市町村、平成35年度に5市町村」と見直されました。その検討状況と、内容の根拠についてご説明ください。また、人口透析の新規導入患者数を資料として入れてほしいという要望がなされていましたが、その検討内容、結果についてもご説明ください。
 2、健康診査の受診率については、「事業協議会の給付分科会」において、熊本県は、全国でも、九州でも低いので、積極的な内容とするよう指摘されていました。今回の計画案では、平成35年度目標値を、健康診査で17%、歯科口腔検診で1・7%と設定されています。設定にあたっての考え方をご説明ください。
 また、指摘の点を踏まえるならば、目標値は大幅に引き上げるべきではないでしょうか。
 3、広域連合と各市町村が連携・協力しながら実施していく講演会や、健康教育・健康相談、人間ドック助成などは、わずかな市町村での実施という目標設定になっています。疾病の早期発見・早期治療はもちろん、病気を予防し健康な生活を送るためにも大切な事業なので、目標をもっと引き上げるべきではないでしょうか。
 以上3点、事務局長に伺います。
 
 (答弁)
 
 答弁にありましたように、第1次計画に比べれば、健康事業、健康診査、それぞれに目標値は引き上げられています。しかしながら、医科の健康診査で17%、歯科口腔健診で1・7%という平成35年度目標値は、特定検診の受診目標と比べても、桁違いと思えるくらいに低く、早期発見・重症化予防等に本気になって取り組むという姿勢は見えません。
 広域連合が実施する健康事業や、人間ドック助成などの各市町村実施事業への助成なども、目標は極めて低く、目標値の多い人間ドック助成でも、県下45市町村のわずか「3分の1」にしかならない15市町村が目標です。構成市町村の事情がそれぞれに違うために、目標値の設定、また引き上げというのは大変難しい面があることもわかりますが、今回示されている目標値では、事業の目的・目標に掲げられた効果を得ることは難しいのではないでしょうか。
 先ほど紹介しました厚生労働省の「データヘルス計画の策定の手引き」では、「健康づくりの意義」について、「健康保険組合における健康づくりの取組み、すなわち保健事業は、被保険者等の健康の保持増進のために必要な事業を行うように努めなければならない」と述べられています。そういう立場で、ふさわしい目標値設定を要望致しまして、一般質問を終わります。

後期高齢者医療広域連合議会の運営改善に関する申し入れ

 2018年1月10日
 熊本県後期高齢者医療広域連合議会議長  澤田 昌作 様
 
 熊本県後期高齢者医療広域連合議会議員
 上野 美恵子
 児玉 智博
  国後期高齢者医療広域連合議会の運営改善に関する申し入れ(PDFファイル 146KB)

 後期高齢者医療制度が実施されて10年が経とうとしています。75歳になったとたん、それまで加入していた医療保険制度から切り離し、「後期高齢者医療保険制度」という別建ての医療保険制度に加入させるような制度は、世界に例を見ないものです。被保険者の中には、それまで子どもの医療保険制度の被扶養者となり、保険料負担のなかった人もおり、他の国々と比べても少ない年金額で生活する高齢者も多く、どんなに生活の苦しい人であっても、すべての高齢者から保険料を徴収する「後期高齢者医療保険制度」は、高齢者にとって、たいへん負担の重い制度です。昨年4月からは、この間実施されてきた保険料の軽減措置が外され、保険料負担はますます重いものとなっています。
 高齢化率がどんどん上昇し、超高齢化の時代を迎え、老後の安心は、社会の大きな課題になっています。長年、社会の発展に貢献されてきた高齢者の方々が75歳を迎えても、長い人生を安心して暮らしていけるよう、あらゆる社会保障制度の充実が求められています。とりわけ、制度実施から、その問題点が指摘されてきた「後期高齢者医療保険制度」においては、被保険者の立場に立った制度の運用が強く求められており、後期高齢者医療広域連合議会の果たす役割は極めて大きいものと考えます。
 県下各市町村の首長・議員で構成される広域連合議会が活発に議論を交わし、高齢者の立場に立った制度運用がなされることが求められていると考えます。
 よって、以下の点について後期高齢者医療広域連合議会の運営改善について要望いたします。
 
 1、議会活動の公正性及び透明性を確保し、県民に開かれた議会とするためにも、「後期高齢者医療広域連合議会会議規則」に「会議等の公開」を明記し、全員協議会も含め会議等を原則公開とし、会議等で使用した資料も積極的に公開すること。合わせて、市民が傍聴しやすい環境の整備に努めること。
 
 2、言論の府である議会において、議員の意思表示・意見表明の権利を確保し、活発な論議の場とするためにも、「後期高齢者医療広域連合議会会議規則」に定められた「動議」提出の賛同者数は、「1名以上」に改めること。
 
 3、議会の論議を活発にし、深めるために、以下の点について「広域連合議会申し合わせ事項」を見直すこと
 @ 一般質問の「10分以内」を見直し、十分な時間を保障すること。また、一問一答方式で3回の制限をなくすこと。
 A 質疑についても、「5分以内」の時間制限と、「質問回数3回以内」の回数制限を見直し、一問一答方式で、十分な質疑の時間を保障すること。
 B 討論について、「5分以内」の時間制限をなくすこと
 C 請願・陳情については、「定例会開催日の14日前」に受理したものを当該定例会において協議するとしているが、「議会開催日の3日前」までとすること。あわせて、請願・陳情は、ともに住民が議会に対して意見や要望を述べる大切な制度です。よって、請願・陳情ともに、取り扱いは「本会議」とすること。
 
 4、県後期高齢者医療広域連合の特別職及び議員、ともに専従者ではないために、その報酬は「年額」でなく、職務に従事した日の「日額」計算とすること。
 以上

連絡先

・日本共産党熊本市議団 熊本市中央区手取本町1−1 議会棟3階
電話 328−2656   FAX 359−5047
メール: kumamsu@gamma.ocn.ne.jp
ホームページ http://www.jcp-kumamoto.com/