意見書・申し入れ、議員団活動 2019年分



日本共産党としての2020年度政府予算編成に関する要望書

日本共産党としての2020年度政府予算編成に関する要望書の全文(PDFファイル 497KB)

1、熊本地震からの復旧・復興に対する支援
2、国民健康保険制度について
3、介護保険について
4、生活保護制度への支援
5、がん検診への助成拡充
6、子育て支援制度の充実
7、無料低額診療事業について
8、後期高齢者医療制度について
9、ホームレス対策への支援
10、年金の充実
11、感染症予防の拡充
12、障がい者福祉について
13、地域経済活性化に対する支援
14、農漁業への支援
15、地下水保全への支援
16、阿蘇の自然を壊す立野ダム建設は中止すること
17、教育の充実
18、公共施設の維持管理について
19、公契約法について
20、道州制について
21、エネルギー政策について
22、憲法の遵守・安保法制(戦争法)の廃止・自衛隊基地の拡大強化について
23、マイナンバー制度について
24、公立病院への支援について
25、消費税について

2020年度熊本市予算編成に関する要望書

 2019年10月4日
 熊本市長  大西 一史 様
 
 日本共産党熊本地区委員会 委員長 重松 孝文
 日本共産党熊本市議団
 上野 美恵子
 那須 円
  2020年度熊本市予算編成に関する要望書(PDFファイル 485KB)

 10月から消費税が10%へと増税されました。長期不況の下、給与所得や年金も減っている中での庶民増税に多くの市民が頭を痛めています。国が実行する軽減税率・ポイント還元などの緩和措置も限定的なものであり、5兆円負担増の影響は市民のくらし、地域経済にも大きな影を落とすことは間違いありません。国の防波堤となって、住民のいのち・暮らしを守るべき地方自治体が、市民にどのように寄り添って、その願いに応えていくのか、市政の果たす役割が重要な時です。「くらしを守ってほしい」という市民の声に応える市政運営こそ、一番に求められています。
 熊本地震から3年半が経過しました。しかし8月末時点で、1653戸が仮設・みなし仮設住宅等に残され、長期にわたり苦難の中で暮らしています。一部損壊と判定された世帯の3分の2にあたる5万数千世帯に何の支援もなく、昨年9月には早々に被災者支援の医療費減免制度が打ち切りになるなど、被災者の実情をきちんとつかんだ上での対応とは思えません。みなし仮設や仮設住宅の延長はほとんど認められず、震災前に生活に戻ろうと懸命になっている被災者の切り捨てとなっています。すべての市民が震災前の生活に戻っていける、生業を取り戻していけるための支援は、その継続と充実が求められています。
 暮らし・福祉の面でも、本市の国民健康保険料は、政令市の中でも一番負担が重く、介護保険料は2番目に高い保険料となっています。後期高齢者医療保険料も一昨年・昨年・今年と3年連続の負担増で、中には今年一挙に2倍にもなった人もあり、「年寄りは死ねというのか」と、驚きと怒りの声が上がっています。子育て世代への経済的な負担軽減の制度であるはずの「子ども医療費助成制度」は、対象年齢が中学3年生まで引き上げられたものの、病院の窓口で支払う自己負担額が引き上げられ、新たに薬代の負担も増え、子育て世帯へのおおきな負担増となっています。保育所への入所も、依然待機児・保留児は解消されておらず、来年度の入所産休・育休明け保育の確保に苦慮している人が多数見られます。さくらカードの見直しについても、高齢者・障がい者から現行制度の維持、障がい者パス券の復活を望む声が多数寄せられています。教育現場では、増える「不登校」、減らない「いじめ」、子どもたちの置かれた状況は、国連子どもの権利委員会より指摘された競争やストレスの解消には至っていません。しかも、格差と貧困は子どもと教育にも大きな影を落としています。教員の多忙化の解消とともに、子どもたちへの丁寧な指導や寄り添いのためにも、教育現場の人的な拡充は喫緊の課題となっています。
 日本共産党市議団が行った市民アンケートでは、市政に望むことの第1位が「国民健康保険料の引き下げ」、第2位が「生活再建に向けた熊本地震の被災者支援」、第3位が「貧困対策の実施」、第4位が「介護保険料の負担軽減・サービスの充実」、第5位が「税金のムダづかいをしない」というものでした。こうした声に応える市政が求められています。
 本市が450億円もの税金をつぎ込み整備をすすめてきた、市政史上最大のハコモノ「熊本城ホール」は、この10月にオープンのはこびとなりました。しかし、今後きちんと利用されていくのか、始まっていく起債償還に伴う財政の負担増が今後の財政運営にどのように影響してくるのか、大きな不安材料です。18億円もかかる熊本城復旧見学通路、基本設計予算の凍結が解除された市電の延伸は100億から130億円もかかる見込みであること、公共施設・インフラの維持管理更新に今後40年間で2兆円規模のお金が必要となることなど、今後の財政運営には多くの市民の不安と疑問はぬぐえません。しかも、建設費だけでも300〜400億円の投資が見込まれる市役所本庁舎の建替え問題は、「建替えの必要なし」という構造建築専門家の意見がある中、議会からも疑問の声が出され、市民にとっても理解・納得の得られた状態ではありません。市民の感覚では到底理解できない、莫大な税金が、大型のハコモノ事業に次々と投入される一方、負担の限界を超えた国民健康保険料の負担やお粗末な子育て支援策、高齢者に冷たい福祉など、市民の願いとは裏腹の市政運営が続いています。
 人口減少の低成長の時代を迎え、限られた予算・財源の中で、何を優先していくのか、市民の声に真摯に耳を傾け、市民の合意を得ながら市政の運営を行っていくべきであると考えます。
 被災者に寄り添った熊本地震の復興支援、福祉、教育、暮らし、子育てなど多岐にわたる市民の声や要望に応える2019年度の予算編成となるよう、以下の項目について強く要望するものです。
 
 安全・安心の災害に強いまちへ〜熊本地震からの復興、被災者支援、防災対策の強化を
 1、生活再建支援金を最高「500万円」まで引き上げるとともに、支援対象を「半壊」「一部損壊」にまで広げるよう国に求めるとともに、市独自の上乗せを行うこと。
 2、2017年9月末で打ち切りとなった医療費窓口負担減免制度を、復活・再開すること。
 3、一部損壊世帯への支援制度を創設し、市独自の支援を行うこと。
 4、仮設住宅とみなし仮設住宅の入居期間延長については、希望する全ての入居者に適用すること。
 5、災害公営住宅の整備戸数を拡充し、復興住宅に入居する収入超過世帯の家賃を減免すること
 6、復興住宅などのコミュニティを維持・活性化させるため、支援員を配置すること
 7、民間住宅に入居する被災者への家賃補助制度を創設し、住まい再建を支援すること
 8、復興住宅以外に暮らす被災者についても、引き続く見守りを行っていくこと
 9、災害援護資金貸付の年利3%を無利子にし、猶予期間の延長をすること
 10、日本列島の地震活動の活発化と地球規模での気候変動に対応した抜本的防災・減災対策確立のために、行政関係者や専門家の知見や国民の英知を結集すること。
 11、公共事業のあり方を、新規の大型ハコモノ優先でなく、古く、老朽化した公共施設の改修・耐震化を急ぐこと。
 12、気象・地震・火山などの観測体制の抜本的強化と住民への正確な情報提供を行うこと。
 13、消防力を強化すること。
 14、地域における日常的なコミュニケーションの強化に力を入れること。
 
 くらしを支えるまちへ   〜医療・福祉・健康の増進を
 【国民健康保険など医療制度や健康増進について】
 1、一般会計からの繰り入れを拡充し、政令指定都市で最も負担の重い国民健康保険料をただちに1世帯1万円引き下げること。
 2、国保料を「協会けんぽの保険料並み」に引き下げるために、全国知事会・全国市長会、全国町村会なども国に求めている「1兆円の公費負担増」を政府に要望すること。
 3、公費を1兆円投入し、「均等割」「平等割」をなくすように国へ要望すること。
 4、保険料の減免制度については、高齢者や子ども・障がい者にかかる均等割をなくし、低所得者減免を拡充すること。
 5、国保料滞納者への機械的な差し押さえを止め、丁寧な収納相談に努めること。
 6、特定健診は、検診の項目を充実し、無料とすること。
 7、災害対策という観点から医療・福祉の体制を見直すこと。
 8、21,000円を超える場合の重度心身障がい者・子ども・一人親の医療費助成については、償還払いではなく現物給付とすること。
 9、針灸あんま助成については、助成回数を削減前へ戻すこと。
 10、ガン検診の無料化をただちに実施すること。
 
 【生活保護について】
 1、査察指導員、ケースワーカーについては、法に定める充足数を満たすよう増員すること。また、専門性を高めるためにも、精神保健福祉士の配置など、各種資格取得者を適切に配置すること。
 2、ケースワーカーへの嘱託職員の配置は中止し、正規職員を配置すること。
 3、生活保護世帯のエアコン設置を認めること。
 4、地震により、安いアパートの多くが倒壊しているので、周辺市町村よりも低い金額となっている住宅扶助の基準引き上げを国に求めるとともに、必要な人には特別基準の適用を認めること。
 5、熊本市中央福祉事務所の申請・相談スペースについては、プライバシーが守られるよう環境を整備すること。
 
 ジェンダー平等のまちへ
 1、ハラスメントを許さず、真のジェンダー平等をすすめること
 2、パートナーシップ宣誓制度について市民の理解が深まるような周知・広報を行うとともに、宣誓した人がともにいきいきと個性・能力を発揮できるよう市として取り組んでいくこと
 
 子どもを大事にするまちへ   〜教育と子育て支援の充実を
 【子ども医療費について】
 1、子ども医療費助成制度の一部負担金を廃止し、完全無料化にすること。
 2、子ども医療費助成制度の対象年齢を高校3年生まで引き上げること。
 
 【教育について】
 1、小学校と中学校の全学年に少人数学級を拡大すること。
 2、学校給食への補助制度を創設し、無償化に向けた取り組みをすすめること。
 3、老朽化した学校施設については、計画的に改修・整備を行うこと。
 4、小学校の学校給食調理業務の民間委託をやめ、直営に戻すこと。
 5、すべての学校給食調理室(場)への冷暖房設置を予算化すること。
 6、学校現場における教職員の業務を削減するとともに、教員の就労時間をきちんと把握し健康管理に責任ある体制をとること。
 7、非正規教職員ならびに現業職員の正規化と待遇改善をすすめること。
 8、公立学校における教職員配置を拡充し、非正規の教員については正規教員配置に努めること。
 9、小学校の英語教育に対する支援のために、ALTの配置拡充や英語免許教員の増員を図ること。
 10、学校図書の蔵書予算を増やし、すべての小中学校で文部科学省標準を達成するとともに、適切な図書の更新をすすめること
 11、 学校図書司書補助員へ有資格者の配置をすすめ処遇の改善を図ること。
 12、 就学援助について、国が定めている補助対象品目であるクラブ活動費、生徒会費、PTA会費を対象に追加すること。
 
 【児童育成クラブについて】
 1、 児童育成クラブの利用料を無料とすること。
 2、 育成クラブの施設について、大規模化したクラブについては、学校の空き教室を活用するなどの面積基準を順守すること。
 3、 育成クラブ指導員の処遇改善を図ること。
 4、 希望する場合は、受け入れを6年生までに拡充すること
 
 【保育について】
 1. 幼児教育・保育の完全無償化を国に求めるとともに、市としても無償化への独自の支援を拡充すること
 2. 幼児教育・保育の無償化実施によってできた財源を子育て・保育等の充実に活用すること
 3. 保育士の処遇改善と確保策をすすめること。
 4. 障がい児の加配補助金については、実態に見合った額へと拡充すること。
 5. 子育て新法により設置された施設において、保育料の滞納を理由に、退園を迫ることなどないよう適切な指導を行うこと。
 6. 認可外保育施設について、以下の点に取り組むこと
 ?認可外保育施設への支援を拡充すること。
 ?認可外保育園に通う、第2子・第3子の保育料減免を、認可保育所と同等に実施すること。
 
 【その他】
 1、 ブックスタート事業を実施すること。
 
 高齢者に優しいまちへ〜介護保障の充実と老後の安心を
 1、さくらカード制度を後退させないこと
 2、特別養護老人ホームなどの介護施設の整備を抜本的にすすめること
 3、自治体独自に介護保険料・利用料の減免制度をつくること
 4、介護の担い手不足解消のための手立てをとり、介護従事者の処遇改善をすすめること
 5、在宅介護を応援する介護手当てや在宅給食サービス・オムツ支給事業等を実施すること。
 6、敬老祝い品は「祝金」へ戻し、後退してきた制度の抜本的拡充を図ること
 
 障がいがあっても安心して暮らせるまちへ
 1、さくらカード(障がい者)おでかけICカードは、1割負担をなくし、無料パス券を復活させること
 2、熊本市が実施している障害福祉サービスに係る利用者負担軽減策を、2020年度以降も継続すること
 3、障がい者福祉タクシー券は、年間支給額の増額し、1回に利用できる枚数を複数枚にするなど、利便性の向上に努めること
 4、障がい者燃料費助成(ガソリン券)の対象を、知的障がいに限らず、身体障がい・精神障がいも適用すること。また、金額については、福祉タクシー利用券と同等になるよう増額すること
 5、公共施設のトイレの洋式化・バリアフリーをすすめること
 6、小中学校のバリアフリー化(エレベーター・多目的トイレ等)を計画的継続的に推進すること
 
 若者を応援するまちへ
 1、給付型奨学金制度を創設し、安心して学べる環境整備に努めること
 2、若者や子育て世代を対象に、賃貸住宅の一部補助を行うこと
 3、国の正規雇用を増やす制度に市が独自に上乗せすること
 4、職員採用にあたっては、正規職員の雇用を増やしていくこと
 5、ブラック企業の実態を調査・公表し、根絶に向けた取り組みをすすめること
 6、学生を対象にした市電やバスのフリーパス券など、若者向けの公共交通利用促進制度を創設すること
 
 格差や貧困のないまちへ
 1、「福祉金庫」を拡充し、生活困窮世帯への支援とすること
 2、児童虐待予防策を抜本的に拡充し、児童相談所の専門性を高め、体制を拡充・強化すること
 3、一人親家庭への支援強化のため、生活・就労支援を抜本的に拡充すること
 4、子ども食堂への支援強化と、フードバンクの創設をすすめること
 5、貧困世帯への学習支援は、対象を広げ、内容を拡充すること
 
 訪れたくなる歴史と観光のまちへ
 1、熊本城の景観を生かした観光振興のためにも、景観規制の緩和と中心市街地での大規模開発を行わないこと
 2、熊本城をはじめとする歴史的建造物・景観や優れた文化を生かした観光振興策を強化し、滞在型観光客とリピーターの増加を図ること
 3、水前寺公園・江津湖公園を歴史と自然の両面での財産として守り、観光面でも生かしていくこと
 4、福岡で開催されるコンベンションのアフターコンベンションとしての対策を促進すること
 5、韓国との交流を大切にし、観光振興に生かすこと
 
 基幹産業である農漁業を支援するまちへ
 1、新規就農者への支援を充実させること
 2、農業の後継者育成に力を入れること
 3、ナス・トマト・花卉・果物など、熊本の特産物の価格補償に力を入れること
 4、低農薬・有機農業を実践する農家への支援を拡充すること
 5、生ごみ堆肥化による安全な土作りをすすめるなどの環境保全農業を支援すること
 6、諫早湾干拓・潮受堤防水門の開門を求める漁民に寄り添った対応を行うこと
 
 安心して暮らせるまち、賑わいのある中心市街地へ
 1、市役所建て替え問題は、市民への十分な情報提供と説明責任を果たし、市民の理解・納得を前提に慎重にすすめること
 2、熊本城ホールの利用料は、市民が主催者として利用できる設定に見直すこと。
 3、新たな大型再開発・ハコモノ建設はしないこと
 4、JT跡地およびNHK用地の買収については、本市財政への影響を検証し、慎重に対応すること
 5、花畑町別館跡地の利活用の検討については、市民意見を十分聞いてすすめること
 6、市電延伸については、市民の声を聞き、EV導入など、多面的かつ慎重な検討を行っていくこと
 7、公共交通の利用促進へ、バス事業等への支援を充実すること
 8、各種施設の使用料は値上げしないこと
 9、食肉センターおよび秋津浄化センター跡地の利活用については、地域住民の意見・要望を聞きながらすすめること
 10、旧市民病院の跡地の活用については、地域住民の声を聞くこと
 
 かけがえのない環境を次世代へわたせるまちへ
 1、地下水の保全を図るために、白川中流域の涵養対策や森林保全等、取り組みを進めること
 2、自然エネルギーの普及に向けた取り組みを強化すること
 3、「水道の民営化」は絶対に阻止し、公共水道を守っていくこと
 4、水道・下水道事業における福祉減免を実施すること
 
 市民に寄り添う市役所への改革と公務労働を担う職員の処遇改善を
 1、臨時職員・非常勤職員・嘱託職員の待遇の改善を図ること、交通費は実費支給とすること
 2、会計年度任用職員導入にあたっては非正規職員の処遇改善の立場で検討すること
 3、嘱託職員の雇止めをしないこと、5年間継続雇用している非正規職員は正規職員にすること
 4、「指定管理者」「業務委託」先の労働者の給与実態や労働条件について把握し、処遇確保に責任を持つこと
 5、官製ワーキングプア防止や適正な賃金を保障するために、公契約条例を制定すること
 
 国への要望について
 国に対して、以下の項目を要望すること。
 1、10月から引き上げられた消費税率10%をへの増税は撤回し、ただちに5%へと引き下げること
 2、憲法9条の改憲を行わないこと。違憲立法である安保法制をすみやかに廃止すること
 3、最低賃金を1,500円以上に引き上げるとともに、中小企業への支援策をパックで進めるなど、労働者の賃金引上げに向けた取り組みを進めるよう求めること
 4、自然環境を破壊する立野ダム建設中止を求め、ダムによらない白川の治水対策を抜本的にすすめること
 5、核兵器禁止条約に署名するとともに、核兵器廃絶に向けた積極的な働きかけを国際社会に対し行うこと
 6、川内原発・伊方原発の稼働停止と玄海原発の再稼働を中止するとともに、原発を廃止し、自然エネルギーへの転換を図ること
 7、オスプレイの自衛隊高遊原分屯地への配備を行わないよう求めること
 8、特定秘密保護法、共謀罪など、憲法に違反する法律は直ちに廃止するよう求めること
 以上

熊本地震の復興支援に関する申し入れ

 2019年6月12日
 熊本市長  大西 一史 様
 
 日本共産党熊本地区委員会 委員長 重松 孝文
 日本共産党熊本市議団
 上野 美恵子
 那須 円
  2019年度熊本市予算編成に関する要望書(PDFファイル 277KB)

 今年4月で、熊本地震の発災から丸3年を迎えました。
 現在市内だけでも、プレハブ・みなし仮設に入居する世帯は3300世帯以上です。
 日本共産党熊本市議団は、党国会議員団・熊本県議会議員とともに、5月19・20日の2日間にわたり、3年を迎えた被災者の方々の現況を調査しました。
 家は解体したものの建築の条件が整わずに、自宅再建に至らず苦労していらっしゃる方、自宅再建の建築契約書を交わしながら、ローンの審査が通っていないのでみなし仮設の延長が認められないで苦労している方など、今に至っても自宅の再建がすすんでいない方々には、さまざまな困難があります。
 南区城南町の仮設住宅での聞き取り調査では、「建設会社の都合で着工が遅れているのに、自宅が完成するまでいったん民間の借家に転居してほしいと言われた」「市が住宅会社に、着工を急いで、工期を短くしてほしいと連絡をしている」などの声がありました。被災者の実情をよそに、仮設住宅からの転居が迫られている実態がありました。仮設住宅の集約に対する不安もあり、「荷物も少なくないので転居はたいへん。自宅が再建できるまで安心して仮設に住んでいたい」などの声がありました。また、城南町では、自宅に暮らす人も多かったため、仮設住宅から災害公営住宅に転居した人が、新たに発生した家賃の支払いに苦慮されている状況も伺いました。国民年金等の低年金で暮らす高齢者も多く、東日本大震災で行われているような、災害公営住宅への家賃補助の検討も必要な状況です。  
 合わせて、益城町のみなし仮設入居者の見守り活動をしている「minori(みのり)」事務局での聞き取り調査を行いました。みなし仮設は、プレハブに比べて、点在しているために孤立化しやすい、ボランティアが入りにくい、一方で当事者も情報を得にくい、常駐支援者を置くことができないなど、見守りに困難があるなどの特徴があるために、一般的な支援が難しいことがわかりました。丁寧な支援が必要です。また、プレハブ仮設・みなし仮設が期限を迎え、転出する世帯の転居後の不安に応える支援も求められます。
 以上のような実情を踏まえ、被災された方々が、最後の一人まで元の生活に持っていかれるような支援の継続と支援策の拡充が求められます。
 以下の点について、被災者の立場に立ち取り組んでいただくよう要望いたします。
 
 【要望事項】
 1、今の時点で、プレハブ・みなし仮設から転居した人も含め、すべての被災者の生活実態について調査を行い、状況を報告すること。
 2、プレハブ仮設・みなし仮設の入居については、被災者の実情に応じて延長を認めること。延長要件を緩和し、追い出しをしないこと。プレハブ仮設の集約をしないこと。
 3、災害公営住宅入居者に対する家賃補助を行うこと。仮設から民間賃貸住宅へ転居した被災者については、公営家賃との差額を補助すること。
 4、仮設住宅から恒久的な住いへと転居した人たちの見守りを継続的に行うこと。
 5、自宅の再建を行う中で、さまざまな困難を抱える世帯については、速やかな再建ができるよう丁寧に対応すること。
 6、生活保護世帯への義援金支給においては、上乗せ分についても、収入認定せずに生活再建のために使えるよう、適切にアドバイスと対応を行うこと。
 7、プレハブ・みなし仮設退去後も、被災者への継続的な見守り支援を行うこと。
 8、なかなか見えにくくなっている在宅被災者の状況についても、今の時点で状況を確認し、必要な支援を行うこと。
 9、新設された災害公営住宅においては、コミュニティ形成に様々な苦労があるので、新しい生活の中で直面する様々な問題に対応できる体制を整えること。
 10、未だ3,300世帯以上がプレハブ・みなし仮設に居住し、復興道半ばという人も多いので、被災者のすみやかな復興と生活再建をすすめるための健康維持のため、打ち切られた被災者への医療費減免制度を速やかに復活すること。
 以上


連絡先

・日本共産党熊本市議団 熊本市中央区手取本町1−1 議会棟3階
電話 328−2656   FAX 359−5047
メール: kumamsu@gamma.ocn.ne.jp
ホームページ http://www.jcp-kumamoto.com/