意見書・申し入れ、議員団活動 2018年分



2019年度熊本市予算編成に関する要望書

 2018年12月10日
 熊本市長  大西 一史 様
 
 日本共産党熊本地区委員会 委員長 重松 孝文
 日本共産党熊本市議団
 上野 美恵子
 那須 円
 山部 洋史
  2019年度熊本市予算編成に関する要望書(PDFファイル 419KB)
  熊本地震から2年半が経過しました。しかし、一部損壊と判定された世帯の3分の2にあたる5万数千世帯に何の支援もなく、昨年9月には早々に被災者支援の医療費減免制度が打ち切りになるなど、被災者の実情をきちんとつかんだ上での対応とは思えません。現在は、みなし仮設や仮設住宅の延長が厳しい条件のもとにほとんど認められないなど、震災前に生活に戻ろうと懸命になっている被災者に冷たい姿勢です。未だ、市内には復旧ままならず、見上げれば空の見える家で暮らす人、公費解体しても建て直すことができなかった人、復旧道半ばで行き詰っている被災者も少なくありません。すべての市民が震災前の生活に戻っていける、生業を取り戻していけるための支援が求められています。
 暮らし・福祉の面でも、本市の国民健康保険料は、政令市の中でも一番負担が重く、介護保険料は2番目に高い保険料となっています。後期高齢者医療保険料も昨年・今年と2年連続の負担増に、高齢者の暮らしは厳しくなるばかりです。子育て世代への経済的な負担軽減の制度であるはずの「子ども医療費助成制度」は、対象年齢が中学3年生まで引き上げられたものの、病院の窓口で支払う自己負担額が引き上げられ、新たに薬代の負担も増え、子育て世帯への負担増となっています。保育所への入所も、依然待機児・保留児は解消されておらず、来年度の入所産休・育休明け保育の確保に苦慮している人が多数見られます。さくらカードの見直しについても、高齢者・障がい者から現行制度の維持、障がい者パス券の復活を望む声が多数寄せられています。
 私ども日本共産党議団が行った市民アンケートでは、市政に望むことの第1位が「国民健康保険料の引き下げ」、第2位が「生活再建に向けた熊本地震の被災者支援」、第3位が「貧困対策の実施」、第4位が「介護保険料の負担軽減・サービスの充実」、第5位が「税金のムダづかいをしない」でした。このような声に応える市政が求められています。
 本市は、450億円もの税金をつぎ込み、市政史上最大のハコモノ「熊本城ホール」建設をすすめてきましたが、12月議会にはその保留床取得金が7億1000万円も増額される予算が提案されています。10億5,000万円の熊本城復旧見学通路もなんと7億5,000万円増額されて18億円の事業費となるような補正が提案されるなど、市民の感覚では到底理解できない、とんでもない事業費の増額が市民の意見も聞かずに提案されています。住民不在と言えるような数々のハコモノ建設は見直すべきです。
 人口減少の低成長の時代を迎え、限られた予算・財源の中で、何を優先していくのか、市民の声に真摯に耳を傾け、市民の合意を得ながら市政の運営を行っていくべきであると考えます。
 被災者に寄り添った熊本地震の復興支援、福祉、教育、暮らし、子育てなど多岐にわたる市民の声や要望に応える2019年度の予算編成となるよう、以下の項目について強く要望するものです。
 
 熊本地震からの復興、被災者支援について
 1、生活再建支援金を最高「500万円」まで引き上げるとともに、支援対象を「半壊」「一部損壊」にまで広げるよう国に求めるとともに、市独自の上乗せを行うこと。
 2、昨年9月末で打ち切りとなった医療費窓口負担減免制度を、復活・再開すること。
 3、被災者への支援制度については、期限を切らず、最後の被災者まで制度が活用できるよう柔軟に対応すること。
 4、一部損壊世帯への支援制度を創設し、市独自の支援を行うこと。
 5、仮設住宅とみなし仮設住宅の入居期間延長については、希望する全ての入居者に適用すること。
 6、災害公営住宅の整備戸数の拡充を行うほか、民間住宅入居者への家賃補助制度を創設し、住まい再建を支援すること。
 7、災害援護資金貸付の年利3%を無利子にし、猶予期間の延長をすること。
 
 従来の延長上で防災対策強化を
 1、日本列島の地震活動の活発化と地球規模での気候変動に対応した抜本的防災・減災対策確立のために、行政関係者や専門家の知見や国民の英知を結集すること。
 2、公共事業のあり方を、新規の大型ハコモノ優先でなく、古く、老朽化した公共施設の改修・耐震化を急ぐこと。
 3、気象・地震・火山などの観測体制の抜本的強化と住民への正確な情報提供を行うこと。
 4、消防力を強化すること。
 5、地域における日常的なコミュニケーションの強化に力を入れること。
 
 医療・福祉について
 【国民健康保険など医療制度や健康増進について】
 1、一般会計らの繰り入れを拡充し、政令指定都市で最も負担の重い国民健康保険料をただちに1世帯1万円引き下げること。
 2、国保料を「協会けんぽの保険料並み」に引き下げるために、全国知事会・全国市長会、全国町村会なども国に求めている「1兆円の公費負担増」を政府に要望すること。
 3、公費を1兆円投入し、「均等割」「平等割」をなくすように国へ要望すること。
 4、保険料の減免制度については、高齢者や子ども、障がい者にかかる均等割りの減免制度を導入するなど、拡充を図ること。
 5、国保料滞納者への機械的な差し押さえを止め、丁寧な収納相談に努めること。
 6、特定健診は、検診の項目を充実し、無料とすること。
 7、災害対策という観点から医療・福祉の体制を見直すこと。
 8、21,000円を超える場合の重度心身障がい者・子ども・一人親の医療費助成については、償還払いではなく現物支給とすること。
 9、針灸あんま助成については、助成回数を削減前へ戻すこと。
 10、ガン検診の無料化をただちに実施すること。
 
 【介護保険制度の改善について】
 1、特別養護老人ホームなどの介護施設の抜本的整備をすすめること。
 2、自治体独自に介護保険料・利用料の減免制度をつくること。
 3、在宅介護を応援する介護手当てや在宅給食サービス・オムツ支給事業等を実施すること。
 
 【障がい者福祉等について】
 1、さくらカード(障がい者)おでかけICカードは、1割負担をなくし、無料パス券を復活させること。
 2、熊本市が実施している障害福祉サービスに係る利用者負担軽減策を、2018年度以降も継続すること。
 3、障がい者福祉タクシー券は、年間支給額の増額し、1回に利用できる枚数を複数枚にするなど、利便性の向上に努めること。
 4、障がい者燃料費助成(ガソリン券)の対象を、知的障がいに限らず、身体障がい・精神障がいも適用すること。また、金額については、福祉タクシー利用券と同等になるよう増額すること。
 5、公共施設のトイレの洋式化・バリアフリーを進めること。
 6、小中学校のバリアフリー化(エレベーター・多目的トイレ等)を計画的継続的に推進すること。
 
 【生活保護について】
 1、査察指導員、ケースワーカーについては、法に定める充足数を満たすよう増員すること。また、専門性を高めるためにも、精神保健福祉士の配置など、各種資格取得者を適切に配置すること。
 2、ケースワーカーへの嘱託職員の配置は中止し、正規職員を配置すること。
 3、各福祉事務所の事務処理ミスによる過大支給分については、今年2月に確定した東京地裁判決の趣旨に則り、返還を求めないこと。同じく過少支給分については、各福祉事務所のミスによって過去に違法な状態での支給を行ったという観点に鑑み、誤った不足分のすべてを支給すること。
 4、熊本地震発災に関わる生活福祉資金貸付の返済にあたっては、厚生労働省見解に基づき、保護費以外の収入がある場合においては、収入認定しないよう対応を徹底すること
 5、地震により、安いアパートの多くが倒壊しているので、周辺市町村よりも低い金額となっている住宅扶助の基準引き上げを国に求めるとともに、必要な人には特別基準の適用を認めること。
 6、熊本市中央福祉事務所の申請・相談スペースについては、プライバシーが守られるよう環境を整備すること。
 
 子育て・教育について
 【子ども医療費について】
 1、子ども医療費助成制度の一部負担金を廃止し、完全無料化にすること。
 
 【教育について】
 1、小学校と中学校の全学年に、30人学級を実施するなど、少人数学級の拡充を図ること。
 2、学校給食への補助制度を創設し、無償化に向けた取り組みを進めること。
 3、老朽化した学校施設については、計画的に改修・整備を行うこと。
 4、小学校の学校給食調理業務の民間委託をやめ、直営に戻すこと。
 5、9月議会で教育長が答弁した学校給食調理場への冷暖房設置を予算化すること。
 6、学校現場における教職員の業務を削減するとともに、教員の就労時間をきちんと把握し健康管理に責任ある体制をとること。
 7、非正規教職員ならびに現業職員の正規化と待遇改善をすすめること。
 8、公立学校における教職員配置を拡充し、特に小学校の英語教員を増員すること。
 9、学校図書の蔵書予算を増やし、文部科学省標準を達成した図書の更新をすすめるとともに、補助員へ有資格者を配置するとともに処遇の改善を図ること。
 10、就学援助について、国が定めている補助対象品目であるクラブ活動費、生徒会費、PTA会費を対象に追加すること。
 11、奨学金の利用を促進し、給付制の奨学金を創設すること。
 12、高校の授業料無償化をすすめること。
 
 【児童育成クラブについて】
 1、児童育成クラブの利用料を無料とすること。
 2、育成クラブの施設について、大規模化したクラブについては、学校の空き教室を活用するなどの面積基準を順守すること。
 3、育成クラブ指導員の処遇改善を図ること。
 4、現在小学3年生までとなっている入会の対象学年について、保護者が希望する場合は学年を拡充すること。
 
 【保育について】
 1.認可保育園に関する要望
 ・保育士の処遇改善と確保策を進めること。
 ・障がい児の加配補助金については、実態に見合った額へと拡充すること。
 ・子育て新法により設置された施設において、保育料の滞納を理由に、退園を迫ることなどないよう適切な指導を行うこと。
 2、認可外保育施設について
 ・認可外保育施設への人件費や運営費も助成の対象とするなど、認可外保育施設への支援を拡充すること。
 ・認可外保育園に通う、第2子・第3子の保育料減免を、認可保育所と同等に実施すること。
 
 中心市街地のまちづくり、熊本城ホール整備について
 1、熊本城ホールの事業費は増額しないこと。
 2、熊本城ホールの利用料は、市民が主催者として利用できる設定に見直すこと。
 3、桜町再開発における入居テナントについては、地元雇用の促進を図るとともに地場企業が参入できるよう桜町再開発株式会社へ要請し、市としても最大限の支援を行うこと。
 4、新たな大型ハコモノ建設はしないこと。
 5、市役所建て替え問題は、全国の専門家による検討会を行った上で、市民への十分な説明を行い、市民の理解・納得を得て方向性を決めること。
 6、JT跡地およびNHK用地の買取については、本市財政への影響を検証し、慎重に対応すること。
 7、花畑町別館跡地の利活用の検討については、市民意見を十分聞いてすすめること。
 
 貧困対策について
 1、児童虐待予防策を抜本的に拡充し、児童相談所の専門性を高め、体制を拡充・強化すること。
 2、一人親家庭への支援強化のため、生活・就労支援を抜本的に拡充すること。
 3、子ども食堂運営への支援を強化すること。
 4、学習支援の対象学年を拡充するなど、支援を強化すること。
 5、「福祉金庫」を拡充し、生活困窮世帯への支援とすること。
 
 環境問題について
 1、地下水の保全を図るために、白川中流域の涵養対策や森林保全等、取り組みを進めること。
 2、自然エネルギーの普及に向けた取り組みを強化すること。
 3、「水道の民営化」は絶対に阻止し、公共の優位性を明らかにすること。
 
 職員の処遇改善と公務労働について
 1、臨時職員・非常勤職員・嘱託職員の待遇の改善を図るとともに、交通費については、早急に実費支給とすること。
 2、嘱託職員の雇止めをしないこと、5年間継続雇用している非正規職員は正規職員にすること。
 3、「指定管理者」「業務委託」先の労働者の給与実態や労働条件について把握し、処遇確保に責任を持つこと。
 4、官製ワーキングプア防止や適正な賃金を保障するために、公契約条例を制定すること。
 5、中央公民館をはじめ、公民館への指定管理者制度導入は中止すること。
 
 その他
 1、食肉センターおよび秋津浄化センター跡地の利活用については、地域住民の意見・要望を聞きながら進めること。
 
 国への要望について
 国に対して、以下の項目を要望すること。
 1、憲法9条の改憲を行わないこと。違憲立法である安保法制をすみやかに廃止すること。
 2、特定秘密保護法、共謀罪など、憲法に違反する法律は直ちに廃止するよう求めること。
 3、核兵器禁止条約に署名するとともに、核兵器廃絶に向けた積極的な働きかけを国際社会に対し行うこと。
 4、オスプレイの自衛隊高遊原分屯地への配備を行わないよう求めること。
 5、川内原発・伊方原発の稼働停止と玄海原発の再稼働を中止するとともに、原発を廃止し、自然エネルギーへの転換を図ること。
 6、自然環境を破壊する立野ダム建設に反対し、ダムによらない白川の治水対策をすすめること。
 7、2019年10月からの消費税10%への増税は中止すること。
 8、最低賃金を1000円以上に引き上げるとともに、中小企業への支援策をパックで進めるなど、労働者の賃金引上げに向けた取り組みを進めるよう求めること。
 以上

2018年9月議会最終日の緒方夕佳議員の懲罰について

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 緒方夕佳議員が、9月議会最終日に本会議で飴を舐めながら質問し、謝罪や反省を拒否したことで「出席停止」の懲罰を受けたことについて、日本共産党市議団としての考え方をまとめました。以下に、考え方の全文を紹介いたします。



2018年9月議会最終日の緒方夕佳議員の懲罰について
   2018年10月5日
   日本共産党熊本市議団
 緒方夕佳議員が、本会議で飴を舐めながら質問し、謝罪や反省を拒否したことで「出席停止」の懲罰を受けたことに関し、日本共産党にもご指摘やご質問をいただいています。
 日本共産党市議団としては、本会議の質疑は真剣な論戦の場であることを踏まえ、飴を舐めての登壇や発言は、不適切であると考え、行為の中止と反省を求めました。緒方議員は議場において、議長がその行為を止めたにもかかわらず、止めずに、本会議ならびに議会運営委員会の場において、それに対する反省の弁や意思を示しませんでした。仮に風邪などで体調が悪い場合であっても、議長に断って発言するか、服薬等で対応するなど、常識の範囲で行動すべきであったと考えます。
 一方で、様々に指摘を受けていますように、「飴を舐めて登壇、発言したこと」は「懲罰」にまで値する内容ではなく、謝罪や反省をしなかったからといって、日本共産党市議団が「懲罰動議」や「懲罰委員会設置」にまで賛成したことは適切ではありませんでした。この点につきましては、反省しています。
 議会の潤滑な運営と議員の発言を保障するためには、それぞれの議員が良識と節度をもって議会に臨むことが必要であり、日本共産党市議団としても、そういう立場で、今後心して取り組んでいく決意です。

熊本地震から2年、速やかな復旧への支援拡充を求める申し入れ

 2018年5月28日
 熊本市長  大西 一史 様
 
 平和と民主主義・くらしをまもる熊本市民連絡会  代表 森 重伸
 日本共産党熊本市議団
 上野 美恵子
 那須 円
 山部 洋史

熊本地震から2年、速やかな復旧への支援拡充を求める申し入れ(PDFファイル 285KB)

 熊本地震発生から2年経ちました。「今でも地震の恐怖を思い出す」という方もあり、多くの人が未だ不安と困難を抱え、復興に取り組んでいます。

 現在、プレハブやみなし仮設住宅等に暮らす人は9,452世帯(2018年3月末時点)に上っています。ブルーシートの家屋は減ったものの、修理は途中という家も多く、真の復旧・復興はこれからと思われます。

 熊本地震の大きな特徴は、圧倒的多数を占める「一部損壊」世帯(罹災証明の約6割・81,907世帯)です。一部損壊世帯には災害救助法に基づく支援がなく、基金事業として、わずかな義援金が出されましたが、多くの世帯が支援の対象外となりました。「半壊」以上の世帯でも、義援金・支援金があまりにも少ないために、自宅の再建ができず、自宅土地を売りに出し復興住宅を申し込んだ方、特に高齢者世帯が再建に困難を抱えています。住まい再建を速やかにすすめるには、一部損壊も含めすべての被災世帯に災害救助法に基づく支援金を支給すること、また国の支給基準を引き上げることが必要です。合わせて、災害復興住宅を必要数建設することも重要です。

 プレハブ仮設・みなし仮設の入居期限延長については、わずか1年の延長に厳しい条件が付けられ、必要とする人が仮設から締め出される結果となりました。東日本大震災では、3年間の延長が無条件に認められています。仮設住宅入居者の6割 が入居延長を希望し、多くの人が自宅再建のめどが立っていません。熊本でも、無条件に入居期限を延長し、本格的な住いの再建に向けて安心の生活を保障すべきです。

 被災と長引く避難生活に、体調を崩している人も少なくありません。医療費等の減免・免除が昨年9月で打ち切られたために、受診抑制も起こっています。市内だけでも、1万世帯近くが仮設住宅等で生活しており、医療費の減免・免除を速やかに復活すべきです。

 液状化や擁壁崩落などの地盤被害が発生した地域では、地盤と住家の両方を復旧しなければならず、費用負担が大きくなっています。また、液状化など地盤被害が発生した地域では傷んだ道路が手付かずの状況もあり、私道復旧への支援拡充も必要です。

 城下町を形成する町家等も、建物が古いだけに大きな被害を受けました。特に、大型の町家は、現在利用できる復旧の補助金を活用しても、自己負担は数千万円に及び、復旧困難です。支援策の拡充が求められます。

 5月で罹災証明申請が終了予定であるなど、復興支援は次第に打ち切られようとしています。つい最近罹災証明の申請をした方もあり、何らかの理由で支援を受けていない被災者もいると思われます。

 私たちは、地震発災から2年となる4月に政府への要望も行いました。最後の一人まで必要な支援を提供するため、支援策を終息させるのでなく、支援の届いていない人への行政の対応こそ必要です。
 よって、以下の点を要望いたします。

1、罹災証明の申請は5月で打ち切らず、必要な人には申請の窓口を残すこと
 合わせて、罹災証明を持つ人には各種支援策を引き続き提供すること

2、プレハブ仮設・みなし仮設の期限延長については、東日本大震災への対応に倣って、申請した人については無条件に認めること

3、一部損壊世帯・半壊世帯へも支援金を支給するとともに、現行の支援金を復旧が速やかに行われるよう拡充すること

4、昨年9月で打ち切りとなった医療費の減免・免除を復活すること

5、災害復興住宅に入居を希望する人がきちんと入れるように、建設戸数を拡充すること
 様々な事情で希望する災害復興住宅に入居することができない人に対し、公営住宅並みとなるよう家賃補助を行うこと

6、住い再建の支援制度として、一部損壊世帯も含め対象となる震災住宅リフォーム助成制度を創設すること

7、大型町家に対し、復旧ができるような支援策を講じること

8、地盤被害の復旧に関しては、現行補助制度を拡充すること
 地盤被害の発生している地域における私道復旧事業については補助率を引き上げること
 以上 

国民健康保険料の引き上げをしないことを求める申し入れ

 2018年1月11日
 熊本市長  大西 一史 様
 
 日本共産党熊本市議団
 上野 美恵子
 那須 円
 山部 洋史
  国民健康保険料の引き上げをしないことを求める申し入れ(PDFファイル 135KB)

 2018年度から国民健康保険の財政が県単位に一本化されます。
 これまで、数度にわたって県からの保険料の試算が示されて来ましたが、さまざまな要件が未確定であるため、確実な数値としての報告ではありませんでした。昨年末の12月22日に開かれた熊本県国民健康保険運営協議会に、最終的な県の案として、「熊本県国民健康保険運営方針」と合わせ、「2018年度国民健康保険事業費納付金・標準保険料率の算定(仮算定)結果について」が示されました。今回の仮算定に、国の診療報酬改定率等を反映させ、今月にも県としての本算定が行われる予定です。その後、本算定により決定された標準保険料率をもとに、各市町村における2018年度の保険料が決定されていくことになります。
 今回の仮算定では、県下45市町村のうち、圧倒的多数となる31市町村で保険料(税)が上がるとの算定が示されました。県によれば、国保への財政支援の拡充財源及び激変緩和のための財源を上回る医療費の伸びがあるために、2016年度と比べ保険料が上がるとの説明です。熊本市においても、2016年度の保険料、被保険者一人当たり82,872円が、激変緩和後でも91,581円と、一人約9,000円もの引き上げとなっています。単純に計算すれば、2人世帯18,000円、4人世帯では36,000円もの負担増となります。熊本市の国民健康保険料は、2016年度に値上げされ、政令市においてトップの保険料となりました。負担の限界を超える政令市一の国保料をさらに引き上げれば、収納率は落ち込み、短期保険証や資格証明書交付が増え、深刻な受診抑制が起こり、早期発見・早期治療による医療費の抑制にも逆行する事態が懸念されるなど、国民皆保険制度である国民健康保険制度の本来の趣旨に反する状況が起こってくることが予想されます。国民皆保険制度として国民健康保険制度が適切に運営されていくためにも、政令市で一番高い国民健康保険料は引き上げるべきではありません。
 熊本市では、大西市長になって、赤字補てん分の一般会計繰り入れが大幅に削減され、累積赤字が増えています。国民健康保険財政が大きく変わる次年度、これまで削減されてきた一般会計繰り入れを大幅に拡充し、保険料引き上げをしないことが必要です。
 
 よって、以下の点要望いたします。
 
 一、2018年度の予算編成においては、国民健康保険会計への一般会計繰り入れを大幅に増額し、現行保険料を引き上げないこと
  以上


連絡先

・日本共産党熊本市議団 熊本市中央区手取本町1−1 議会棟3階
電話 328−2656   FAX 359−5047
メール: kumamsu@gamma.ocn.ne.jp
ホームページ https://www.jcp-kumamoto.com/